07/06/02 吸い上げ行進曲


グランボレの暖かい人たちから景品を強奪するわ)とっても楽しい週末を過ごしてきました。

山の中の道無き道を、2時間以上も登ったり降りたりして歩き回ったせいでひどい筋肉痛。
一歩歩くたびにふくらはぎズゴーンふとももズゴーンって。もう核かと。核爆発かと。

おかげで定年後初めてふたりだけで過ごす夫婦か、中学生の息子と会話を試みる父親かってなくらいのギクシャクとした一週間をお過ごしにりましたよ。
ちなみに、ダイエット効果もグンバツで、翌日体重計に乗ったらアレほど落ちなかった体重が1・5kg減!!!
これぞまさに「遭難ダイエット」!イイ!!
流行らせてあたしが第一人者になろうかしらん。

・・・あ。嘘ですごめんなさい。
反省してる、してます・・・って、いたいいたいいたY$@:。

さて。そんなわけで飛ぶ気マンマンで赴いたのに飛べなかったもんだから、
週明けから飛びたい飛びたいとかなり悶々としていたんですよ。
こりゃもう来週早々にリベンジするっきゃないと。
天気は曇りでかなり微妙だったけど。それでも行ったろうじゃないかと。

今日は中学校のときからの友達で、スギさんを連れての朝霧入り。
彼女、2年前にも体験とタンデムでつれていったのだが、今日も体験やって、それ次第では入校するってんだから。マジですか???

9時にショップに着くと、もうもぬけの殻。
今日は8時半くらいには移動しているらしい。早っ!
あわてて行くもとっくに出遅れ、猪之頭に着く頃にはバスも4台目くらい。。。
だけど、西富士山頂をすっぽりと覆う雲に、テンションがたおち。
いやあ・・・大体想像してたどおりの天気だわ。夏みたいよ。まるで。

テイクオフに上がって、皆の飛ぶのを見ていると、それなりの高さで全体がキープしている。どーみても吸い上げコン。
雲はどんどん増えて、風が強いのか、グライダーも進みが遅い。
荒れてるのか、時々大きく揺れている機体もいるではないか。

とりあえず、グライダーを広げてハーネスを背負い、クロスポジションを取ろうと、西富士方面を見ると
・・・さっきよりも真っ黒い雲が覆い始め、なんかそれっぽいBGMと共にそれっぽい悪者がそれっぽい乗り物に乗って雲の中から出てきそうなくらいなんですけど。

どうしようかなーどうしようかなー。吸上げ怖いなー。嫌だなー。
うーんうーん、明らかに楽しくなさそう(;´Д`)

と、悩んでいると、
「あっち(西富士)に行かなきゃ良いんだよー」と誰かが言っているのを聞いて
うん、まあ、それもそうか。と。
だめそうだったらとっとと降ろそうと決めてテイクオフすることに。
テイクオフ自体はちょうどいい風だったのでクロスポジションでよいこらしょと立ち上げて、えいやっと飛び出すと
同時に、ぶわわわわわーーーーっと上に持ち上げられた。

少しグライダーを右の尾根先に向けるが、一向に山が離れて行かない。
それどころか、ずずずずと山の裏側に流されていく。

これってもしかしてうっすらバックオーライ?
ひょえー!!!

足元に濃く色づき始めた木々が、すぐ足元でざわざわと枝を揺らす様は、まるで悪魔が手まねきしているように見えるのはこの黒い雲のせいだけじゃなさそうだ。

ああ。最悪は木の上かしら。
どの木がいいかしら。
ばさばさと枝の揺れる木を足元に眺めつつ、フルグライドにして、我慢しているとなんとか前に出た。(´▽`) ホッ

どん曇り~~~

山の裏に流されたらあたしのグライダーじゃひとたまりもないなぁ。と、テイクオフ上から離れて前山沖を飛ぶが、
パイロットたちは渡り廊下辺りの雲の下に群がっているが、テイクオフのすぐ上に雲がもりもり流れてきている。とてもじゃないけどあたしは行く気になれません。

しばらく、何するでもなくアゲンストに向けたままぼへーっと飛んでいた。

雲が吸い上げています

うーむ。やばい、楽しくない、楽しみが見出せない。
富士山も見えないし、空は暗くて、風が強くて。何も出来ない。する気にもなれない。

ん?

