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シェアーズの山口です。先日のメルマガでも少しお伝えしたとおり、英会話スクールのGaba(マザーズ:2133)の株価が上がりました。 → 株価7月の時点で、シェアーズでは、Gabaの1株あたりの価値を18万~30万円と算定していました。当時(7月30日)のGABA株の終値は10万4000円なので、3ヶ月で約30%の上昇ということになります。結果オーライですが、果たしてそれでよいのでしょうか?実は、この株価上昇は短期的には、NOVAの経営低迷に伴う、相対的な業績向上の思惑買いだと思います。一方、私たちの分析では、Gabaの教室数増加に伴う生徒数の拡大、その結果としての企業価値向上を見込んでいました。つまり、本質的なGabaのビジネスモデルの優位性に対する市場の評価の見直しこそが投資ストーリーだったわけです。その意味で、今回の株価上昇は、「早すぎる」と思います。私たちは、短期の利益実現よりも、投資の根拠の精度を大事にします。これができるようになることで初めて、投資がギャンブルではなく、訓練によって成長可能な仮説検証作業となるからです。投資に根拠を持たない人が損をしても得をしても、おそらくそれは「偶然」です。その意味で、利益額よりも、仮説と実際との差を縮めることのほうが大切です。なぜなら私たちにとって、投資は一生の作業となるからです。だから、今学ぶべきは、すぐに儲かる安易な投資テクニックではなく、どっしりと腰をすえた本物の知識だということです。ぜひ、「いろいろな会社の企業分析」にチャレンジしてほしいと思います。きっと半年後には大きく成長していることでしょう。Gabaについては、会員向けのシェアーズレポートの他、下記でもコラムを書いていますのでご覧ください。「今、投資するならどっち?――NOVAとGABA、英会話スクール対決」「株式投資はギャンブルじゃない――GABA株のお値段は?」シェアーズは、「すぐに儲かるから一生続ける」投資を応援しています。ぜひ本物の投資知識を身につけてください。↓大好評! シェアーズのDVD教材
2007年11月05日
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皆さんこんにちはシェアーズの中川です。今回は、『タウンニュース(2481)』について書いてみます。タウンニュースは、地域密着型のフリーペーバーを発行しいる企業で、収入源は広告です。現在、広告業界では大きな変革が起きているようです。インターネットの台頭で、大衆に向けて同一の広告を打つ戦略から、個々人の嗜好にあわせた個別的な広告へとシフトが急速に進んでいるようです。この流れの中で、無料の製品を通した広告戦略は今後、独自のポジションを確立するであろうことが予想されています。最近では広告が入っている無料のコピーサービスや、無料のドリンクなどが話題を呼んでいます。裏に広告で無料コピー 大学生ら経営の企業がサービス広告付きで無料のソフトドリンク自販機登場R25という雑誌をご存知の方はたくさんいらっしゃると思います。R25もいわゆるフリーペーパーですが無料だからといって侮れません。大変人気があり、発刊されるや否やすぐになくなってしまいます。記事は面白く、役立つ広告をからめた情報などを提供しています。読者と発行者(リクルート)と広告主の三社がうまくWIN-WINの関係を築いているようです。さて、タウンニュースについて。タウンニュースは神奈川(一部東京を含む)のみと、地域を限定することによって地域密着性を担保しています。テレビやラジオ、新聞等では取り扱われることの無い、小さな地元発信の情報を扱っています。市役所からのお知らせや、地元のイベント情報など、地元の人には役立つ情報が満載のようで、地元の人にはありがたい情報誌のようです。発行は新聞の折込チラシの形態で、印刷は印刷会社に委託して行っており、いわゆるファブレスです。印刷にかかわる費用の固定費は少なく、変動費化できているようです。記事は直接社員が取材を行い、自分たちで書くそうです。ちょっとした新聞社のような感じでしょうか。地域密着という独自路線でニッチで競合が少ないマーケットで勝負してるようです。発行からすでに30年の歴史があります。-今後の戦略-昨年上場を果たし、手元に資金は潤沢です。