とりあえずふーみん

とりあえずふーみん

2回目のシチリア旅行記 2006.10.4~13


成田21:55発AF277便、定刻通り離陸。ほぼ満席という混み具合。
機内食はオードブルを胡椒風味のスモークサーモン、メインを本日の特製料理、スパイシーな鶏胸肉に味噌ソースというのにしてみた。ぴりっとした味噌ソースがなかなかいける。
ワインはHeidsieck / Brut Reserve, Drouhin / Maconnais Saint-Veran 03, Antonin Rodet / Mercurey 02, Ch.Preuillac 03 Medoc Bourgeoisの4種だけという、相変わらず寂しい品揃えなのがつまらんけど。
デザートのチョコレートケーキを美味しく頂き、あとは映画も見ず寝に徹する。


10月5日(木)
着陸前にチーズオムレツの朝食をまたがっちり食べて、04:15、真っ暗のパリCDG空港に到着。さすがにほとんど誰もいないAFのラウンジで、ケータイを現地仕様に直したりしながらひたすらぼーっと時間をつぶす。
07:00、ミラノ行き定刻通り離陸、窓から見る朝焼けがすごくきれい。08:40ミラノ着、次の乗継便が1時間近く遅れたが、お昼過ぎには無事にシチリアのカターニアに到着、予定通り13:11発のバスに乗ってラグーザに向かう。

ラグーザに着いたら、閑散としたバスターミナルで案内所の窓口も閉まってるんで、止まっていた市内バスの運転手さんにイブラに行くにはどうしたらいいのかと聞く。3番のバスが10分で来るからそれに乗れと言われた。3番のバスはやってきたが、他の乗客たちはお金も切符も出さず、さっさと乗り込んでしまう。運転手さんも降りちゃって、他のバスの運ちゃんたちとしゃべってるし、何も言われないので、まあいいかとそのまま乗っちゃう。で、なんか適当な時間になったら適当に発車し、多分ここだろうと思われる停留所に着いたので、そのまま降りちゃった、ただ乗りだあ、ごめんよお(^^;)

その停留所から、案内板が角ごとにあったので、宿にはすぐ到着。
ラグーザで二日間お世話になるのは Palazzo al Duomo というB&B。
白く長い顎髭のおじいさんと娘さんが出迎えてくれ、部屋の案内のあと、ラグーザについて、そりゃ~もう丁寧に説明してくれる。着いた早々、懸命のイタリア語ヒアリング実践となり、だんだん頭痛がしてきた(^^;)が、街歩きのルートもわかったし、明日のディナーの予約も入れてもらえることになってよかった。

最初のディナーはメールで予約しておいた LOCANDA DON SERAFINO 。洞窟みたいなつくりで雰囲気はあるけど、その分かなり暗い店内。私は野菜の前菜にショートバスタ、ラグーザで絶対食べようと思っていた羊をオーダー。
とりあえずプロセッコで乾杯して、ワインはお奨めというこの地方の赤にしたんだが、テイスティングで「う?」となる。ブショネ(ワインに嫌な匂いがつくこと)っぽかったのだ。私の顔を見たソムリエが、15分位で変わるから、というんでOKしたが、だんだん鼻についてきた。どうしよう、でもOKって言っちゃったしなあ、と悩んでいると、なんだか心配そうなソムリエがまたやってきて、このワイン好きかと聞くので、実は香りがおかしいと答えると、僕もそう思ってたんだ、と言うではないか! で、取り替えるか、そりゃ出来るんならもちろん! ということで、無事に健全なボトルにチェンジしてもらい、その後は美味しい料理をゆっくり堪能した。どの皿も洗練されていて、羊もとっても柔らか。
ソムリエさんは日本人の友達がいて、11月に日本に行くんだよと嬉しそうに話してくれた。


