『くそぅ、これじゃ何も見えないじゃないか!!!』

 光はもう消えているのに、まだ目がチカチカする。


 あれは、絶対にカオスコントロールの光だ。

 今の俺が知る限り、今カオスコントロールを使えるのはソニックだけのはずだ。

 だから…ソニックがいるはずだ…

 俺の今の様子を見て笑ってるんじゃないだろうな?(汗)



 しばらくして、やっと普通に見えるようになってきた。

 あの光の場所を見てみると、やはり誰か居る様子が窺える。

 やっぱりな・・・

 ・・・と、思ったが、少しだけ近づいて目を凝らすと、ソニックではないことに気づく。


 知らない誰かが、横になって倒れていた。

 『おいっ 大丈夫か!?』

 俺は、その倒れている『誰か』に近づいた。

 どうやら、うつ伏せになって倒れているようだ。

 慌てて仰向けにさせた瞬間、俺は驚いて2、3歩ほど下がってしまった。

 それは女の子だったのだ。

 『び…びっくりした…』

 倒れていたのが、まさか女の子だとは。

 ま…、まぁ、そんなことはどうでもいい。

 どうやら気絶しているらしいな。大丈夫だろうか。

 またさっきのように、ここに戻ってきてしまうかもしれないが、とりあえずこの子をどこかへ運んで休ませよう。

 そう思っていると、どこかで聞いたことのある、機械音が耳に入った。

 これは・・・

 必死でその音の発生源を捜す。

 ・・・見つけた!やはり、テイルスの小型飛行機の音だったんだ!!!

 『ちょうどいい!この子を運んでもらおう!!!』

 さすがに、この子を背負いながらでの梯子上りは無理だからな…

 落っことしちゃあ 大変なことになるからな。

 ここからで聞こえるかどうかわからないが、とりあえず呼んでみよう。

 『お―――――い!!!テイルス――――――――!!!』



 ・・・

 どうやら向こうはちゃんと聞こえたらしいな。

 こっちへ向かってくる。

 小型飛行機は、すぐ近くの上空に停止した。

 『なぁに、ナックルズ? 何かあったの?』

 『ああ…ちょっとな。お前に頼みたいことがあるんだ。降りてきてくれないか?』

 『うん、いいけど・・・』

 小型飛行機の高度が下がり、俺から1M離れたところに着陸した。

 『それで、頼みたいことって、何?』

 『そこに居る女の子をどこか休めるところまで送ってやって欲しいんだ』

 『女の子って・・・・ええっ!? し、死んでる!?』

 『馬鹿 違う!!! いきなり現れて、気絶してるだけだ!!!』

 『なんだぁ~ そうだったんだ… 僕ったらつい…(汗』 

 『……………。』

 『ん? ちょっと待って。いきなり現れたってどういうこと?ナックルズがいきなり出てきて驚いて気絶したの?』

 『違う。俺もよくわからんが、光の中からこの子が突然現れてな。』

 『光の中?』

 『ああ。…まぁ、くわしいことは後で話す。先にこの子を運んでやってくれないか』

 『あ、うん。僕の研究所でいいかな?』

 『ああ、頼む』

 『じゃあナックルズ、しっかりつかまって、その子もちゃんと抱えて。落とさないように気をつけてね』

 『わかった』







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