NO-NAMEの隠れ家

NO-NAMEの隠れ家

the brilliant green

作品レビュー

1stシングル
『Bye Bye Mr.Mug』
(1997.9.21)

ブリグリというと、『There will be love there -愛のある場所-』がデビュー曲だと思っている人も多そうですが、実はデビュー曲はこれ。全編英詩の4曲入りマキシングル。表題曲『Bye Bye Mr.Mug』は、2008年のベストアルバム『complete single collection '97-'08』が出るまで、10年以上もアルバム未収録で、聴くためにはシングルを手に入れる必要がありました。c/wの3曲は現在まで依然アルバム未収録。
『Bye Bye Mr.Mug』は、ノスタルジックなメロディーと、大きなウェイブとなって押し寄せてくるバンドサウンドが心地良い1曲。音が良いですね。ブリグリを聴く時は、その「音」をしっかりと楽しみたいところ。そしてヴォーカル川瀬智子のクールな歌声も彼らの大きな武器として存在しています。
暖かな『sunny mood shirt』・グルーヴで聴かせる『love baby』・これまたノスタルジックな『GREEN WOOD DIARY』と、カップリングも彼ららしい楽曲が目白押しですが、インパクトには欠けるかな。
我が道を突き進むその姿勢は格好良いですが、ただ、単純に日本の音楽市場で売るにはあまりにキャッチーさが欠けていたように思えます。サウンドはU.K.ロックそのもので、メロディーも日本人好みの方向に傾けているかというと、これがそうでもない。英詩というとっつきにくさがまたこれに拍車をかける。なんともマニアックなデビュー作。

1.Bye Bye Mr.Mug ★★★★
2.sunny mood shirt ★★★
3.love baby ★★
4.GREEN WOOD DIARY ★★★

(記:2007.6.3/一部加筆修正:2008.3.25)










2ndシングル
『goodbye and good luck』
(1997.12.1)

1.goodbye and good luck ★★★☆
2.YES ★★☆
3.I NEVER DREAMED ★★
4.MISTER MOON ★★☆

前作から約2ヵ月半でリリースされた2ndシングル。前作と同じ全曲英詞というスタイル。
また、こちらも前作と同様に、表題曲『goodbye and good luck』は、2008年のベストアルバム『complete single collection '97-'08』で10年越しのアルバム初収録。c/wの3曲は現在までアルバム未収録です。
表題曲『goodbye and good luck』は、ゆったりとしたテンポのバンドサウンドで刻まれるノスタルジックナンバー。良い感じです。ちょっとまったりした後は、はじけたテンションで…といきたいところですが、カップリング曲も全体的にまったり感が漂っているなぁ。4曲目の『MISTER MOON』なんて、テンポは早いのですが、何故かこう、眠くなる感じ…。
この、じっくり作った感じや好きなことをやっている雰囲気は良いのですが、しかしこの人達、ほんと売る気あるのかなと思わせます。結局、メンバーが気付いたのか、プロデュースの方針なのか、さすがにシングル曲はこれ以降日本語詞になり、楽曲ももう少しとっつきやすくなっていくんですけどね。そして、その成果あってか、3rdシングルで早速ブレイクに至るのです。

(記:2007.6.6/一部加筆修正:2008.3.25)











1stアルバム
『the brilliant green』
(1998.9.19)

3rdシングル『There will be love there -愛のある場所-』がTBS系ドラマ『ラブ・アゲイン』の主題歌となって、ロングヒットの末、チャート1位まで上り詰め、87.6万枚のセールスを記録しブレイクを果たしたブリグリ。続いて8月にリリースされた4th『冷たい花』もチャート1位を獲得。この2作のシングルを含む初のアルバムがこちら。勢いに乗って142万枚の大ヒットを記録しました。
一躍にメジャーに躍り出たブリグリですが、アルバムの内容はというと、初期2作のマキシシングルで見せたU.K.ポップ/ロック路線をひた走る楽曲ばかり。相変わらず英詩も多く、とっつきやすい曲はシングルの2曲くらい。『There will be love there -愛のある場所-』は、アルバムでは浮いているくらいのポップ寄りで、このセンを期待して聴いた人はガッカリするかもしれません。
ただ、アルバム楽曲も手を抜いているというわけではなく、しっかりと作り上げていることは分かります。要はこのU.K.路線を気に入るかどうかなんだけど…。長い期間に渡って何度も聴くことで味わいが増すアルバムだと思います。独特のとっつきにくさゆえのこの評価ですが、個人的には結構な回数を聴いたアルバムです。
ロック色の強い『Baby London Star』の後に『There will be love there -愛のある場所-』がくるという流れがイイ!!
この後、ブリグリはもっとサウンドの幅を広げ、突き詰める部分はよりディープに、それでいてよりポップに、その音を変化させていきます。

1.I’m In Heaven ★★☆
2.冷たい花 ★★★☆
3.You&I ★★★
4. Always And Always ★★★
5.Stand by ★★★
6.MAGIC PLACE ★★☆
7.“I” ★★★
8.Baby London Star ★★
9.There will be love there -愛のある場所- ★★★★
10.Rock’n Roll ★★

総合 ★★☆

(記:2007.6.6)










15thシングル
『Stand by me』
(2007.8.22)

1.Stand by me ★★★☆
2.Gloomy Sunday ~ひとりぼっちの日曜日~ ★★

これだよ!
5年近い時間を経て、ブリグリが帰って来た。何にも変わっていなかった。僕が聴きたかったのはこれだ!この声、この世界観。あぁ、泣いちゃいそうだ…。
『Stand by me』は、その王道サウンド、川瀬智子のバンド時ならではの声。もう何も言うことはありません。「叶うのなら 友達でいいから 特別になりたかった」というフレーズが泣けます。3曲目に収録されているオケだけを聴いてもイケる。c/w『Gloomy Sunday ~ひとりぼっちの日曜日~』の、じっくりコトコト煮込んだ感もまさにブリグリ。ちょっと退屈なこの感じもまた初期を思わせて良いなぁ(笑)。
祝・ブリグリ再始動。これからも、末永く、頑張っていってほしいです。
(記:2007.11.7)










17thシングル
『Ash Like Snow』
(2008.2.6)

1.Ash Like Snow
2.goodbye and good luck (piano arrange version)

川瀬智子の誕生日にリリースされた復帰後第3弾シングルは、これもまたブリグリらしいロックナンバー。彼らは、まさしく職業音楽家集団だと思います。同時に、露骨な商業主義の臭いがしないのもまた特徴的。中途半端なモノは作ることなく、自身の音楽に拘っています。やっぱりこの3人が好き。これからもブリグリは聴き続けます。
(記:2008.7.17)


© Rakuten Group, Inc.
X
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: