Flatのガンプラ製作日記

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2021.10.06
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カテゴリ: 本の感想
書籍の感想です。
今回は「迷子の竜は夜明けを待ちわびる」です。


迷子の龍は夜明けを待ちわびる [ 岸本 惟 ]

ファンタジーノベル大賞を受賞した作品です。
ですが、「あんまり面白くない」なんていう批判的なレビューも
見かけて、読む人を選ぶのかな、とか少し心配だったのですが・・・
すんなり最後まで読み進められました。

私は嫌いではないです。

舞台は現代の日本のような世界。そこに天空族という少数民族がいます。
大多数の人々は大和族と言うのですが、天空族のセイジの物語です。

セイジのもとにある男が訪れます。
彼は「余命わずかな主人のために主人の妻が残した日記を読み聞かせてあげて欲しい」
と依頼してきます。
妻は天空族で、天空族は独自の言葉、独自の言語を持っているため、天空族の
セイジに依頼が来たということのようです。
引き籠もり状態だったセイジは、この依頼を受けることにします。

セイジはほとんどしゃべることもできないほど衰弱した主人に妻の遺した日記を
読み聞かせます。それは主人が楽しかった時期のことで楽しい思いに包まれたまま
最後を迎えたいという考えでしたが、主人には他に心残りがあるのでした。

それは幼くして山で行方不明になってしまった息子のユッカの行方でした。
ユッカは40年ほど前、山に行ったきり、戻ってこず、必死の捜索にも関わらず
見つからず、さらに妻も息子の安否が分からないことに錯乱したのかある日
窓から飛び降りてしまいます。

そんな主人に日記を読み聞かせているセイジですが、彼女も心に大きな傷を
抱えています。天空族は肌の色が緑がかっていることもあり、からかいの対象に
なることが多かったのです。
そのため、セイジは話をすることを恐れ、自分を卑下し、自分に自信のない、
言い返すこともできない女性になっていました。
彼女の中には天空族とはいえ、自分と彼らはどこが違うのか、同じではないか、
という思いがあったのだと思います。だから、違いを強調するようなからかいに
我慢がならなかった。
しかし・・・主人のいる館を訪れると、彼女の目に「龍」が見えたのです。
天空族は龍神を信奉する一族ではありましたが、今までそんなものが見えたことは
一度もありませんでした。
そして、龍から天空族の秘密、というか、出自を聞かされ、天空族が特殊な存在で
あることを知るのでした。
同じであることを願った彼女でしたが、現実はむしろ大和族との違いを鮮明に
知ることとなったのです。
しかし、そのことは逆に彼女に「自信」と「誇り」を生み出したようです。

ユッカの件を解決し、主人の依頼を無事果たした彼女は自信をもって
「天空族のセイジ」として生きていくことを誓うのでした。

後半、龍から色々説明をしてもらえるのですが、そこはちょっと説明ばっかり
な印象はあります。急にすべてわかってしまう感じ。
ですが、それでもそんなに割る印象はないです。

セイジの挫折と再生の物語なのです。





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Last updated  2021.10.06 13:41:52
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