さらに前に出なくなってきた。キガスル。

すると、「ドコソコで、(時速)ヒトケタでーす(笑)」とパイロットたちが無線を交わす。

・・・時速一桁ってナニソレ。徒歩並み???

ああーあたしもGPSもって飛べばよかった。
そしたら今何キロでてるのか判ったのに~。

とりあえず、これ以上強くなると嫌だから、ランディングの上まで行っておこう。
と、グライダーをアゲンストに向けてじっと我慢の子。
しかし、湾内どこでもバリオが鳴りっぱなし。ああああ。吸い上がってる。吸いあがってるよー。
下がる気配が微塵も感じられない。
フト空を見上げると雲がすぐそこまで来てる。
もしかして高さがあるから余計すいあがるのかしら?

と、ためしに翼端折ってみる。

よいしょっと。翼端折ライザーを掴んでバシャと翼端が折れる。

ピ・・・ピッ・ピッ・ピッ・ピッ・ピッ・・・・

バリオを見ると、毎秒2~3mで上昇してる。してやがる。

ええー!!
じゃあってんで、試しに翼端を折ったまま恐る恐るローリング。
体重をハーネスの中で右~左~と軽~く入れるとぐーんぐーんと揺れだし、今度は毎秒2~3mで沈下を始めた。(´▽`) ホッ

翼端折ってると、よく揺れるヨネ。。。
揺れすぎて、いつまでもいつまでも揺れが止まらない。(止めろYO!)
ああ。キモチ悪い。。。

風上に向けたままじーっとじーっと高度が降りるまで我慢して、なんとかランディングの近くまで来ると、
今度は前に出ないままずりずり下がる。

ま、なんとか降ろしましたがね。。。

なんつーのかなーこんな事言って、あたしの好感度。下がっちゃわないかなー

でも敢えて言うぞ。お前たちの将来を思って言わせてもらうぞ。


たのしくねえなーーー。

たのしくねえよーーー。

ええ、わかってましたよ。勿論。こんな天気だしさ。

どんくらい楽しくないかというと、あのH多さんがテイクオフまで行ったにも関わらず、飛ばずに降りてくる位の楽しくなさですよ。
それでもさ。ちゃんと吸い上げの美味しいところを使って稜線走るフライヤーも居るわけさ。

あたしは不思議でしょうがない。

吸上げっつったら、何もしなくてもそこそこ飛ばさせてくれる存在ではあるけども。
時として雲中に入ってしまうリスクも伴うちょっとやっかいな存在なワケ。

そんなこ面倒くさい存在をうまーく利用して、それでいてちゃっかりと自分の行きたいところを走るなんつーと、
それこそ近所のめんどくさそうなリーダー的主婦とのウマーな近所づきあいっつーの?
ワンマンな上司に俺の派閥に入れ的な事を仄めかされつつも、ほどよくかわしつつウマーみたいな?

それくらいの何かですよ。何か。

あたしには出来ない交渉術的な物が繰り広げられてるのかもしれません(上空で)
それこそ別の言語習得が必然なのかもしれません。(上空で)

じゃあ飛ばなきゃいいじゃんと言われるとぐうの音もでないんだけど。
それでも飛びたかったんだよね。

テイクオフで、風を受けて、膨らむキャノピーの重さがラインを伝わって、全身でテンションを感じるあの感じ。
正面を向いて、地面を蹴りだすときの、足が地上を離れるあの感じ。
すると同時にすべての音が消え、風の中に一人放り出されると、心細さで胸がつまるあの感じ。
それらのすべてを感じたいということがあたしの「飛びたい」ということなのよ。きっと。

というわけで、一本でさっさと切り上げて、午後は体験のお手伝い兼グラハン。
とても良い安定した風が入っていて、午後を通して良い体験&練習が出来ましたわ。
スギも、めいっぱい飛びっぱなしで楽しめた様子。そしてそのまま入校決定。

つ、ついに入校かあ。。。

中学から一緒に遊んで居た身内としては。ナンカ複雑よ。
でも、いつか一緒に飛びに行けたら楽しいね。

頑張れ!目指せパイロット~~~~~!!
(あっ。なんか懐かしいノリだな、この台詞)



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