今後は蓄積したノウハウを生かして対応エリアの増加、発行ページ数の増加を目指すそうです。このビジネスのキーファクターは人材です。多くのエリアを網羅できるだけの人員数は必須。面白く、役に立つ記事を書ける人材も重要です。そう考えると、簡単には規模拡大はしにくいでしょう。着実に、地道に、事業を拡大していくことが肝心でしょう。読者にどれだけのメリットを提供できるかが鍵です。ただし、派手に展開すると、つまりニッチなマーケットから出て拡大しようとすると急激に競合が増えます。フリーペーパー大手のR25やホットペーパーと競合していないのは今現在ニッチ市場にいるからです。この辺の舵取りをうまくやらないと大やけどしそうです。-株主構成に難ありか?-大株主と主要役員は同族で占められています。同族である元相談役(とその関連会社)、会長、社長で発行株式の7割近く保有しています。上場後は配当金を増やしていますが、これはオーナー一族への利益還元のためでしょうか。最近、社長が交代しましたが、新社長はもちろん同族出身です。浮動株が少なく、日々の売買出来高はかなり少ないです。株価低迷はこの辺に問題があるからでしょうか。-まとめ-一部の利害関係者の影響力が大きいのが気になります。今後、上場企業としてどのように育っていくかをもう少し時間をかけて見てみる必要があるかもしれません。ただし、タウンニュースには独自のビジネスモデルにおける強みがあります。特殊な参入障壁がない限り、どんなビジネスモデルでも、長期的に利益を出し続けるためには利害関係者全てがWIN-WINであることが大切です。昨年バフェット氏はイスラエルの企業を買収しました。この企業のオーナーが近々引退するとのことで、安定した株主がほしいということでバフェット氏に買収の提案を自らしたそうです。バフェット氏は事業報告書を見るなり、即決したそうですが、その決め手になったのがWIN-WINの関係を築き上げているビジネスモデルです。このイスラエルの企業は切断機を製造販売している会社ですが、この切断機は性能が素晴らしく、この製品を使用することによって、顧客は生産性を大きく向上することが出来るとのことです。たとえば、値段が倍しても、作業効率が3倍になれば顧客にとってはおそらく利益率を向上させることができるでしょう。つまり、価格以上の価値を提供することによって非常に強いビジネスモデルを構築することができるのです。これからはWIN-WINの時代です。多くの企業が環境問題を意識した経営戦略を取り始めました。企業は純粋に利益だけを追求していればよい時代ではもうありません。全ての利害関係者がうまく共存するための努力が、これからは重要になってきます。皆さんもこういった観点で銘柄を探してみると面白いかもしれませんよ!私たちシェアーズも、常にWIN-WINを心がけ、価値のある情報をどんどんと発信していきたいと考えております。目標は 100万人に投資に関する基礎知識をご提供することです。ニッポンが元気になるためには、私たち個人投資家一人一人が意味のある投資行動をとる必要があり、そうすることで世の中が好転していくのではないでしょうか。欧米の投資家には負けてられませんね!タウンニュースは面白そうなので、シェアーズ会員レポートでも取り上げるつもりです。シェアーズでは会員に向けて、バリューマトリクスの無制限使用、およびレポート等の提供を行っています。月々わずか5000円で価値ある情報が入手いただけます。ぜひ、この際にご検討ください。「バリューマトリクス(シェアーズ)のご紹介」今日も最後までお読みいただきまして本当にありがとうございました。シェアーズ中川*今回取り上げた銘柄の購入を推奨するものではありません。ご注意ください。近┃況┃報┃告┃━┛━┛━┛━┛中川です。最近フットサルをやっています。地元の友人と1時間半程度、コートを借りてやっているのですが、非常に楽しいです。一昔前は、健康のためなどと考えたことはありませんでしたが、体調管理という観点から、フットサルを始めることにしました。もともとサッカーは少しやっていたのでまったくの素人というわけではありませんがかなりの運動量で筋肉痛は半端ではありません・・・・。ただ、定期的に仲間で集まって運動することはすごく楽しく、一週間、この日を楽しみに生きている感じがします。フットサル、お勧めです!
