キミと僕が知り合ったのは いつだろう

キミと僕が出会ったのは なぜだろう

キミと僕が仲良くなったのは いつからだろう



キミと僕がこんなにもお互いを信頼するのは   なぜなんだろう…


今日もまた、キミは僕の名を呼ぶ。



*友という名の命綱*




あの宴から数日後、曹操から夏侯惇のもとへ使者がやって来た。


『使者…?何かあったのか』

『はいっ。曹操様の下へ夏侯将軍の知り合いが来ているとのことです』

『知り合い…?…男か、女か』

『夏侯将軍と同い年くらいの女性でした』

『女とな…?悪いが、俺は女に知り合いなんぞ…』

『では、密偵の可能性が?』

『ああ…考えられんことでもない。至急伝えてくれ。俺もすぐ向かう』

『解りました。なるべくお早めにお願いします』


使者は早馬で帰っていった。


『知り合いの、女、か…。…まさかな』


夏侯惇には、少し思い当たる節があった。
















『夏侯惇、ただいま到着いたしました。』

『おお、来たか』

『私の知り合いが来ているとのことですが…』

『ああ…まだ自称としか判断できぬが…。その部屋におる』




曹操に小さく礼をし、部屋の中に入る。



そこにはたしかに、自分と同い年くらいの、しかも見目麗しい女性がいた。


『夏侯惇殿、お久しゅう御座います』

『久しい…?お前、名は?』

『やはりお忘れですね…と言っても、かなりの年月がすぎました…変わっているところがあるのかもしれません。私の名は、夕繕と申します。』





夏侯惇はしばし考え込んでいた。





しだいに彼女の表情が曇る。







『せきぜん…? …まさか、あの夕繕か!?』




『思い出していただけましたか』


夕繕は安堵した表情を浮かべた。





夕繕は、昔の夏侯惇の師匠の娘であった。

仲はわりと良いほうだった。

成長し、どこかへ嫁いでからは少しも会うことなどなかった。

誰にも何も言わず、嫁いで行ったのだ。


その彼女が、なぜ今自分を訪ねて来たのだろう?

夏侯惇は不思議に思った。







『近頃、戦がありましたでしょう?そこで、猛将夏侯惇の名を聞いたのです。もしやと思って、突然ながら確認のため来てしまいました。無礼をお許しください』




【猛将夏侯惇】と言った彼女に、夏侯惇は苦笑しながら答えた。



『さほど大きな戦でもなかったのに、よくわかったな』


『民衆の情報網というものはすごいんです』



自信満々に言う彼女に、さらに苦笑した。




『外見は変わっても中身はまったく変わらんな』


『…それは褒め言葉として受け取ってもよいのですか?』


『さぁ?それはどうかな』


しだいに笑い合う。






しばらくして、入ったきり出てこない夏侯惇が心配になったのか、曹操が部屋に入ってきた。




『どうだ、夏侯惇。その者は…』

『ご心配いりません。間違いなく私の知り合いです。いや、ご迷惑をおかけしました』


『謝らずともよい。その様子からして、随分話をしていないのだろう。ゆっくりなされよ』


『すみませぬ』
『有り難う御座います』


断わりと礼を同時に言われて、つい曹操は笑ってしまった。


『ははは、面白い2人だ。ぜひ昔の頃の話をお聞かせ願いたい』

『では夏侯惇様の幼少時代の話など…』

『せ、夕繕っ!お前は本当に変わらんな、そういうところは!』






曹操も交えて、昔話に花が咲いた。







この時曹操は、夏侯惇と普通に話し、また、夏侯惇に私語で話してもらえる夕繕を、少し羨ましく思った。


夏侯惇という男はなかなか面白い。乱世でなければ、良き友になっていただろうに…


普通に話してもらいたいが、夏侯惇は遠慮するだろう。





曹操は2人の話を聞きながら、どうしたら『部下』ではなく『友』になれるのかと考え込んでいた。




友という名の命綱 その2。

最大のきっかけとなる夕繕登場…なんというかオリジナルです。

師匠に娘居たんかいな。などなど質問されると私泣きます。(ぉぃ

ぜーんぶ作り話です。だ、だから本気にしないでくださいね?(激汗

曲聴きながらやると作業と妄想が進む進む…。…睡眠時間削ってます☆

つっこみどころ満載な小説だけど、いつかは曲流したいです…。


まだ続きます…


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