アレ、ときどき遥人　鼓動を鳴らせ。

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2009.12.02

『虎の尾を踏む男達』'４５・日

テーマ：ＴＶで観た映画(3925)

カテゴリ：映画　タ行

あらすじ

山伏姿に変装して弁慶らと共に唯一の理解者
奥州の藤原秀衡のもとへ向かう。
が、途中の安宅（あたか）の関所では関守
富樫左衛門が義経一行を待ち構えていた・・・。

感想

エノケンの
勧進帳！

上映時間３時間超えも珍しくない黒澤作品にあって

なんと
５９分

その短さに惹かれて、観てみました

戦時中の撮影だそうで、時代劇なら比較的
検閲に通りやすいという理由で、最初は
桶狭間の合戦の映画化を企画するも
馬が調達出来ず、勧進帳に変更したそうだ

撮影が終了する頃には、戦争は終わったものの
ダメ出しをする検閲に、黒澤がキレて

検閲の怒りを買ってしまい・・・

お蔵入り

５２年に、ようやく公開されたそうです

出演は、『姿三四郎』

の大河内伝次郎
『隠し砦の三悪人』

の藤田進
『羅生門』

の森雅之
『生きる』

の志村喬
『わが青春に悔なし』

の河野秋武
『七人の侍』

の小杉義男

浮気すると
パイプカット
でお仕置きよ

の仁科亜季子の父、１０代目岩井半四郎
そして、日本の喜劇王の榎本健一

エノケン最高！

わろた、わろた

ネタバレ感想
マウスでクリックしながら、なぞって下さい。

勧進帳が、新鮮な娯楽作に生まれ変わったな。

喋りかけてもニコリともしない山伏達が

「ウグイス食べる程います」

に一同大爆笑で、驚く強力（笑）

「兄弟喧嘩なんてポカポカと
　１つ２つ殴り合えばカタがつく」

と、山伏達が義経とは知らずに
義経に同情する発言をする強力(^_^;)
それを聞き、涙ぐむ者も。

強力が言うように、身の丈７尺大坊主
大根のように人間の首抜くほどではないにしても
大河内伝次郎では、弁慶にしては小さすぎるよな(^_^;)

一行が義経達だと知り、団扇で顔隠し
恐る恐る覗き見る強力が、おもろ（笑）

山伏姿は、強力にすら不審がられたので
義経は強力に化ける事にする。

歌の歌詞が状況を説明してるのも
おもろかったな。

関所での強力の挙動不審っぷりは尋常じゃないな(^_^;)
特に、勧進帳の巻物が白紙だった時の
驚きっぷりは、めっさ笑った（笑）
しかし、あれじゃバレるやろ(^_^;)

役人が近づいてきた時の強力の
気が気でない様子は、笑えると同時に
緊張感を高めるのにも貢献していたな。

関所を突破して、みんなが笑顔になる中
１人沈痛な表情の弁慶が、主人である義経を
叩いた非礼を詫びて土下座する。

すると今まで殆ど目立たなかった（笑）義経が
「我を打ったのは、この手とは思わぬ」と言って
その気転に対し、感謝の言葉を与える。

この辺は、普通の勧進帳やな（笑）

遠い昔、社会科見学で観た勧進帳は
殆ど覚えてへんけど、最後の宴会は
黒澤オリジナルやろな？

弁慶飲み過ぎやろ(^_^;)

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