10月6日(金)
朝食に降りていくと、おじいさんと、今日はとっても優しそうなおばあさんも出てきて、またまたラグーザの伝統的チーズやパンについて懇切丁寧に説明しつつ、あれも食えこれも食えと出してきてくれる。すっかり嬉しくなり、ふわふわのラグーザ特産リコッタチーズをぱくっと口に入れたら、「がりっ!」という音が。
へ? と思い、なんか口に当たるモノを出してみたら、がーーーーん、それは「歯」!!
左糸切り歯の奥の歯がまっぷたつに割れてるではないか。こんな柔らかいチーズ噛んで、なんで歯が割れるだよ、信じられん。。。正面の前歯じゃないからまだマシだが、旅行の間じゅう歯抜けの顔かと思うと全身の力が抜ける(T_T)
しばしショックでボーゼンとしたが、おばあさん手作りのタルトで気を取り直す、ま、ものが食べられない訳ではない。写真は右向きで撮らねば。。

今日は日帰りでモディカに行く予定なのだが、事前調査したところ、バスのストがあるらしいので、とにかく街へ出て様子をみることに。やっぱり、一台のバスも走ってない。
旧市街のイブラから新市街のスベリオーレまで歩き、駅で電車の時刻表を見るが、早朝と夜にしか電車がない。バスの案内所が開いてたので聞いてみたが、案の定今日はストだからダメだよと言われた。バスで30分の所なので、タクシーで行ってしまえとタクシーを探すが、またこれがただの一台もいないんである。こりゃどう頑張ってもモディカには行けそうにないし、雨も降ってきたので、あきらめてカフェで雨宿りをし、あとはラグーザをもう目をつぶって案内出来るくらい丹念に見て歩いた(^o^)
新市街のはずれから谷向こうの旧市街を見下ろすと、本当に美しい。小高い山の上に街があるので階段だらけで道も迷路みたいだが、すごく趣のあるバロックの風景。
イブラの食料品店でモディカのチョコレートが買えたので、モディカに行けなかった悔しさもちょっとは和らいだ。

夕食はおじいさんのお友達がシェフだという、ミシュランでも星がついてる RISTORANTE DUOMO 。ここは「太陽と風のコース」というお任せコースを頼み、最近DOCになったチェラスオーロ・ディ・ヴィットーリオを飲むことにする。こっくりした赤で美味しい。お料理は少しずつたくさんのお皿が出てくるデギュスタシオンタイプで、うにと牡蠣のパスタと、メインの黒豚ソテーのチョコレートソースが印象的だった。伝統的というより、創作に情熱を傾けてるって感じの料理。ただ、シェフがしょっちゅう客席に出てきて、挨拶したり説明したり、いつ料理してんだよ、みたいな(苦笑)


10月7日(土)
ピーカンに晴れた。今日の朝食には娘さんが作ったというプリンが出た。こんな手作りの美味しいものが食べられるのはB&Bのいいとこだなあ。
午前中、再度イブラを散歩して、広場の Gelati di Vini のジェラートを食べる。白ワインのモスカート味と、サボテン味にしてみた。サボテンはやっぱりドラゴンフルーツに似た味だ。友達の頼んだペペロンチーノ入りチョコ味はかなり刺激的で、ブリオッシュと一緒に食べて正解。

13時のバスでカターニアに向かう。ホテルはドゥオーモ広場近くの Savona
一休みして明日のバスの確認などしようと出掛け、道を渡ろうとした時、何かがぶつかりそうになり、危ない! と思った次の瞬間、目に映ったのは私のバッグを片手に掲げて前を走っていくバイクの男だった。何が起こったのか理解した途端、キャーという悲鳴は勝手に口から出て、続いて「ラードロ!」(イタリア語で泥棒の意味、一生忘れないよこの単語(T_T))と叫びながら全力で走って追いかけ、誰か道をふさいでくれないか、バイクの警官が出てきてくれないかとすがる思いで祈ったが、そんな奇跡は起こるはずもなく、ヤツが角を曲がったところでこっちの体力の限界が来て見失った。
そこは魚市場の入り口みたいで、息をきらした日本人が真っ青な顔で呆然と立ちすくんでいるのを見て、みんな集まってきてどうしたのかときいてくれるのだが、パニックになっているので日本語すらまともに出てこない。そのうちに友達も追いついてきて、回りはひったくられたんだとわかり、警察へ行けとか、カードを止めろとか色々言ってくれ、私は頭ではわかるのだが動けないんである。そしたら一人の人が自分のケータイで警察を呼んでくれ、今ポリスが来るからここで待ってろと言ってくれた。
まもなく二人連れの警官が車で来て、その場でカードを止める電話をかけたがうまくつながらず、ホテルに戻ってそこから電話をし、それから警察署まで連れて行ってくれた。そこで調書を取って被害届を作ってもらい、まだボーゼンとしながらホテルに戻る。

