バイク三昧な日々

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特注バネ仕様の検討2

★★★ リヤサス仕様の変更計画~BESTEX特注バネ仕様の検討2 ★★★
No.5
04/05/某日

☆ 特注バネの特徴 ☆
BESTEXさん店舗にて
3週間が経過し、いよいよ特注バネが完成
<データはこちら>
spbestex
<こちらはグラフ>
spbestex2
完成したバネは、標準のものよりバネが若干細く、長さも少し長くなり、巻き数が多くなった。
巻き方も細かい部分と粗い部分の2段となっており見るからに、初期反応の良さそうな印象。
早速、いつもお世話になっているバイク屋に持ち込んでノーマルサスにセットしてもらう。

この日のために、社長はわざわざ新たに「バネ交換用の工具」を注文してくれ、更に細かいピッチ用
に合わせて爪部分を手作りしてきれていた。もう唯唯、感謝の一言である。
しかしバネ自然長が長くなった結果、一旦縮めてセットしようとすると”爪を入れる隙間”が
ほとんどなくなってしまい、大変な作業となってしまった。>社長本当に面倒かけます
さてしばしの格闘の末、無事サスも車体に装着されいよいよ跨ってみることに。

停車時はバネ自体のセット値長が長くなったため若干尻上がり(ただし出荷時設定とほとんど同じ高さ)。
→そうなるよう依頼したのだから

乗車してみると、標準バネでは全く動かなかったリヤサスが「スッ」と沈む動きを見せる。
体重を抜くと「スッ」と素早く、予想以上に素早く、しかも滑らかに伸びる。
今度は後輪を浮かそうと、車体後部を持ち上げてみても過度に上げない限り後輪は接地している!
(伸び側ストロークが明らかに増えている証拠)

手でシート後端を押してみると、適度な手ごたえを見せつつも"しなやかに「スッ」"と沈み、更に体重を
かけると徐々に手ごたえを増しながらも綺麗に沈みこむ。押すのをやめると本当に滑らかにしかしながら
実に素早く「スッ」と戻る。

交換前は、手で押しても全くストロークせず、「どんっ!」と勢い良く体重をかけてようやく微妙に縮み
2cm程度リヤカウル端が上下するといった感じだった。

次はエンジンを掛けていよいよ実走行開始
交換前に感じていた発進時の"唐突な嫌な加速感"が緩和され、アクセル操作に対するエンジンのツキの
”過敏さがマイルドになった印象があり”非常に扱い易く、と同時に車体の動きがとてもフラットで
以前のように路面の凹凸とともに「バタバタ」と上下することもなく、本当に無駄な車体の動きがない。

前車CBRと同様の「リヤタイヤのグリップが均一で、路面状況に応じて足回りが必要な分だけ動き、
車体は常に安定した状態」が少しだけ実現したようだ
特注バネ製作時の要求及びノーマルバネと比較して記述すると以下のとおり。
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・乗り心地が非常に良くなった。段差等での突き上げはほとんど感じられない。
・路面の凹凸に沿う形で後輪が動くため、ホイルスピンが減った。
・無駄な姿勢変化が少ない。前後サスがバランス良く動く感覚(交換前はリヤサスが全く動かず、
 フロントサスだけが動いている感じ。

・高速走行時のフラつきが減った。全速度域でリヤ周りの安定感が非常に増した。
・ブレーキング時、特に掛け始めにリヤサスが「スゥーッ」と沈んで過重を残してくれ、リヤタイヤ
 のグリップを稼いでくれるため、リヤブレーキを有効に使える。
・路面の凹凸に沿う形で後輪が動くため、安心してリヤブレーキを掛けつづけることが可能。高速からの
 減速時でも印象は全く変わらない。

・前述の理由から、旋回開始時に十分なリヤグリップが得られるため、素早い倒しこみが可能となる
 だけでなく、必要なバンク角まで倒れた際に綺麗に沈みこんでくれるため旋回時の安定感が高くなった。
・倒し込みの際、後輪から「スッ」と何の抵抗もなくバンクできる。交換前は直立しつづけようと
 「グッ」と粘る後輪(突っ張る感触)を無理に寝かしこんでいた。
・後輪が、旋回しようとする力が発生し大変好ましい特性が出た(理由は不明)。これにより非常に、
 予想外に小回りが効くようになった。また同理由により旋回速度が上げられるようになった。

・旋回中の腰高感が減り、効果的に後輪に体重を載せることが可能になり、トラクションが
 得られるようになった。
・リヤ車高が高くなっているはずなのに、走り始めると高い感じがしない。(走行時には停止時より
 沈みこんでいるからか?)
・バネレートを低くしたことで、高速走行時の安定性は悪くなると思っていたが、逆に安定感が増した。
 かといって鈍重というほどのものでもなく、「しっとり」と落ち着いている感覚。

・バネレートを低くしたことで、沈んだ後の戻り(伸び)が悪くなるのではと心配していたが、予想に
 反して期待以上の素早さで(伸び方向に)戻ってくれる。
・路面のうねり方で、リヤタイヤ(スイングアーム取り付け部か?)のヨレる感覚がわかるようになった。
 前車CBRでは、当然のことと思われた感覚。)

※全体傾向としてストローク量が大きくなった。


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総じてほとんどの項目で好ましい方向に改善されており、リヤサスの伸び側と圧側ダンパーを単純に強めた
だけでフロント周りのセッティングも出さない状態で「競技走行」を行ない、挙動確認のためのマージンを
残した状況でも、交換以前最高値の20~30%で増しで走行することが可能だった。

唯一、交換後に感じた問題としては、強加速旋回時の後輪接地感の曖昧さと素早い倒し込みを行なった後に
バンク角が決まる瞬間のわずか手前(本当にほんの一瞬であるが)で曖昧さが出てくる部分があること。
ただし、走りこみ量が絶対的に不足しているため、ダンピング調整不足やフロントサスが未セッティング
である事に起因しているものと思う。


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