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恋愛セミナー8【花宴】



 宮廷の花の宴で、源氏は「春」の文字を与えられ、素晴らしい漢詩を作り絶賛されました。さらに源氏は春鶯囀(しゅうおうてん・はるのうぐいすさえずる)を、頭の中将は柳花苑(りゅうかえん)という舞を披露しました。

その夜、宮廷に泊まった源氏は藤壺の中宮のいるあたりをさまよいますが、入る隙がありません。そのまま弘徽殿の近くを通りかかると戸が開いています。覗いてみると「朧月夜に似るものぞなき。」という若く美しい声が聞こえてきました。源氏はその声の主を抱きかかえ、戸を閉めて関係を持ってしまいます。

別れ際に二人は扇を交わしますが、女性は名を教えようとはしません。とても美しい人だったので源氏はそれが誰だったのかを探り始め、どうやら弘徽殿の女御の妹の一人ではないかと思い当たります。

ある日、源氏は弘徽殿の女御の父である右大臣から藤の宴の誘いを受けます。あの美しい人が誰かを確かめるために、政敵である右大臣家に源氏は出かけてゆき、とうとうそれが皇太子に嫁ぐ予定の右大臣の六の君・朧月夜(おぼろつきよ)であることを知るのでした。


恋愛セミナー 8

1 源氏と朧月夜  美しく奔放な同士が呼び寄せあったのか。

さあ、恋の手だれ、朧月夜の登場です。
彼女ほど、恋を欲しいままにしたキャストはいないのではないでしょうか?
非常に美しく、華やかな女性。
源氏とのスキャンダルがあったにもかかわらず皇太子、のちの帝に深く愛される。
しかも源氏との関係はほとんど生涯続くのです。

最高の地位を持った誠実な夫と当代最高のいい男。
この二人を同時進行で味わう、宮廷の女官としては最高の地位にあるキャリアウーマン。
現代のドラマにもなりそうな設定ですね。

朧月夜は源氏と関係を持ったために女御として宮廷に入ることはできず、女官である尚侍(ないしのかみ)となります。
尚侍も皇子を産めば后になる道もあるのですが、作者である紫式部は朧月夜に出産をさせていません。
母として子どもの成長と栄光を見守るよりも、恋とキャリアを重ねる人生を朧月夜は歩むのです。

あなたは彼女のような人生を選んでみたいでしょうか?

***日記に同じ内容が掲載されています。必ずお返事いたしますので、
よろしかったら日記にコメントいただけるとうれしゅうございます。
よろしくお願いいたします。***


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