パスポートはホテルに預けてあって無事だったのと、ケータイもホテルに置いて出たのはなによりラッキーだったが、航空券を盗られたのが痛い。現金は大して持ってなく、現金引き出しカードと予備のクレジットカードもあるから当面お金の心配はないが、デジカメもなくなっちゃったのが悲しい。
盗られた2枚のクレジットカードのうち、AMEXは即座にブロック出来たが、VISAの方は楽天との提携カードで、カード番号がわからない場合、楽天が24時間フル対応ではないので、休み明けになるまでブロック出来ないと言うのだ。ちょうど日本が連休のため、3日間もそのままということになる、なんとかしなければ。航空券はどうなるんだろう。。
考えていたら頭がおかしくなりそうだったが、とにかくごはんを食べて落ち着こう! と開き直った(爆) 人間食べなきゃ生きていかれんのだ、焦っても仕方ない、食べて寝て頭をクリアにしてからやれることをやろう。

で、一番行きたかったAntica Marinaは満席と言われてしまったので、ガイドブックをひっくり返し、 METRO というところに電話したらOK取れた。ホテルから歩いて5分程度、ワインも沢山揃っている。オープンエアの席にして、エトナビアンコを頼む。ひったくりのショックから逆にハイになってしまい、あっという間にボトルが空き、もう一本赤も飲んじゃえと同じエトナロッソを頼んだら、これがまた、ブショネときた(^o^;)
ここはテイスティングさせる訳ではなく、その場でボトルを開けたらテーブルにどんと置いていってしまうカジュアルなところなんで、サーヴィスの一人を呼び止めて「クエスト ノン ヴァベーネ(これはよくないです)」と言ったところ、3人のサーヴィスが嵐のように突進してきて、あっという間にグラスもボトルも下げて、新しいのを持ってきた。ひったくりよりもあざやかだった(爆)
ここではナスのティンバッロやイカのソテーも美味しかったが、デザートのワインのジュレがとろっとしていて濃厚で、でもくどくなくて素晴らしかった。ブショネを指摘したのが功を奏したのか、オーナーらしきおじさんが甘いムッファーというワインを一杯ずつプレゼントしてくれ、もうべろべろになってホテルに戻った(^^;)


10月8日(日)
今日は日曜日なので移動日にしてある。11時発のバスでパレルモに向かう。定刻より早く着いたので、パレルモからトラーパニは電車に乗った。単線なのにやたらきれいな立派な車両だ。途中、イタリアのスキミング技術はあなどれないから、とにかくカードを止めるようにというメールが入ってますます不安になってきた。
駅前の四つ星 Crystal Hotel にチェックインしたら、日本から送ってもらったVISA関係リストの番号に電話をかけまくる。セゾンVISAにかけて、私のカードはセゾンではないのですが、そちらで連絡のつくような番号をご存じないでしょうかときいてみたら、担当の人がとても親切で、楽天フリーダイヤルの番号とKCの番号を調べてくれた。
KCの番号は変更したらしくつながらず、楽天の0120のフリーダイヤルには海外からかけることが出来ない。ここでもう一度最初のVISA総合受付に電話して、そちらのセンターから楽天にかけてもらえないのかと尋ねたが、センターも海外にございますのでかけられませんと言われた、全く役立たずだ。

日本はまもなく夜中の12時だ。この時間に起きてて、すぐなんかやってくれそうなのは妹くらいなんで、妹のケータイにかける、RKのコンサで北海道のホテルにいやがった(爆)。その場で楽天フリーダイヤルに電話して、海外から直にかけられる番号をきいてもらう。やった、直通番号ゲット!
やっと楽天につながり、ここでようやく楽天VISAのブロック完了、もしこの一日の間に不正使用されてたらどうなるんでしょう、と尋ねると、警察でひったくられた時間等の記入された被害届をもらっていれば、保険の対象になるので大丈夫です、とのこと。一安心。
それにしても、ちゃんと緊急ダイヤルがあるのにVISAの対応はひどいじゃないか、つくづく提携カードはダメだと実感した。AMEXは即座のブロックに緊急発行まであっという間に手続きしてくれるし、携行手荷物保険も50万まで出る。カード持つならAMEXのゴールド以上!

