ゆうたんの妊娠&出産


 結婚前からひどい生理不順だった私。漠然と「妊娠しにくいかも・・・。」という不安を抱えていた為、結婚1年ちょっとを過ぎたH10年春、不妊外来の門を叩いた。
 一般的に不妊症の定義は、2年経っても妊娠しない事を指すので、先生にも「検査しますか?まだ不妊症とは言わないんだけど。」と逆に聞かれる始末。折角勇気を振り絞って通い始めたのだから「して下さい!!!」と懇願(?)する私。
 まずは血液検査でホルモンの値を見ながら、並行してエコーで卵子の様子を見る。やはり生理周期が長いだけあり(35~60日)、卵子の成長がかなり遅い。
 続いて恐怖(!?)の卵管造影検査へと進む。通院前から不妊症の本を読み漁っていた私が1番恐れていた検査だった。すごく痛いという事だったのだが「出産はこんなもんじゃ無いんだから・・・」と自分に言い聞かせながら臨んだ結果、思ったより痛く無かった。検査の結果も卵管、子宮とも問題無く、まずは一安心。
 結局これと言って大きな原因が見つからず、遅い排卵を助ける為「クロミッド」と言う排卵誘発剤を飲みながら、タイミング療法を行う事になった。今まで基礎体温で自分なりにタイミングを合わせていたつもりだが、やはり病院のエコーで様子を見ながらタイミングを計るのは正確らしく、あっさり3周期目でご懐妊出来た。もっと長期間の通院を覚悟していたので驚いたが、長年苦しんでいる多くの不妊症の方々を思ったら、本当に幸せな事だと感謝の気持ちでいっぱいだった。

「妊婦期間」
 まさか妊娠してるなんて思いもよらず、1人で部屋の模様替えをしていた私。大きなソファーや本棚を動かしたりしていたので、今思うと本当に恐ろしい。(苦笑)
 8週目の時風邪(インフルエンザ?)で3日間40℃の熱で苦しみ、近所の内科で貰った薬も抵抗があって飲まなかった為、熱が下がった後ひどい咳が続いた。そんな中出血してしまい「あー!流産しちゃったんだ・・・」と呆然とした。翌日診察に行ったら止血剤を貰い、1週間で症状が落ち着き胸を撫で下ろした。これ以外はつわりも全く無く、快適(?)な妊婦生活を送り続けた。
 33週2日に最後の検診を受け、里帰り先に紹介状を書いて貰った。その検診で、聞いていなかった性別が判明する。エコー写真を渡され「先生、これは何処が写っているんですか?」と聞くと、先生は「睾丸!」と一言。さらに私が「えっ!?」と聞き返すと、今度は「だからおち○ちん」と答える先生。「いや、それはわかってるんですけど、男の子なんですか?」と言うと、「ごめーん!性別聞かない主義だったのか。悪かったねぇ・・・。」と謝られた。最初から男の子が欲しかったのに、何故かみんなに女の子だと言われ諦めていただけに、とても嬉しかった。家に帰り旦那に「今日、性別わかったよ。聞きたい?」と言ったら、「どうせ女の子でしょ?」と言われたので、「さぁ、どうでしょう?じゃ、教えてあげない。」と宣言し、結局性別は私だけの秘密にしておく事にした。
 33週6日には社宅のお友達とホテルのランチバイキングに行き、実家への里帰りを翌週に控え、着々と準備は進んでいたはずだった・・・。

「出産」
 前日のランチに行った疲れも何のその、ゆっくり休んでいた私。妊婦はトイレが近いので、就寝中も何回かトイレに起きる。そして朝6時頃もトイレに目覚めベットに横になった途端「パンッ!」とお腹の中で音がした。「!!!」と思ってトイレに行ったが、破水か尿漏れか区別がつかず様子見る事にした。
 旦那を送り出した後洗濯を済ませ、掃除機をかけていたら8時半頃「ジャバッ!」と大量に水が出て来て破水を確信。慌てて病院に連絡したら「入院準備をしてすぐ来て下さい」と言われた。急いで旦那と実家に連絡し、社宅のお友達に頼んで一緒に病院に付き添って貰おうと思ったら、旦那が帰って来てくれて病院に連れて行って貰った。
 診察後そのまま入院となり、破水している為今日中に陣痛が起きなければ翌日誘発剤を投与する事になった。細菌感染を防ぐ為、ある程度週数が進んでいる人は産ませるらしい。てっきり処置後に家に帰れて里帰り出来ると思っていたので、これには家族全員大慌て。私の母が急いで仙台から駆けつけてくれた。
 夕飯を食べている頃から何だか腰が重い。母と義母に訴えるが「これから子供を産もうとしている人が何言ってるの!」と相手にして貰えない。2人が帰った後看護婦さんに伝えNSTをした所、弱いけど陣痛が来ているらしい。歩いて分娩室に行った後、陣痛室を素通りしていきなり分娩台へ。
 子宮口がなかなか全開にならず様子を見ている内に、赤ちゃんの心拍が下がって来てしまった。慌てて緊急帝王切開の準備を始めた中、先生の刺激により子宮口全開になり普通分娩で頑張る事に。途中あまりの痛さに「準備出来てるならいっその事切ってくれ!」と思ったけど何とか普通に産む事が出来た。
 1894gと言う未熟児で、保育器に入れられNICUに運ばれて行った息子。分娩時間は3時間10分と言う安産だったけど、今後の事がとても心配だった。
 今息子は元気に成長している。11ヶ月で一人歩きしたし、1歳過ぎたらすっかり普通の子に追い付いて今じゃ大きい位。おしゃべりもすごく早かったし、肉体的にも精神的にも何の心配も無い。ただ小学校入学まで、年に1度未熟児外来に通院しなくてはならないらしい。



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