★金子みすずの詩



      ★金子みすずさんの詩


      ―わたしと小鳥とすずと―

      わたしが両手をひろげても、お空はちっともとばないが、
      とべる小鳥はわたしのように、地面(じべた)をはやく走れない。
      わたしがからだをゆすっても、きれいな音はでないけど、
      あの鳴るすずはわたしのように、たくさんの歌は知らないよ。
      すずと、小鳥と、それからわたし、
      みんなちがって、みんないい。


      ―星とたんぽぽ―

      青いお空のそこふかく、海の小石のそのように、
      夜がくるまでしずんでる、昼のお星はめにみえぬ、
      見えぬけれどもあるんだよ。
      見えぬものでもあるんだよ。
      ちってすがれたたんぽぽの、かわらのすきに、だぁまって、
      春のくるまでかくれてる、つよいその根はめにみえぬ。
      見えぬけれどもあるんだよ。
      見えぬものでもあるんだよ


      ※日記の中にも
      みすずさんの詩があります。





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