SHANBOBA とばそ♪

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診断の日


とうとう、この日がやってきた。
児童精神科の初診の日だ。

主人はこの日のために、会社を休んだ。
私は気が高ぶって寝付くことができず・・・夜中に起きて、何故だか三人分のお弁当を作った。
とぉくんはと言うと、、、いつもの様に家中を走り回りパニックになっていた。


まず、心理の先生による発達検査を受けることになった。
と、いっても・・・とぉくんが反応するわけがなく。変わりに親が答えていった。

それが終わると、いよいよDr.の部屋へ。
カーペット敷きの広々した部屋の奥にDr.は笑顔で座っていた。
優しそうな普通のおじさんって雰囲気(ごめんなさい!)で、少し緊張が解ける。

出産から今までのとぉくんの様子を細かく聞かれ、答えていく。
事前に成長記録をノートに控えてきていたので、とまどう事なく話すことができた。
その間、とぉくんは私達の横でオモチャを触っていた。
保健士さんが一緒に遊ぼうとするが、とぉくんは完全に保健士さんの存在をシャットアウトしている。
様子をみながらDr.も とぉくんに声をかける。
色鉛筆と紙を出し「何か書いてみようか」と誘う。
とぉくん声には無反応だが、色鉛筆には興味を示す。
色鉛筆をケースから出したり入れたりを繰り返す。

私はその様子を見ながら、 とぉくんの成長過程と、心の中のモヤモヤを思い切り吐き出した。
Dr.は、ずっと穏やかな笑顔で私の話を聞いていた。
気が付くと2時間が経過していた。

そしてDr.は私達に向けて、紙にこう書いた。
『高機能自閉症』

ああ・・・やっぱり。

知的障害を伴わない自閉症を「高機能自閉症」という。
知能指数が71以下だと知的障害を伴うらしいが、とぉくんのIQは73。ギリギリ高機能だ。
でもさ、発達検査はほとんど親が答えたんだよね(^^;)。もちろん、かなりの過大評価を入れての回答。
それで73なのだから、実際には71も無いような気もするが・・・!?

それでも先生は、もうじき言葉も出てくるはずですよ。と笑顔でおっしゃった。
この2時間の、とぉくんの表情やしぐさを見ての評価だった。

「進路など今後のことは、様子を見ながら相談していきましょう。」

私達は「お願いします。」と頭を下げて、部屋をでた。

何故か、私はスッキリした気分だった。主人もそれは同じらしい。
「自閉症だろうか?」「いや、違う!」と心の中で揺れ動いていた今までが、あまりにも苦し過ぎた。
診断もされていないのに、我が子に障害があると決め付けてしまう自分に罪悪感を感じていた。
だから誰にも相談できずにいた。
親身になってくださっていた療育教室の担任の先生にも、心の底からは相談できずにいた。
夫婦の間でさえ最後には必ず「でも、自閉症じゃないかもしれないよね・・・」遠慮がちに話し合っていた。

でも、これからは堂々と真剣に相談できるんだ。
とぉくんのために何をしたらいいのか、情報収集だってできる。
見ないふりしてきた、とぉくんの障害の部分をこれからは、ちゃんと見てあげられる。
とぉくんのことを、もっともっと解ってあげられるのだ。

どこに進んでいいのか解らなかった暗闇に、やっと光が見えてきた気がした。
ヒザは、ちょっぴり震えてるけど・・・やっと一歩が踏み出せるのだ。


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