2007年07月28日
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こんにちは。シェアーズの山口です。アスクルの株価が急上昇しました。昨年の減益をみて、市場からは低く評価されていたのですが、実は、費用は物流センターの設立という先行投資に向かっていたのです。投資的な要素を持つ費用を見過ごしてはいけません。アスクルは、利益の"額"だけではなく、その"質"を見極めることの大切さを表したよいケースです。さて、これまでシェアーズが企業分析で紹介してきた銘柄は、ほぼそのストーリーを実現しました。プロトコーポレーション(+100%)ナガセ(+70%)ドリームインキュベータ(+50%)三星食品(+80%) TOBによるものそして、アスクル(+30%)です。ただしアスクルは、そのストーリーをまだすべて完結していません。シェアーズはアスクルをどう企業分析したのか?その全容はこちらです↓山口揚平氏が語る株式投資セミナー【ステップアップ編】近┃況┃報┃告┃━┛━┛━┛━┛山口です。三連休には、癒しをもとめて、実家の近くの鎌倉・江ノ島に行きました。江ノ島は小学生以来でしたが、ほとんど変わりなく昭和の匂いが漂っています。ただ、ひとつだけ変わっていたことがあります。江ノ島本島に、「エスカー」という乗り物ができていました。ケーブルカーのようなものかな?便利そうだな、と思ってチケットを買ったのですが、乗ってびっくり。普通のエスカレーターでした(笑)。お金を払って、エスカレーターに乗ったは生まれて初めてです(泣)。資本主義社会って本当に怖いです。僕らの資本主義入門講座、というテーマで書きました。ご興味があればどうぞ。●授業料のために「処女売ります」はアリなのか?
2007年07月24日
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シェアーズの山口です。さて、このところ、シェアーズで取り上げてきた銘柄が動きをみせているようです。そこで少しご紹介します。● 三星食品「有価証券報告書の戦略的読解法」セミナーで取り上げた銘柄です。そのときに、M&Aの可能性を示唆したのですが、なんと買収(TOB)されました。株価は、一気に20%近く上がっているようです。当日、チケットが買えなかった方は、この濃密な4時間半のドラマをDVDでお楽しみください。↓http://dp00003180.shop-pro.jp/?pid=2659862● GABAシェアーズの会員レポートで取り上げている銘柄です。ハーバードMBA達が経営するこの英会話教室は、NOVAの不祥事の影響でここに来て急に株価があがっているようです。● ソフトウェア・サービスシェアーズ会員レポートで取り上げた銘柄です。新興市場全体の弱気相場につられて、株価は低迷していましたが、現在、ヘラクレス市場値上がり率上位に浮上しているようです。● ドリーム・インキュベータ「第二回 企業価値を見抜いて投資する会」で取り上げた銘柄です。「社長失格」を書かれた板倉雄一郎さんが、当社会長の堀氏の配当方針にモノ申したことから、注目を集めているようです。シェアーズでは、「なるほどケーススタディ」と称して、週に一本間隔で、銘柄分析の手法についてご案内しています。ここでご紹介した銘柄以外にも、個人投資家のためのIRマニュアルなども提供しております。投資顧問のように、これが買いだ!売りだ!ということは書いていないのですが、その分析の切り口・視点はきっと参考になると思います。現在のリストはこちらにありますhttp://www.shares.ne.jp/shares/column/2007/06/post_28.html追伸、大阪に行ってきました。有志を集めたセミナーにゲストで参加したのですが、皆さん温かく迎えてくださって本当に感謝しています。話した内容を、10個だけ。●投資とは「コンセンサスとの戦い」である。●100社くらい分析してようやく1社よい会社が見つかる、というイメージ●投資の本質はCFの安定性にかけることである。●その会社や経営者の「器」の大きさを考える。それが企業の成長の限界となる●逆張りのポジションを取ることによって、物事の本質を突き止めることができる●現場・現物・現金を確認する●「怖い」という感情と戦うことが投資ではもっとも重要である。●長期投資家が勝つのは、短期で儲けようとする人が多いからである。●人は自信過剰になりがちである、という認識。●株価に影響を与えるのは価値増大の加速度である。つまり株価は期待で動くシェアーズのセミナーとはちょっと違った雰囲気でよかったです。次回のシェアーズのセミナーにもご期待ください。
