その3



わたしは、湖がとても好きです。
そこで泳いだり、ボートに乗ったりという湖にも、それなりの魅力はありますが、
1日見ていても飽きない、美しい深みのある湖が特に好きです。

湖を好きになったきっかけは、「目があってしまった」ことにあります。

小学校の3年生か4年生のときに、社会科で使う地図帳を渡されました。
その中にあった、小さな湖の絵と、目が合ってしまったのです。

それは、摩周湖を描いた、水彩画のような絵の写真だったのですが、
目が合った瞬間、もっと奥にある何か、に心が触れました。

その日から、わたしの心の中には湖が見えるようになりました。
地球のどこか、宇宙のどこかに、この湖は実在するんだろうな、
と確信できるほど存在感のある湖です。
北海道にはたくさんの湖があるので、地図をノートに書き写して
名前を覚えたりもしました。

一番の変化は、湖を好きになることによって、
いろいろなことに目が行くようにもなったことです。
自然の中に、捨てられているゴミの多いこと!
タバコの吸殻を、立派なことを言っている大人が平気で捨てている。
湖がわたしの体だとしたら、汚されることには耐えられない。
湖の住む地球だって、汚されて悲しんでいるはず。
地球の1日は、人間の100年それとも1000年でしょうか?
朝、目を覚ましてみたら、吹き出物(タワーやビル)ができて、
アトピー(電気)になっていた、と地球が気づくかもしれません。
わたしが地球だったら、顔を洗うし、湖だったらどうするでしょうか?

というように、半分人間ではないような気持ちにまでエスカレート
したこともあります。

やがてバランスをとる、ということについて教えてくれた存在に出会いました。
わたしの心の中に、先生のような存在がいることに気づいたのです。
このころ、ある体育の授業のあとに顔を洗っていると、
こんな声が聞こえてきました。
「おまえは、生まれて10年にもならない。では、その前には、おまえはこの宇宙の
どこにも存在していなかったのか?」
これはもう流れ出てくるように感じたことですが、
わたしは、太古から存在するし、未来永劫消えることはない、と奥底から
答が出てきました。わたしの奥底が答えたのです。

先生はこのように、わたしが本当に疑問に思っていることに対しては、
答えてくれました。わたしの奥底から答が出てくるように、
わたしが思い出せるように、ヒントをくれました。
今でもこの先生の存在を時々感じます。

成長してから、摩周湖を訪れましたが、やはりこの湖は
神の湖だと思いました。
1日中見ていても、きっと飽きないと思います。
言葉にならない言葉が聞こえてくるようです。
湖は、わたしに創造するエネルギーを与え続けてくれるのです。





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