カード問題が片づき、残るは航空券だが、これは日本の連休が明けないと動きが取れない。でもかなり気分も晴れ晴れして、トラーパニの街に出掛ける。港で明日のフェリー乗り場と時間の確認をして、海岸通りのベンチで日没を待つ。ちょっと雲がかかってしまったのが残念だったが、トラーパニの海に沈む夕陽を見る、という去年のリベンジがやっと出来た。
その間にも続々と車が乗り付けて来るのが気になったのだが、街中は日曜日の夜でほとんどの店がやってないにもかかわらず、通りには人が溢れ、銀座並の混雑ぶりなのだ。日曜の夜には散歩すること、という街の掟でもあるみたいだった。ホントにびっくりした。

夕食まで時間があるので、東京のリストランテ・ダ・ニーノのシェフのバールを探して大通りを歩いた。ショップカードを盗られたから、番地がわからないので歩いてみるしかないのだ。想像以上に延々と続く通りで、行けども行けども見つからず、あきらめて通りの反対側を戻ってもうすぐ出発地点に帰る、という所で見つけた(^^;)、最初から反対側を歩けば良かった。ま、場所はわかったのでそのまま晩ご飯に向かう。

今日のディナーはガイドブックでも評判のよかった TRATTORIA CANTINA SICILIANA 。細い通りの奥にあり、こじんまりとしたかわいい店。タコのサラダ、クスクス、カジキのインボルティーニをオーダー。クスクスはさすが本場の味、魚のだしがしっかりきいていて、クスクスそのものもとっても美味しい。ここは食後酒が充実していたので、デザート代わりにこれも去年のリベンジでマルサラを飲んだ。満足した(^^)


10月9日(月)
朝食ビュッフェはさすが四つ星ホテル、暖かい卵料理やハム、ソーセージ、デニッシュ、シリアル、ケーキ、果物等、盛りだくさんの上に、なんとスプマンテがある。もちろん飲むもんねっ(^o^)
お腹一杯食べたら、10:45発のフェリーに乗ってファヴィニャーナ島に渡る。シーズンには海水浴客で賑わうリゾート地のようだが、街はものすごく小さく、お目当てのリストランテもすぐ見つかる。昼休みになってしまうので、先にボッタルガ等の買い物をしてからランチへ。

EL PESCADOR はFIGAROで絶賛してたトラットリア。ウニのスパゲティとマグロのポルペッティーニ、ワインはトラーパニの白にする。
そして運ばれてきた料理は、期待どおりすごーく美味しかった!! ウニたっぷりで磯の香りのするバスタ、松の実やバジルと混ぜたマグロのミートボールにトマトソースがからんでうっとりしそう。。。デザートのケーキはさすがに砂糖のかたまりチックで甘すぎたけども、自家製リモンチェロは抜群だった。
向かいにロゼワインはないのかとか聞いている妙な4人連れがいたが、彼らはロンドンとスコットランドからバカンスに来ているといい、サンブーカをぐびぐび飲んでいた。おじさんの一人が味見してみなよと持ってきてくれ、一口で火を噴きそうになった(^^;)

すっかり満足してトラーパニに戻り、バスに乗る前に昨日のニーノさんのバールを訪ねる。
ニーノさんと一緒の写真を見せると、この店は彼の店なんだよ、今は彼の兄弟がやってるんだよ、と常連らしきおじさんが言った。ビールを飲んでいると、ニーノさんそっくりの人がやってきた。どう見てもご兄弟だった。常連のおじさんが呼びに行ってくれたみたいだ。バールに隣接したワインバーでテイスティングもさせてくれ、そうだ、これをニーノに持ってってよ、と分厚いトラーパニの写真集を渡された、超重いんですけど(^^;)。友達が私が持って帰る、と言ってくれる。それをかついでバスに乗り、パレルモに戻る。