2007年07月22日
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シェアーズの佐々木です。新興市場は下落を続けています。「しかし、中には本当によい会社があるかもしれない」そんな問題意識で、シェアーズは独自に調査・分析を行いました。以下、その報告です。---------------------------------------------------------------------● 新興市場360社の中で有望な企業はあるのか? ●---------------------------------------------------------------------新興5市場(札幌A、東証M、名古屋C、大証H、福岡Q)に上場している企業数は、約360社あります(Jasdaqは除く)。この中から『市場は調子が悪いが、結果を出している会社』を選び抜くため、下記のような(少し厳しめの)条件を3つ設定しました。【条件1】きちんと稼いでいる会社(3年平均のフリーキャッシュフローがプラス)⇒ 営業利益ではなく、実際に稼いでいるかどうかを表すキャッシュフローの動きを追うことにします。キャッシュフローは単年度で見てもあまり意味がないため、3年間の平均でフリーキャッシュフロー(=営業CF+投資CF)がプラスかどうかで判断しました。結果、約120社(全体の30%)が残りました。【条件2】上記の条件にプラスして、設立して10年以上経っている会社⇒ 長期で事業を展開するより目新しいビジネスを起こし、短期的に成功することは比較的容易なため、「10年間」という条件にしました。結果、約60社(全体の16%)が残りました。【条件3】さらに、過去5年間の売上が伸びていて、営業利益が過去5年間黒字の会社⇒ 10年以上の歴史があり、そのうち直近の5年間で経営が上手くいっているかどうかを検証する条件です。結果:約30社*(全体の8%)(*ただし、1社だけ5年前に赤字の会社を含む)~~~~~~~~~~~~~~~~~~~要するに、歴史があるにも関わらず新興市場に上場し、長期で稼いでいて、且つ実際にお金も回収する能力のある優秀な会社を選んだことになります。結果としては、全体の1割未満の会社が投資対象候補になりました。10社あっても、1社も候補に挙がらないこともあるということです。調べた時、「やっぱり、こんなものなのかなぁ・・・」と思ってしまいましたが、皆さんの感覚では、多いのでしょうか? 少ないのでしょうか?新興市場は完全な右肩下がりですが、真に業績の良い会社は将来的には評価されるでしょうし、またそういった企業は上場替え(東証、大証に移る)を行う可能性もあります。ですから、玉石混合のため新興市場の状態は右肩下がりですが、「玉」を発見する目があれば、「真に評価される」までの時間を楽しむことも出来ると思います。●絞り込まれた30社のリストを特別公開しました。お早めにどうぞ ↓http://itm-asp.com/cc/2523/lVo7i38T(*)注意;これらの30社は、実際に実績を出している会社という意味です。それらが割安で投資先として有望かどうかを表すものではないのでご注意ください。投資判断はご自身でお願いします。尚、30社のうちの1社についての企業分析レポートをバリューマトリクスの会員様向けにアップしました。※レポートは会員サイトにログイン後、ご覧になれます。ログインはこちらからどうぞ⇒ http://itm-asp.com/cc/2523/05tgga2Z新たにバリューマトリクスへお申し込みしたい方、興味のある方はこちらからどうぞ⇒ http://itm-asp.com/cc/2523/DUWCzHrK★┃お┃知┃ら┃せ┃★┃━┛━┛━┛━┛━┛━┛◇バリューマトリクスの料金改定のお知らせ 大変ご好評を頂いておりますバリューマトリクスですが、この度料金改変をすることになりました。初月半額キャンペーンを終了し、また、入会金(5000円)を設けます。入会金:5,000円■3ヶ月:15,750円(税込)■6ヶ月:31,500円(税込)月々のご利用料金は5,250円(税込)で変更はございません。※なお既存会員の方は、入会金はかかりません。しかし再入会の方は入会金をお支払い頂きます。ご了承ください。バリューマトリクスのご紹介・お申し込みはこちらからどうぞ⇒ http://itm-asp.com/cc/2523/MFa36h6x◇バリューマトリクス・ライトのお知らせもう一件、お知らせです。こちらも大変ご好評を頂いております、「ざっくり企業価値評価」ですが、この度バージョンアップします。その名も「バリューマトリクス・ライト」。ざっくりと企業価値評価を行うのではなく、シェアーズがDCF法を使用して企業の価値をより正確に弾いたものを採用します。詳しくは後日、再度ご案内差し上げます。※なお、当新サービスが開始されますと、ざっくりと企業価値評価はサービス停止とさせて頂きます。何卒ご了承くださいませ。※価格、開始時期については、変更がある場合がございます。どうぞよろしくお願いいたします。
