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2020.11.04
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カテゴリ: メディア
図書館で『文芸春秋(2020年6月号)』という雑誌を、手にしたのです。
表紙のコピーにもあるように、「ウイルスVS・日本人」という特集は、もっともホットなテーマなので、借りる決め手になったのです。





雑誌、文芸春秋、2020年刊

<上位レビュー>より
コロナ一色の記事のなかで山中教授と橋下徹氏の対談のなかで山中教授がいう被害者は5つ(ウイルスに感染した患者、患者を治療する医療関係者、、このような状況であっても外で働く警察官、バスの運転手、宅配業者等社会インフラを支えてる人達、自粛要請で休業してる人達、そして本来受けるべき治療や介護を受けれない高齢者、教育の機械を奪われてる子供たち)の指摘に納得。

<読む前の大使寸評>
表紙のコピーにもあるように、「ウイルスvs.日本人」という特集は、もっともホットなテーマなので、借りる決め手になったのです。

amazon 文芸春秋(2020年6月号)


歴史作家の磯田道史さんが続・感染症の日本史「第二波は襲来する」と題して述べているので、見てみまよう。
p107~109
<「とんがり帽子型」と「陣笠型」>
 今回の新型コロナでは、新規感染者の数をグラフ化した「感染曲線」は、大きく二つのパターンに分かれています。

 イタリア、米国の「感染曲線」は、「とんがり帽子型」です。急速に感染者が増加しましたが、おそらく収束のスピードも速く、厳しい期間は、およそ2ヶ月でしょう。
 それに対し日本は、予断を許さない状況が続いていますが、流行拡大のスピードはかなり抑えられています。

 「外出自粛要請の効果」「手洗い、うがいといった日本人の高い衛星意識」あるいは「事前の流行で、ある程度、抵抗力を保有している」「日本株のBCG接種が何らかの形で免疫システムを向上させている」といった可能性が考えられます。いずれにせよ、最も警戒すべき「老人介護施設や病院内での集団感染」も増えてはいるものの、諸外国ほど大規模にはなっていません。

 こうした状態が続けば、日本の「感染曲線」は、ゆるやかな「陣笠型」になるでしょう。感染者増加のスピードがゆっくりで、医療崩壊もぎりぎりで抑えられています。ただしその分、収束も長くかかり、具体的には三、四ヶ月程度かかる、と見たほうがよいでしょう。
 日本で本格的な流行拡大が始まったのは3月下旬です。5月末に感染が減っても、警戒が必要で、6月一杯ではまだ厳しく、7月までかかってしまう可能性があります。

 ただ、米国のアレルギー感染症研究所も関わった研究では、「気温22度、湿度50%以上になるとウイルスの活動が収まる」との報告もあり、気温と湿度と紫外線で、夏場は人間側に有利です。

 いずれにせよ、夏場に向けて現在の流行はいったん下火になるでしょう。問題は、後に「第二波」がやってくる可能性です。

 「新型コロナウィルス」と「新型インフルエンザウィルス」という違いはあるものの、「致死率は低くとも感染力が強く一気に大規模に拡がる」という感染症としての特徴は、100年前の「スペイン風邪(当時の新型インフルエンザ)」のパンデミックと似ています。ですから、今回の新型コロナの“終息までのロードマップ”を考える上でも、歴史上、最も参考になります。

 私の恩師でもある速水融先生が『日本を襲ったスペイン・インフルエンザ』で詳細に描いていますが、スペイン風邪は、終息まで約2年かかり、その間、三つの流行の波が襲来しました。
 「第一波」(「春の先触れ」)は、1918年5月から7月まで。
 「第二波」(「前流行」)は、1918年10月から翌年5月頃まで。
 「第三波」(「後流行」)は、1919年12月から翌年5月頃まで。

 すると、今回も、「また10月から12月あたりに第二波が始まって、来年春先まで続くかもしれない」と警戒する必要があります。「高温・湿潤」より「低温・乾燥」の方が、ウイルスの感染効率が高まるからです。先ほどの目安で言えば、平均気温が「」あるのは、6月、7月、8月、9月です。

 新型ウィルスのパンデミックは、しばしば「第二波」「第三波」が生じます。ウイルスが変異したり、他地域から繰り返し感染が持ち込まれ、人口の大部分が免疫を得るまで流行するからです。しかも、スペイン風邪のように、変異によって致死率が高まることもあります。
 スペイン風邪の 「第一波」(「春の先触れ」)では、最初の流行であるため、広く多勢が感染したと考えられます。ただし、死者はほとんど出ていません。

 ところが、1918年10月頃からの「第二波」(「前流行」)では、ウイルスが変異して致死率が高まり、26万人もの死者が出ました。とくに11月から猛威を振るい、翌年1月に死者が集中しました。
 速水先生が集めた当時の新聞は、次のような惨状を伝えています。

<当時の新聞が伝える惨状>
 「悪性感冒益ショウケツす、余病を併発した患者の死亡率が急激に増加す、火葬場に於ては棺桶を積置きて」(『上毛新報』10月30日付)

 「悪感冒の産む悲惨、下層階級は生活上に大打撃、救済機関設置の急務」(『高知新聞』11月16日付)

 今も同じ問題が起きています。
 「入院は皆お断り、医者も看護婦も総倒れ、赤十字病院は眼科全滅」(『東京朝日新聞』2月3日付)

 医療崩壊は100年前もありました。
 「悪性感冒で全村惨死」(『北海タイムス』1月30日付)
 これは、人口276人の会津地方吾妻村で200名以上が死亡したことを伝える記事です。


『文芸春秋(2020年6月号)』1
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Last updated  2020.11.04 07:27:30
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