予約してあったB&B Nobile Casa Roma 、入口で出迎えた女性が「今日は満室」と言うではないか! ほんな馬鹿な、だって、インターネットで予約したんだよ! 記録ある? コンファームをプリントしてあったんだけど、バッグを盗られたから今は持ってない。マンマミーア、である。
で、近くの空室のあるB&Bにオーナーが連れて行ってくれることになった。放り出されなくて助かった。
着いた先は同じ通りの少し先、 La Casa di Zoe というところで、やさしそうなオーナーがにこにこと迎えてくれる。広い部屋にとってもかわいいインテリア、本当は80ユーロなんだけど、70ユーロでいいよと言ってくれ、予約ミスがかえってラッキーだったかも(笑)
サインを漢字で書いたら、なんてきれいなんだろう、僕もこの字体を習いたいと思うんだけど、もう年を取りすぎちゃったよ、だって。Zoeというのは17才の娘の名前で、20才の息子は今大学で国際社会学を勉強しているんだ、もうすぐ独立して出て行っちゃうんだろうな~、とちょっと寂しそうにしていた。

晩ご飯はランチをしっかり食べたので、去年も行ったワインバー OSTERIA DEI VESPRI に行く。軽めの赤ワインを飲んで、軽く食べたが、店を出たら12時近くだった、こっちにいるとホント宵っ張りになる。


10月10日(火)
朝食後、荷物を持って部屋が空いたNobile Casa Romaに移る。La Casa di Zoeは本日満室のため、一日ずつの宿泊になったのだ。ここも部屋は感じがいいけど、バスルームの換気扇がものすごい音がするのにはちょっと参った。
今日は日帰りでチェファルーに行くので駅からインターシティに乗る。1時間で到着、ここも海に面した小さなかわいい街だ。メインストリートから海沿いの道をゆっくり歩いて、品揃えがありそうなワイン屋さんでワインを白赤一本ずつ購入。赤はらせん状のラベルに惹かれたのだが、すごーく小さな作り手で、品種はネロダヴォラとカベルネだという。英語の話せるお兄ちゃんで、甘いワインをテイスティングさせてくれた。

お昼はプレッツエーモロさんに教えてもらった RISTORANTE TRAPPITU へ。開店まもなく入ったので、お目当ての海に面したテラスの一番前に座れる。エメラルドブルーのきらきら光る海を眺めながらの冷えた白ワインはサイコーだあ(^_^)v
そこへ日本から航空券の再発行OKという連絡が入り、ますます嬉しくなる。発券元から各空港のカウンター宛にテレックスを打ってくれたそうだ、ああよかった。
私はシチリア風カポナータ、スパゲティボンゴレ、ムールのスープを頼んだが、ムールはベルギーのムール・マリニエールのごとく殻付きでどさっと出てきてびっくりした。ウニのパスタだけはファヴィニャーナ島の勝ちだと思ったけど、どの料理も素材が活かされた素直な味だった。
デザートはすぐ近くの Gelateria di Noto で、リモンチェロ味とCastel di Tusaという名前の、ピスタチオとくるみとココナツ味のジェラート。クリーミーなので、どんどん溶けてどろどろになってくるので大変だったが、すごーく美味しかった!
帰りの電車はがっちりと1時間遅れ、イタリアの乗り物はやっぱり遅れるんだということを再確認させてくれた(^^;)