2007年05月13日
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こんにちは。シェアーズの山口です。今回もM&Aで、利益を上げるというテーマでお送りします。M&Aで個人投資家が利益を上げるには、買われそうな会社をあらかじめ仕込んでおく方法があります。買収される会社のパターンは、以下の2つです。1.会社の中にすでに財産がある2.他とくっつくことで価値が増す1.会社の中に財産があるパターンですが、これは、いわゆるキャッシュリッチな企業や有価証券をたくさん持っている会社です。古くは、ソトーやユシロをスティールが狙ったり、村上ファンドが、土地株銘柄を狙ったりしました。先日のメルマガでもお伝えしたように、スティールのサッポロ投資戦略の一つは、恵比寿の広大な土地です。このような顕在化していない財産価値を狙うパターンは他にもあります。たとえば日立製作所。この会社は、時価総額2.8兆円ですが、子会社の株の持分だけで、2兆円あります。ということは、本体はわずか8000億ですね。完全に資本のねじれが起こっています。もはや、日本では、会社は、「共同体」ではなく、「経済体」と認識されています。日立は、古き良き会社ですが、今後、ファンドによる買収→解体というシナリオは十分に考えられます。今、日立については、ブランデス・インベストメント・パートナーズというバリュー系ファンドが、約8%の株を仕込んでいます。もうひとつ、マニアックな会社を紹介しましょう。JASDAQ上場の「一高たかはし」です。(2774)北海道の小さな石油販売などをやっている会社ですが、その子会社、ウェルネットはコンビニ決済などの大手です。一高たかはしの時価総額は、わずか50億ですが、子会社のウェルネットは、100億を越えています。一高自身は、ウェルネットの50%の株、つまり50億円分をもっているので、一高自身の価値は、ゼロと評価されているということになります。こういう会社を狙うファンドもあるかもしれませんね。一高の株主構成を見ると、「高橋さん」が多いのですが、なかにはJPモルガンチェースなどの外資の名前も見えます。このような投資ファンドにとってもっとも重要なポイントは、「出口戦略」というものです。彼らは、必ず出口(売却ストーリー)を決めてから、買いに入ります。“いつ、誰に、いくらで”売るのか、の目処が立たないうちに株を仕入れることはまずありません。私のクライアントも、そうでした。逆に、出口をあいまいにする人は、投資のプロではありませんでした。シビアな世界ですが、私達、個人投資家にもそういう視点が求められているかもしれませんね。次回は、M&Aのもうひとつの視点「他とくっつくと価値が増す」についてです。正直、必見です。(注意)先日発売した「ステップアップ編セミナー」【先行販売】DVDの在庫が急激に減っています。(*)お早めにご注文ください。このブログの読者なら、見ておいてまず後悔はしない内容です。↓サンプル動画・ご紹介近┃況┃報┃告┃━┛━┛━┛━┛シェアーズの伊藤です。先週、京セラ名誉会長の稲盛氏の講演会に行ってきました。「心を高める 経営を伸ばす」というテーマで、経営者に必要な哲学や「利他」の精神など、かなり奥深い話を語られていました。最近、不祥事などのニュースが多くなりましたが、稲盛さんのおっしゃってる「人間として何が正しくて何が正しくないのか」のように、経営者がどういう倫理観や哲学を持っているのか、投資家としてもしっかり見抜いていかなければと感じます。京セラは、有報などを見ても、事業リスクのページなどが非常に細かく載っていて、ごまかさずに、正しくディスクローズしようとする姿勢が伺え、非常に好感をもてます。今年は、今後も不祥事のニュースが増えていくだろうとシェアーズでは考えていますが、企業の財務分析などを通して、企業の哲学、投資家に対する姿勢などを見抜いていくことが非常に重要になってきますね。近日、有報読解セミナーのDVDを公開します。お楽しみに。その前に、まず、財務分析やビジネス分析を学びたいという方は、次のDVDがお勧めです。↓ステップアップ編セミナーDVD
