05/12/11 大自然の前にひれ伏せ



なんか、結構遅くまで飲んでたみたいですねぇ。
ショップには二日酔いの輩が死屍累々・・・

あたしは、燃費が良い(弱いだけ?)ので、ビールをグラスに2~3杯と、チューハイ一缶でたっぷり酔いしれ、
今日は晴れる!飛べるってんで、11時には寝ましたよ。
冷たい布団に入って震えながら布団が暖まるのを待っていたらいつの間にか落ちていたって感じだけど。

さて。天気はって言うと・・・曇天。

薄曇なんてもんじゃなくて、どっかり曇り。
富士山は見えてるけど・・・。

誰よ?明日は「冬型が緩みます。晴れて良いフライトが出来そうです!」なんて言っていたの。。。

今日は、何もこんな日じゃなくてもと思いつつも、久しぶりに猪之頭で飛ぶことに。

早速テイクオフへ上がるが、まだテイクオフの風が安定していない為に
すでにたくさんのパイロット達が風待ちをしていた。
うーん、今日も混みそうだなぁ・・・

それにしても。
・・・さ、さむいぃぃ~~~~
じっとしてると、だんだんと体温が奪われていく。指先、爪先がかじかんで感覚がなくなってくる。あうあうあう。

こんな時は、おしくらまんじゅうだ~わっせわっせ。

それでも暖まらなくなって、テイクオフの上で「色鬼」(鬼になった人は自分の好きな色を宣言して、
逃げる側の人が鬼の宣言した色のついた物に触れている間は、捕まえることができないルール。)

皆、いい大人なのに・・・(* ̄m ̄)プッ

軽くカラダが暖まった頃。

もやっとした物が
テイクオフの右側(海側)から富士山を覆い始めた。

北風を押して、暖められた海からの南風が入ってきたんだ。

ウィンドシアー

この写真では入りきらなかったが、南側と北側で焚き火?の煙があがっていたのだが、
南側は左へ、北側は右へ、と向かい合うように煙がたなびいていた。

すごい、 ウィンドシアー (地表の温度や、地形のの影響を受けやすい地表近くの風は、空気の層の上部と下部で風の流れや方向が変わったりする、低層の風と高層の風の差によって生じる乱流、また急変している状態や現象の事。)
だ!

傍目にはゆったりともやがかかりだしたようにしか見えないけれど、
きっと南風の神様と、北風の神様が相対して睨み合っているんだ。それが今、この目の前で起きている。

あたしたちはその自然の力のゴキゲンを伺いながら、ほんの少しだけ力を借りて飛ばせて貰っているんだなぁ。
雄大な景色を前に、自分がどんどん小さくなっていくのが判る。
なんかもう、何かの力を感じずにはいられない。

そのシアーが入ってきたのを察したのか、今だとばかりにパイロット達がテイクオフしていく。

猛然と、しかし確実にまた一機、また一機と空が埋め尽くされていき、
あっという間に30機ほどのグライダーが、テイクオフ上100mほどの空域でメリーゴーランドのようにくるくる回る。

そのパイロット達の勢いに、自分の機体を広げることも忘れてただぽかんと空を見上げる。

すげーなぁーーーさすが、猪之頭。

・・・てゆーか、感心してる場合じゃなかった。
こんなにわんさといたらあたし飛べないよ!!!
あんな蚊柱みたいになってるとこ、絶対入れない~~~~

しばしうろうろとしていたが、ここにいても寒いし、テイクオフがすいてきたので、とりあえず混んでるところは避けて飛べば良いや・・・
と、キャノピーを広げだした。

さて、と。ハーネスを背負い、レッグベルトを締めたところ。
さっきまでテイクオフの上で飛んでいた群れがいつの間にかばらばらと散らばりだした。

バラけていく。あっという間にガーグルはテイクオフの下。

降って来ちゃったよ~

これだけの数のグライダーが一斉にあがり、一斉に降り出した。
いやぁ~出てたら大量の同時進入に巻き込まれてたな。よかったー(´▽`) ホッ

・・・じゃ、なくってぇ・・・さっさと出ないから売り切れちゃったじゃないのぉ!!
ばかばかばか!あたしのばか!
こうやって波に乗れないからおいしい思いも出来ないって何回経験したらわかるんだって?
そうは言ってもね~やっぱり混んでるのは怖いのさ。
もう、ぶっ飛びでいいもん。ぶっ飛び大好きだもん。へへーんだ。(強がり?)

テイクオフもかなり弱いアゲンストに変わってしまった。
ここはフロントで・・・

はい、飛びました。ちょっと粘りました。降りました。

2本目もおんなじカンジ。

ん?レポートが手抜き?しょうがないじゃない、寒すぎて記憶がとんでるんだもの。

ランディングでお昼の巻き寿司のあまりの冷たさに芯まで冷え切って、震えていると、
白糸は一足早く雪がちらつきだしたと一報が入る。
フト、白糸側の山を見やると猪之頭のすぐ傍の尾根までもが灰色の雲に覆われている。あれはすでに雪が降りだしているんだ。
じきにここも降るに違いない。どおりで異常に寒いわけだ。

あたしは寒さに追加したカップラーメンを食べ終えると、すぐさまグライダーを畳むことにした。

よしよし、これでOKっと・・・・


ポツッ

(・_・o)ン? (o・_・)ン? (o・_・o)ン?

雨?

パラ…パラ…パラパラパラパラ………

バラバラバラバラバラ・・・・・!!!


突然、叩きつけるような音と共に、ざらめのような白いものが降ってきた。

なんじゃぁ~こりゃ!?雪・・・じゃない?( ̄□ ̄;)

雪よりももっと粒がでかい。3~4mmはある。
これって雹(ひょう)なの?

「いや、これは霰(アラレ)だなぁ」とN倉さん。

えええ~アラレって、こんな大きいのが!?
こんなに粒が大きいの初めてだぁ~

永●園のお茶漬けの中に入ってる“あられ”くらいの大きさがあるよ?すげーすげー

キャーq(≧∇≦*)(*≧∇≦)pキャー


ちなみに、霰と雹は何が違うのかしらん?
帰ってから調べてみました。
(激しく自己満足…)


* 霰(あられ)…
雪の結晶に過冷却状態の水滴が付着して凍り、白色不透明の氷の小塊になって地上に降るもの。

* 雹(ひょう)…積乱雲から降ってくる氷塊。
夏期に多く、主として雷雨に伴って降る。

どちらも、ようは「氷の粒」なのです。
気象学上、霰と雹は大きさで区別してるそーな。

直径5ミリ以上
雹(ひょう)

それ以下
霰(あられ)



とゆーことです。知ってました?
あたしは知りませんでした。だって都会っ子だもーん。
アラレなんて、滅多に見ないもーん。

と。ウィンドシアーに、アラレちゃん。自然の力を見せ付けられて終了しました。
いやあ、やっぱ山はいいなぁ。それにしても寒すぎるけどなー。
ちょっと防寒が甘いかも知れませぬ。山を舐めちゃいかんな。

もう少し考えないと。。。


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