10月11日(水)
12時のフライトだが、航空券のことがあるので9時には空港に着くよう、朝食もとらずバスに乗る。アリタリアのカウンターで、かなーりお年を召したこわそうなおじさんに説明すると、しばらくしてテレックスを持って出てきたが、今AFのシステムがダウンしてるから、20分したらAFに電話するから待ってろと。忘れられちゃ大変なので、カウンター真ん前のベンチに居座って待つ。
どうやら電話がつながり、おっけー、あと5分待ってろ、が10分になり、30分になり。。
10:30を回って、大分心配になり始め、だいじょぶかしらビームを1分おきに送っていると、おじさんも又電話かけたりやっと本気になってくれたらしく、とうとう「エ アッリバート!(届いた!)」。許可がやっと下りたということで、コンピューターに山のような数字を打ち込み、航空券を発行してくれたはいいが、今日のフライト分、パレルモ~ミラノ、ミラノ~パリの分しかない。明日のパリ~成田の分は?と聞くと、そのルートはテレックスに載ってないから出来ない、パリでやれと言う。だって全部まとめて買ったチケットだし、AFは全路線の再発行をすると言ったんだ、と食い下がるが埒があかず、出発時刻が刻々と迫っているので、ここはとにかく再発行してもらった飛行機に乗るのが先決だ、とあきらめてチェックインに向かおうとした時、大声で呼び止められた。
そして「オートリゼーション パリージ ナリタ(パリ~ナリタ間の許可だ)」と言うではないか! なんだやっぱり全路線で入ってたんじゃん! 本当に何でも言わなきゃ駄目である。そこでまたバチバチと数字を打ち込み、新たに3枚の航空券を発券してくれ、私があんまり嬉しそうな顔をしたのだろう、あんなおっかなかったのが最後ににこっと笑って、チェックインはあそこだよ、と教えてくれた。
この時点で既に11:10過ぎ、ぎりぎりのチェックイン。何かあったらとにかく早く空港へ行け、というのはこれなんだ、とよーく理解した。

パリは思ったほど寒くなく、AFのバスに乗って凱旋門近くの Hotel Elysee Etoile へ。パリのホテルは立地のみで選んだから星二つで大した所じゃないが、寝るだけだから問題ない。
パリ在住の画家さんご夫妻とディナーの予定だったが、電話したら体調を崩してらして、残念だが友達と二人だけになった。
夕食の前にマレの brontibay に走っていき、バッグを買う。ひったくられて以来、友達の予備バッグを借りていたのだが、明日には帰るのでどうしても買う必要があったのだ。かわいいのが買えて嬉しくなる。

ディナーはパリでの定番になってる Le Repaire de Cartouche で。パスタなしのコースが変な気分(笑)、生のセップとインゲンのサラダ、野ウサギのロワイヤル、ワインはローヌの赤、フランスだよ~♪
サラダはセップの香り高く、すごく気に入り、続くウサギも最初は美味しく食べていたのだが、途中からだんだん妙な具合になってきた。胃がきりきりする感じで、ワインも進まなくなる。それでもデザートは入りそうだとオーダーしたんだけど、益々調子が悪くなり、どうもウサギが合わなかったみたい。運ばれてきたデザートに手がつけられず、友達に食べてもらってトイレに。身体から出さない限り苦しいと思い、汚い話だけど指をつっこんで全部吐いた。
席に戻ると隣の席のご夫婦が心配そうに大丈夫かときいてくれ、奥様がウサギはきついからね、私もちょっとおかしいのよ、と言った。店の人がアルカセルツァー(水に溶かして飲む発泡性の胃薬)をくれて、飲んだら大分楽になってきた。
今までジビエはイノシシだろうが鹿だろうが全然平気で食べてきたんだが、今回は色々心労が重なって、気づかないうちに身体が相当まいってたのだろう。体調がよくない時にロワイヤルの血のソースは重すぎたとみえる。レストランのトイレで食べたものを吐くなんて生まれて初めてなんで、自分でびっくり仰天だった(^^;)


10月12日(木)
最終日は当然買物day! その前にAMEXオフィスに行って、緊急発行されたカードを受け取る。これで何を買っても大丈夫だ~い(^o^)
バカラ、エルメスと回って(結局何も買わなかったが)、ランチは友人が紹介してくれた Le Verre Vole というサンマルタン運河のワインバーに行く。ワインショップと飲食スペースを兼ねていて、ボトルにダイレクトにペンで値段が書きこんであったり、なかなかユニークで気さくな雰囲気の店内。
トロワの5Aのアンドゥイェットがメニューにあり、昨日のことがあるので悩んだが、やっぱりどうしても食べたくてこれを選ぶ。アンドゥイェットは豚内臓をソーセージにまとめたもので、トロワの名産、5Aは愛好家協会のお墨付きという意味である。ここのはとてもあっさりとしていて、コンソメ風味のトリッパがソーセージになったという感じ、思ったよりずっと食べやすかった。ワインも自然派タイプでこくがあるけどするする入り、満足満足。
その後、サンジェルマンに出てアクセサリー等を買い、最後にこれも定番のボンマルシェ食品館で食料品を買って、ホテルに戻り荷物をピックアップし、バスで空港へ。

