Peace


平和学を勉強していると伝えると、いきなり
「I hate Peace」
と言われ、私は面食らった。
「だってあなたたちの言うPeaceって、アメリカやイスラエルにとってのPeaceでしょ?」


パレスチナ、イスラエルに来てから私はPeaceという言葉をよく聞いた。
「僕たちはPeaceがほしいだけなのに」
「私たちが望んでいるのはPeaceなんだよ」
また、帰りの飛行機で仲良くなったイスラエル人のおじさんは、
パレスチナ人による自爆テロがどれだけ恐ろしいかを語った。
そして、
「But it will be ok after Peace」
と締めくくった。
Peaceの「後」・・・?


Peaceという言葉を聞くたびに
彼らにとってのPeaceって何なんだろうと考えずにはいられなかった。
それぞれがPeaceを欲しいと訴えるけれど、そのPeaceを具体的に語る人はいなかった。
それぞれのPeaceの定義がくい違ってるから、いつまでたってもPeaceは訪れない。

大学生のパレスチナ女性にお会いした時、
「Peaceって何だと思いますか?」
と私は思い切って聞いてみた。
彼女は、少し考えてから
「何のSufferもなく、家族と暮らせること、そして自由に家族と会えること」
と答えた。
欧米は個人主義だけれど、私たちはそうはなりたくはないし、
家族とのつながりを大切にこれからも生きていくのだと。

家族の絆の強さ。
現地で活動なされている、JVCの藤谷りかさんの言葉を思い出した。

「もし日本が、パレスチナの様な目に遭ったとしたら、もうダメだろうね」

家族や血族とのつながりが、今の日本では失われつつある。

私自身も、欧米の文化やスタイルに憧れを抱き続けてきたけれど、
アジアとしての日本の良さや、日本としての日本の良さ、にどんどん気づかされている。

日本という国が、好きで好きで仕方がない。


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