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げじねこ

げじねこ

December 12, 2007
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カテゴリ: 舞台&役者
舞台は雲隠れした若き皇帝を心配する貴族や役人たちのざわめきの中からはじまる。
イキナリ愛する妹(しかも禁断の愛!)を失った彼に同情はしても、その場にいる人々は
結局は彼自身を案じているのではなく国を、ぶっちゃけていえばわが身を案じているにすぎない。
そしてたぶんそれはいつの時代、どこの国であっても見られる普遍的な光景。
けれど、それからが普遍的ではなかった。

ふらり。

現れた彼はいかにも憔悴しきった外見。
濡れたような髪がやたら色っぽく見える。
嘆き悲しみ抜き、あちこちさ迷い歩き、あげく気がついたのは皇帝である自分をもってしても
愛するものの死は止められなかったということ。
かなわぬ望みはなく、手に入らないものもなく、敬愛されてきた若き皇帝なのに。
たかが愛する一人の死ではなかったのだ。
いきなりつきつけられてしまったのだ、現実を。
結局いくら皇帝である自分であってもしょせん【神】にはあらがえないのだ、と。

若いがゆえに傷をうけとめるすべを知らず、また受けた傷を癒すことを心のどこかで知っていても
拒絶することで我が身の愛情の深さを量ってでもいたのだろうか。
そうしてたどりついた先は絶望しかなかった。
本来持っている聡明なカケラが見え隠れするも、表面的には薄汚れ生気をなくし、かわりに纏ったのは狂気。
しかもたちが悪いことにこの狂気は自らわかっていて、あえてすすんで纏ったものであるということ。



だから皇帝が戻り、ようやく今までどおりの生活・日常に戻ると思った貴族・家臣たちはしかし
それをものの見事に裏切られることになる。
なぜならそこにいたのは今まで考えたことも無い、想像すらしえなかったありえない眼を持ち言葉を吐く皇帝だったのだから。

無理難題に右往左往するひとたちをあざ笑うが、それはその後続く恐怖と苦しみの始まりでしかなかった。
けれどそのにいたのは右往左往するばかりではなく、心底カイユス(皇帝)を心配する人たちもいた。
そんな心配をよそに、皇帝を裏切らないことを知っているからこそ、家臣のエリコンと愛人セゾニアには言う。
『俺といっしょに非情になれ』(セリフはこのとおりではないです。ニュアンスですのであしからず了承くだされ)
愛するがゆえ、共に非道の道を歩むことを決意する彼ら。


命令されたからではなく、強要されたからでもなく、
ただもう愛するカイユスを孤独にすることはできないと瞬時に判断してのことに見えたよ。



それから3年。
皇帝が欲しい『月』はまだ手に入らない。


暴虐の限りを尽くしとどまることを知らぬ皇帝に我慢できず暗殺を企てる家臣や貴族たちを引き止めたのはケレア。
弁舌も鮮やか、状況判断も的確で冷静なケレアの説得で時期尚早と悟った彼らは時節を待つことにする。

このケレアがねぇ。ほぅ。
なんとも魅力的だったのだ♪
まず立ち姿がめっぽうよい。すらりとした長身ですっくと迷い無く立ち、
その上大声を張り上げるでもないのによく通る耳に心地よい声。
初見かと思い込んでいたけれど、文学座公演「モンテクリスト伯」に出演されていたんだね。
映像でみたんだけれど覚えていなかったよ(^^;)←見直す気になってる(笑)


そこへ突然現れた皇帝。
付き従うはエリコンとセゾニア。
ひっくり返された机や椅子を揶揄され、みな慄く。
そして耳を疑うような「国の財政のため」の計画。
けれどさからうことは即ち死。それをこの3年、いやというほど味わってきた彼らには逆らうことは論外だった。
食事のシーン、まったくなってないマナーで傍若無人ぶりもここまできたか、の態。
エリコンもしかり。セゾニアも前に見せていた母性のカケラもみあたらずひたすらクール。
そしてやはりこれまでのように妻は奪われ、罪も無いのに命を奪われるものが。
おびえる彼ら、憎しみを募らせる彼らと対照的に己が権力をまるでおもちゃのように気ままに振り回す皇帝には、
貴族でも、まして家臣でも愛人でもない庶民な私にはこの場面ではいやなやつにしかみえなかった。

特に眼。
ギラギラと欲望に燃えるならまだしも、妖しく狂いつつもどこか醒めた投げやりなあの眼。
たまにこちら(客席)を眺めるとき、オペラグラスの中で思わず目をそらしたくなったもんなぁ。
でもそらすことができない。おそろしいほどの吸引力だ。


気まぐれな【神もどき】の皇帝は、今度は自ら【ヴィーナス】になる。
宮廷詩人の賛美と下手な芝居の中現れたその姿は・・・・・かわいかった♪
金髪ロンゲで髪に花をかざり真っ白で一見可憐な衣装がなんであんなに似合うのか(爆)。
なのにその後姿はまさに【神】を冒涜する以外のなにものでもなく。

や・・・個人的にはごちそうさま~♪
かわいい小尻、ありがとう~♪なんだけれど(爆)←蹴

けど、そんな皇帝にさえただただありがたく服従する貴族や臣下たち。
こっけいなほど、全員がピエロになっていく。
そして本当のピエロは皇帝。わかっていて演じている姿が逆に痛々しい。
とはいえ、ココはエリコンやセゾニアが最前列のお客さんいじりなんかもしてて唯一ちょっぴり「普通」に笑えたなぁ。





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最終更新日  December 29, 2007 08:57:16 PM
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