23:25発のAF便はまた満席で、ゲートはごった返していた。
機内ディナーは胡椒風味のフォアグラと仔牛のソテーにしたけど、仔牛はいまいち固かった。映画は「プラダを着た悪魔」を見た。かなり面白かった。メリル・ストリープは上手いなあ~。
朝食時、スクランブルエッグがなくなりましたので、パンケーキになりますと一方的に言われ、ビジネスクラスでこんなことは今までなかったから、ちょっとむっとした他はまあ快適なフライトで、13日午後6時、無事に成田に到着、ただいま~。


<おわりに>
今回は、歯が割れた、ストだった、ひったくられた、宿の予約が入ってなかった、と初体験事件の連続。極めつきが、うさぎげー。まあ、出がけにキッチンに巨大なゴキが出現して大騒ぎになった時からイヤな予感はしたんだった。。

ひったくりは、今思うと本当に油断していた。ヨーロッパは毎年行ってるし、シチリアは二度目で言葉も前回よりはわかるし、ラグーザがとてものどかな田舎だったので、すっかりほわーんとして、そのままの気分で都会に入ってしまったのだ。バッグは斜めにかけて車道側に持たない、というような基本的なことまですっかり頭から抜けていた。そして悪党には油断している人間は一発でわかるものなのだ。
私のドジのせいで、一緒に行った友達にも多大な迷惑をかけてしまい、誠に申し訳なかった。旅行会社勤務の彼女を通して航空券を買っていたおかげで、綿密な連絡と、かなり強力なプッシュをしてもらえて、最終的に再発行が出来たので、すごく感謝している。
基本的には航空券は再購入しなければならず、帰ってきてから被害届を添えて払い戻しの請求をするんだそうだが、航空会社によっては全く受け付けない所もあり、AFは何もしてくれないので有名(フランスだもん、さもありなん)なんだそう。それにうまく返金されても1年後とか、えらく時間がかかるとのこと。片道分とはいえ、ビジネスクラスを正規の値段で買うのはかなりキビシイものだったから、本当に助かった。
パスポートの次になくしてはならないのは航空券! 今回で、どんな心理状態でどんなことをしてると狙われるのか、よくよくわかったので、もう二度とやられないぞ!

でも、いやなことはあったが、その度に周りの人たちにはものすごくよくしてもらった。ひったくり現場の市場のおじさんたちは、自分の仕事を放り出して、最後まで見守っていてくれたし、お巡りさんたちも言葉でつまっても辛抱強くきちんと対応してくれた。
宿の予約ミスの時もすぐ電話して、あっという間にちゃんと泊まれる所を探してくれた。悪い人間はいるが、シチリアには優しい親切な人たちだって山ほどいるのだ。
だからやっぱりシチリア大好き!

今回初めてB&Bに泊まってみたけれど、玄関の鍵と入口の鍵と、自分の部屋の鍵を渡されて、それを自分で管理する他は、部屋は広いし設備はホテルと全く変わらない。部屋に電話がない程度だ。ホテルのお決まり定食ではない、オーナーさんの手作り朝食が食べられたり、色々な話が聞けたり、得るところも大きい。もちろん当たり外れはあるが、ホテルとうまく組み合わせて泊まっていけば、充実した旅が出来ると思った。なんたって安いしね♪

そしてもう一つ、語学は本当に大切。何もなければ出来なくてもすむが、いざ何か起こったら、しゃべれなければ何も伝えることが出来ない。特に海外では自己主張をはっきり言ったもんが勝ちである。それに言葉が出来れば現地のいろんな人と、すぐおしゃべりが出来てすごく楽しいし、得られる情報も全く違ってくる。次回に向け、勉強頑張ろう!


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