一面に青い光が見え、その光がようやく退いたかと思い目を開けると

あたり一面 木、木、木…‥

「森の中!?なに!?なんでこんなトコ来ちゃったの!?」

さっきまで家の中だったのに… 

「待って。落ち着け。落ち着くのよ私…!!!」

手に持っているものは…


さっきの刀。

「こんなもんどーしろっていうのよーっっっ!!!」

絶叫。

『おい、なにか声がしたぞ!向こうの方角だ!!!』
『刺客か!?仕留めろ!!!』

「…は? え?な、なに?刺客?」

かすかに聞こえた会話。

(刺客だなんて…今の時代じゃ古いっての!誰よ!ごっこ遊びしてるのは!!!声からすると大人よね…変なの。)

そうだ、ここがどこなのか聞こう。と思ったが、ある単語が気になってその場を動くことが出来なかった。

『仕留めろ』

(仕留めろ、ねぇ…。なんかちょっと怖いな。動くのは止めておこう…)

が。自分が着ているのは明るい水色の服。

『変な衣装の奴が居るぞ!!!』

(あっさりバレた――――――――――――――――!!!∑(゚Д゚;))

『こんなところで何をしている! …女?まだ成人していないようだが…』
『貴様…どこから来た?呉の刺客か!?答えろ!!!』

あきらかに武装したと見える男2人。手に持っているのは…細剣。
それを光らせながらこちらに向けてくる。

はっきり言って怖い。どうやらごっこ遊びではないようだ…

(だとしたら、ここ何処なのよ?考えたくないけど…過去?)

『なんとか言ったらどうなんだ!!!返答しだいでは斬り捨てる!!!』

(ひぇぇ!?目が本気だよこの人達~~っっっっ!!!)

「あ いや、ちょ、ちょっと待って!!!こ、ここは一体何処なんですか!?」

と聞くと、兵士と見られる男2人は『はぁ?』といった感じに首を傾げた。

『ここは魏だ。お前も、それを知っていてココに隠れていたんだろ?』

「隠れてなんていないですっ!私だって聞きたいくらいですよ!!!なんでこんなところに私は居たのかっ!!!」

ちょっと怖いので、あくまで敬語で話す。
…どうやら、最後に『です』をつければ良いと思っているらしい。
幸いにも、それで通じたようだが。

『…わけのわからない奴だな。だが、呉の刺客では無いようだ…』
『しかし、俺達だけで判断するのはまずいんじゃないか?ここは一度…』

ようやく少しだけ緊張が解けたと思うと、兵士の後ろに、大きい影を見た。


『何をしている…?』

低いが、しっかりとした声。

その声の持ち主はものすごい目つきで、こちらを見ていた。

『かっ、夏候惇将軍!!!』

(かこうとん?)

どこかで聞いた…というかむしろさっきまで…えーと… …あ!!!

(ってことは、ここは無双の世界!?過去じゃなく、ゲームの中!?)

はっきりと思い出す。目の前に居るのはまぎれもない夏候惇本人だった。

(ほ、ほほほほほ本物だー!!!うわー、まさかでも…うわー!!!)

再び混乱状態に陥る。

『何かあったのか?』と夏候惇。

『は、ここにおります小娘が、なにやら理解しがたいことばかり…』

『そうか。娘、名をなんと言う?』

「え、あ、その…」

『どうした?言いにくいのか?』

「[  ]です…。」

『ほぅ…変わった名だな。…よし、ついて来い。』

いきなりの夏候惇の返事に、兵士共々3人揃って『?』を出す。

『か、夏候惇将軍…それはいくらなんでも…素性も知れぬ小娘です。それでも…』

『良い。俺が来いと言っているのだ。つべこべ言わずにさっさと来い。お前達は仕事に戻れ。』

『は、はいっ!』

一礼し、彼らは去っていった。

夏候惇は無言で歩いていってしまったため、あわてて後をついていく。

これから、自分はどうなってしまうのか―

今の[  ]には知る由もなかった。

―つづく

中途半端でごめんなさい(激汗)


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