★I have a dream




      キング牧師

      ― I have a dream ―

      I have a dream that one day this nation will rise up and live out the true meaning of its creed. "We hold these truths to be self-evident: that all men are created equal."

      I have a dream that one day out in the red hills of Georgia the sons of former slaves and the sons of former slave owners will be able to sit down together at the table of brotherhood.

      I have a dream that one day even the state of Mississippi, a state sweltering with the heat of oppression, will be transformed into an oasis of freedom and justice.

      I have a dream that my four little children will one day live in a nation where they will not be judged by the color of their skin but by their character.

      I have a dream today.

      I have a dream that one day down in Alabama, with its vicious racists, with its governor having his lips dripping with the words of interposition and nullification; that one day right down in Alabama little black boys and black girls will be able to join hands with little white boys and white girls as sisters and brothers.

      I have a dream today.

      I have a dream that one day every valley shall be engulfed, every hill shall be exalted and every mountain shall be made low, the rough places will be made plains and the crooked places will be made straight and the glory of the Lord shall be revealed and all flesh shall see it together.

      This is our hope. This is the faith that I will go back to the South with. With this faith we will be able to hew out of the mountain of despair a stone of hope.

      With this faith we will be able to transform the jangling discords of our nation into a beautiful symphony of brotherhood.

      With this faith we will be able to work together, to pray together, to struggle together, to go to jail together, to climb up for freedom together, knowing that we will be free one day.

      This will be the day when all of God's children will be able to sing with new meaning "My country 'tis of thee, sweet land of liberty, of thee I sing. Land where my fathers died, land of the Pilgrim's pride, from every mountainside, let freedom ring!"

      And if America is to be a great nation, this must become true. So let freedom ring from the hilltops of New Hampshire. Let freedom ring from the mighty mountains of New York. Let freedom ring from the
      heightening Alleghenies of Pennsylvania. Let freedom ring from the snow-capped Rockies of Colorado. Let freedom ring from the curvaceous slopes of California. But not only that, let freedom, ring from Stone
      Mountain of Georgia. Let freedom ring from every hill and molehill of Mississippi and every mountainside.

      When we let freedom ring, when we let it ring from every tenement and every hamlet, from every state and every city, we will be able to speed up that day when all of God's children, black men and white men, Jews and Gentiles, Protestants and Catholics, will be able to join hands and sing in the words of the old spiritual,

      "Free at last, free at last. Thank God Almighty, we are free at last."

      ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




      キング牧師の祈り

       友よ、私は今日あなたがたに言いたい。

      われわれは、今日も、明日も、多くの困難に直面するだろうが、それでも、私には夢がある。

       私には夢がある。

      それは、いつの日か、この国が立ち上がり、<われわれは、すべての人びとは平等につくられていることを、自明の真理と信じる>という信条を、真の意味で実現させることだ。

       私には夢がある。

      それは、いつの日か、ジョージアの赤土の丘の上で、かつての奴隷の息子と、かつての奴隷所有者の息子が、兄弟として同じテーブルに腰をおろすことだ。

       私には夢がある。

      それは、いつの日か、不正と抑圧のために熱く蒸しかえるミシシッピ州でさえも、自由と正義のオアシスへと変わることだ。

       私には夢がある。

      それは、いつの日か、私の四人の小さな子どもたちが、肌の色によってではなく、人格そのものによって評価される国に生きられるようになることだ。

       私には夢があるのだ!

       われわれが、すべての村や集落で、すべての州や町で自由の鐘を鳴り響かせるとき、そのときこそ、われわれは、黒人も白人も、ユダヤ教徒も異教徒も、プロテスタントもカトリックも、すべての神の子たちが手を取り合って、あの古い黒人霊歌を口ずさむことができる日が来るのを、早めることができるのだ。

       ついに自由だ!ついに自由だ!
       全能の神に感謝せん、われわれはついに自由になったのだ!




       もし私の最期の日に立ち会うことがあったら、長々と弔辞を述べないで下さい。

      私がノーベル平和賞を受賞したことなど言わないで下さい。
      そんなことは重要なことではないのです。
      何百もの賞を受けたことなど言わないようにお願いします。
      どこの学校に行ったかなど、どうでもいいことです。

       最期の日には、私マーティン・ルーサー・キングJr.は、人のために一生を捧げた、と言ってもらいたいのです。

      戦争の問題では、つねに正しい立場に立ったと言ってもらいたいのです。

      すべての人間を愛し、仕えたと言ってもらいたいのです。

       私は、お金もぜいたくな物も後に残すつもりはありません。
      ただ私は献身的な生涯を残したいだけです。

      もし、私がキリスト者としての義務を果たすことができるなら、もし世界を救済することができるなら、もし、御言葉を広めることができるなら、私が生きたことは無駄ではなかったのです。

       そうです。イエス様、私は利己的な理由からではなく、あなたの御許にいたいのです。

      政治的な思惑や野心からではなく、愛と正義と真実と人にたいする思いやりをもって、あなたの御許にいて、この古い世界を新しい世界にしたいのです。

       これから先、何が起ころうとしているのか、私にはわかりません。
      たしかに、われわれの行く手にはさまざまな困難が待ち受けています。
      しかし、私にとって、それはもはや問題ではありません。
      なぜなら、私は、山の頂にのぼったのです。
      私は、もう何も気にしてはいません。

       ほかの誰もがそうであるように、私も長生きをしたいと思っています。
      長く生きることには、それなりの意味があります。
      しかし、私は、いま、そのことに執着していません。
      私は、ただ、神の意志のままに行動したいのです。

       神は私に山の頂へ行くことをお許しになりました。
      そして、私は山の向こうを眺めてみました。
      そこに、私は約束の地を見たのです。
      みなさんとともに、あの約束の地へ行くことは、私にはできないかもしれません。
      けれども、今夜あなたがたに知ってほしいことは、われわれは、みな、いっしょに、約束の地へ着くことができるということです。

       私は、いま、とても幸せです。
       何も心配しておりません。
       誰もおそれておりません。

       私の目は、主の降臨の輝きを見たのです!


      『キング牧師』:辻内鏡人、中條 献 著/岩波ジュニア新書



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