日々、考察中。

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格闘技!

格闘技!

2004/6/10
 総合格闘技と呼ばれるものが好きである。
 では、PRIDEが全面的に好きなのかと言われると、素直に「はい」とは言えない。PRIDEは好きの部類に入るし、PPV2100円を支払ってリアルタイムで観戦している。現代の総合格闘技のあらゆる大会の中では、ルールもちゃんと整備されているし、出場選手にも魅力があって、最も良いと思う。
 しかし、僕が今までの格闘技の歴史の中で最も面白いと思ってみていたのは、PRIDEではないのだ。それは、初期のパンクラスのルールなのである。
 ロープエスケープやダウンをロストポイントとして計上し、判定基準としたり、関節などを極められてその場でタップした時は1本で終了などというルールだった。手元に資料がなく、詳しいルールは覚えていないが、パンチではなく掌底で打ち合うさまや、足間接を取り合うスリリングさはあの頃しかなかった。同時期のリングスも同じようなルールで、僕は好きだった。前田日明とヴォルグ・ハンの試合などは、鳥肌立ちまくりで見ていたものである。同様にパンクラスの鈴木みのる対ケン・シャムロックのタイトルマッチなどは、終わった瞬間に涙が出てきたほどだった。
 古い事ばかり言っていてもしかたがないので、新しいほうに目を向けたい。
 PRIDE全盛期の総合格闘技界で、UFC、K-1が追従しているように思うが、これをもっと面白くするにはどうすれば良いか。僕は考えた。答えは簡単だった。前田日明である。
 高田が牛耳っているPRIDEに、前田が参戦すれば良いのだ。まさか、前田に試合をしろと言っているわけではない。前田軍団を結成しろと言っているのだ。そして、PRIDEに殴りこんで来いと。
 現在のPRIDEは、日本の中でも高田道場、パンクラス、吉田道場、高坂を中心にした選手団など、多岐に渡っている。さらに外国人選手も、シュートボクセ、ブラジリアントップチーム、ロシアントップチーム、オランダ軍団、グレイシーなど、相当の団体数があるのだ。この中に、前田軍団として参戦する事で、総合格闘技界はさらに盛りあがるのである。
 格闘技ファンなら知ってのとおり、前田日明という人物は、凄い眼を持っている。強い格闘家を見極められる眼があるのだ。PRIDEの今のトップは、前田が発掘した選手ばかりであるのは周知の事実である。ヒョードルしかり、ノゲイラしかりだ。
 前田が一声かければ、リングス時代の仲間が協力してくれるに違いなく、(プライベートは知らないから、個人的に嫌われていればわからないけど。)もしかしたら、国境を超えた軍団さえ可能かもしれない。オランダのドールマンは間違いなく協力するであろうし、リングスロシアに所属していた選手もたくさんいる。ディック・フライは何をやっているのだろうか。あのサイボーグのような筋肉おばけが育てたストライカーはいないのか。
 そんなことがあれば、総合格闘技界を前田が席巻しても不思議ではないのだ。
 前田が参戦しなくても、現在の格闘技界は相当面白くなって来ている事は確かである。パンクラスのトップである近藤がPRIDE参戦、しかも、王者シウバと対戦が決定したり(怪我で流れてしまったが)、チャンピオンベルトとはどのような区別をつけるのかわからないが(新日本プロレスのG-1とIWGPのようなものか?)、第2回のPRIDEグランプリを開いてみたり。他方では、K-1が本格的に総合に着手したり、選手の取り合いがあちこちで行われたり。それも、短期の契約であるからか、契約によって戦う事が出来ないという選手が少ないようだ。すばらしいことである。
 しばらくは、システムが出来あがっているPRIDEが、総合格闘技界を引っ張っていく事になるであろうが、異種格闘技路線を前面に押し出しているK-1ROMANEXも確かに面白い。PRIDEルールで最強を決めるPRIDEと、異種格闘技でどちらが強いか決めるK-1ROMANEXという別路線で行けば、それぞれに面白い戦いが見られるのではないか。K-1ROMANEXの曖昧とも言えるルールで戦って柔術に対向する術を得た者が、ルールの整ったPRIDEのリングに挑戦してもいいわけである。実際、ミルコ・クロコップも、総合に乗り出した当初は1ラウンド3分というルールをPRIDEのリングでごり押ししていたではないか。そういう曖昧なルールの場は、K-1ROMANEXにあるのだ。
 なんて、偉そうな事を書いてしまったが、とにかく格闘技が好きなのである。今はPRIDE・GPの続きが見たくてしょうがないのだ。小川VSノゲイラなんて、見たくない?ヒョードルVSノゲイラの決勝戦、見たいでしょ?
 対戦例でわかってしまったかもしれないが、僕の優勝予想は、ノゲイラである。



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