2007年03月17日
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シェアーズの山口です。今週のテーマは、「業界再編とM&A」です。昨今、M&Aが盛んになっています。先日、日経CNBCの番組で、サッポロホールディングスに対する投資会社スティールパートナーズの買収についてコメントしました。スティールは、“在庫”として株を仕入れたわけですが、在庫である以上、売却しなければ利益になりません。その売却候補は、主に5つです。1. 同業他社(アサヒ・キリン・サントリー)2.別の業種の会社(伊藤園・ポッカなど)3. サッポロ自身4.個人投資家5.解体まず、1.同業他社の可能性ですが、こちらは、少子化で拡大の望めず、シェアを取りたいアサヒやキリンなどに売却するというものです。スティールは、明星食品のときにはうまく日清食品に売りつけることができましたが、今回はうまくいくかわかりません。問題はサッポロの株価がすでに高いことです。「バリュエーションマトリクス2.0」で弾くと、価格は1.5倍割高にあります。もうひとつは、アサヒやキリンが買収してもそれほどシナジーが期待できないことです。すでに、ビール業界は供給過剰とみられます。世界最大の酒類メーカー、英国のディアジオが売却候補にありますが、これもまだわかりません。2つ目の売却先候補は、別のドリンクメーカーなどです。これについては、キャッシュがたくさんあり、ビール進出を狙っている伊藤園などの企業が挙げられますが、まだ未知です。ただ、伊藤園は、タリーズを買った実績もあることから可能性がないともいえません。3つ目の選択肢は、サッポロ本体に引き取ってもらうことです。ただし、サッポロにそれだけの内部留保があるかは不明です。4つ目は、市場でジワジワと売却すること。要するに個人投資家に押し付けるということですね(笑)。5つ目は、解体です。サッポロは、恵比寿に広大な土地を所有する不動産銘柄ですから、その可能性もあるでしょう。スティールは解体の実績もあります。いずれにせよ、スティールとしては、早めに仕手仕舞いをしたいところだと思います。私としては、ファンドの市場での役割は尊重しながらも、資本原理主義的な動きには、感情的に賛同しづらい面もあったりします。それはともかくとして、今、日本のM&Aで起こっているのは、“ロールアップ”という現象です。これは、業界が成熟化し、上位2社に吸収・合併されていく過程で起こる合併・買収の動きのことをいいます。アメリカでは、80~90年代によく起こりました。GEのジャック・ウェルチの、業界2位までの事業だけを残して、後は売却するというドラスティックな手法も同じ流れを汲むものです。先週のテレビでは、今後、ドラッグストアで、同じような合併が起こるだろうとコメントしました。ドラッグストア業界は、90年代の規制緩和で、一気にマツモトキヨシが首都圏市場を席巻し、それを見た他社がたくさん参入してきた状態で市場はもう飽和状態にあり、売上の伸び率も低迷傾向にあります。そのような中、マツモトキヨシとイオングループの二強体制に集約されつつあるのです。それぞれの陣営の企業は以下の通りです。〔マツモトキヨシ陣営〕マツモトキヨシ、カワチ薬品、サンドラッグ、ミドリ薬品〔イオン陣営〕ツルハホールディングス、スギ薬局、寺島薬局、クスリのアオキ、ウェルシア関東そこで、このロールアップシナリオを元に、ドラッグストアの3位以降の各社のうち、割安かつ買収しやすい資本構造にある企業をピックアップしました。〔独立系で買収しやすい〕コスモス薬品、セガミメディクス、キリン堂、薬王堂、ゲンキー〔独立系でやや買収しやすい〕CFSコーポレーション、クリエイトエス・ディー、サッポロドラッグストアー、レディ薬局このうちセガミメディクスは、放送の翌日にセイジョーとの資本提携を発表。株価は急上昇しました。今後の再編は、コスモス、キリン堂、薬王堂、ゲンキーあたりから出るかもしれませんね。このように、一企業だけではなく、業界全体を見渡して投資をするのも有効な局面になってきたといえそうです。このドラッグストア業界のプレーヤー分析は、会員サイト向けに公開しています。↓ログインはこちらログイン後、レポートよりダウンロードできます。会員サイトの申し込みはこちらさて、次回のテーマは、「個人投資家は、これから一体どうすればいいのか?」ファンドの動きや、粉飾時代を乗り切るコツを伝授します。