Poison Tree Snow

Poison Tree Snow

其の4



青い空を切り裂き
夢を乗せて飛んでいく飛行機。
紙でできたそれは
風を掴んでドコまでも飛んでいく。

飛行機は飛んでいく。

雨の日に飛行機は飛べない。
雨に濡れて飛行機は飛べない。

それでも飛行機は飛んでいく。
晴れた日に誰かが飛ばすから。

そうして飛行機は飛んでいく。
尽きることの無い夢を乗せて。


●Photograph.(Ver:six strings story

古いギターを取り出して、がむしゃらに鳴らす。
無音の空間に1つの曲が響き渡る。

暗い部屋に1つの光。
無音の部屋に1つの響き。

彼が鳴らすそのギターから
あの時の公園の風景が映し出された。
6弦の無いギターを持って
ブランコに乗りながら弾いている。

6弦無し男、LOVE ROCKの写真。

薄れた記憶を蘇らせるphotograph


●Kaleidoscope.

僕らは、この狭い空間の中から飛び出した
バラバラに砕け散ったガラスの上で佇んでいる。

足に刺さるガラスが、遠のく意識を現実に戻す。

瓦礫と灰の上で空を見上げた
紫色に光る夕日に照らされて、立ちすくんでいる僕ら。

薄暗い洞窟の向こうに光輝くモノ。
砕けたガラスの破片で、その光はいろんな方向に光を照らす。

バラバラになった僕らは、1つの光として
バラバラになった僕らは、いろんな方向に明日への光を照らす。

その光は万華鏡のように、バラバラなモノが彩る世界。


●雲流。

子供のころに見た、白く長い雲。
その雲を探して歩き続ける。
緑色の道を。

煙突から出る、白い煙。
子供のころは、空に浮かぶ雲が煙突の煙からできていると思った。

青い空に浮かぶ雲。
あの頃見た雲は今はどこを飛んでいるのかな。

部屋の中の一枚の写真。
そこに写っている、白く長い雲。
明日も明後日も探していく。
僕を動かす記憶とともに。


●夢行きの電車に乗って。

駅のホームのベンチに座る。
夢の世界への電車が来る、片道の切符でそれに乗る。

Hallo dream train
Hallo dream train

3時発の夢行きの電車、窓から見える景色は
ムラサキ色の雲が浮く不思議な世界。

Hallo dream train
Hallo dream train

6時30到着の夢行き電車、ホームに降りた途端に覚める朝

Good bye dream train
Good bye dream train

朝焼けとともに姿を無くす、夢の電車。


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