今、シェアーズの会員サイトでもっとも人気があるコンテンツは、「第二回 企業価値を見抜いて投資する会のプレゼンテーション資料」「個人投資家のためのIR質問マニュアル」1000人弱の方がダウンロードしているようです。どちらも非売品ですが、製作には2ヶ月かかった本格的なものです。個人投資家にとっては、必見の知識です。これを見るだけでも会員の価値があります。20000社の企業価値が、“ワンクリック”でわかる「バリュエーションマトリクス2.0」 とあわせて、今のうちに是非、読みこんでおいてください。↓「バリュエーションマトリクス2.0」のお申込み近┃況┃報┃告┃━┛━┛━┛━┛こんにちは。シェアーズの佐々木です。最近、ヨーロッパではサッカーのチャンピオンズリーグをやっていますね。私は普段テレビをあまり見ないのですが、こういう時は“サッカーバカ”の血が騒ぎます。と、思ったら、数年前から好きになったイタリアのチームが敗退。私のチャンピオンズリーグは1回も見ぬまま終了しました。前評判では、“優勝候補”的な報道が目立っていたのですが、実際はそうなりませんでしたね。強い選手がいるのに、チームコンディションが悪かった(けが人や集中力に欠ける選手がいた)みたいです。これって、企業分析でも同じだと思います。スゴイ勢いで利益成長をしている会社はありますが、「その持続力はどのくらい?」という、視点でキチンと財表(特にバランスシート)を読み込んだり、IRに電話取材をしたりすることが、必要だと思います。ここ数日間、相場は荒れ気味です。こういった状況で、本当に勝てるコンディションの良い会社はどこなのかを知っていることが大事だと思います。その方法を知りたい方は次のセミナーがお勧めです。↓30分でできる銘柄分析術セミナー
2007年03月09日
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先日、『株 M&A大化け相場に乗り遅れるな!』 の袋とじ企画「買収ファンドが狙う注目の20銘柄」を執筆したと書きました。 その20銘柄の分析・掲載時点の株価(2/18)と現在(7/29)の株価を本日確認しました。 紹介した20銘柄の5ヶ月間の平均上昇率は14.6%で、年率換算で46.2%の利回りとなりました。 一方、同期間中の日経平均の上昇率は、わずか2.1%にとどまっています。 20銘柄中、分析時点より下落した銘柄は、第20位の一銘柄だけで、 第1位から第19位まではすべて上昇しています。したがって勝率は95%です。 この銘柄についても下落したのは、わずか1円(501円から500円)だけでした。 ほっと胸をなでおろしています。 嬉しいです。 ドラゴン戦略的財務集団の注目の20銘柄 分析・掲載時点の株価(2/18) 現在(7/29)の株価 上昇率(約5ヶ月) 第1位 532円 672円 + 24.3% 第2位 938円 965円 + 2.9% 第3位 570円 580円 + 1.8% 第4位 876円 995円 + 13.6% 第5位 700円 750円 + 7.1% 第6位 650円 720円 + 10.8% 第7位 636円 785円 + 23.4% 第8位 880円 1040円 + 18.2% 第9位 1065円 1303円 + 22.3% 第10位 298円 302円 + 1.3% 第11位 826円 990円 + 19.9% 第12位 616円 695円 + 12.8% 第13位 392円 470円 + 19.9% 第14位 355円 400円 + 12.7% 第15位 183円 198円 + 8.2% 第16位 337円 439円 + 30.3% 第17位 674円 800円 + 18.7% 第18位 718円 910円 + 26.7% 第19位 435円 505円 + 16.1% 第20位 501円 500円 - 0.2% 日経平均 11660円 11899円 +2.1% (*)銘柄の名前は、公開すると怒られそうなのでここでは伏せています。 ご興味があればこちらをどうぞ。 さて、私達の本についてはアマゾン元バイヤー、土井英司さんによる厳選ビジネス書評を頂きました。 土井さんは、出版界のカリスマ的存在で、その書評メルマガの内容は、極めて有用、 どんなに忙しくても熟読してしまうという、ある意味、危険な存在です。 書評はこちらです。私の紹介よりもだいぶ客観的でシビアです(笑)。
2005年07月29日
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