3度の飯より音楽好き♪

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ミルク・ジャムナイト

2003.6.15 ミルク・ジャム・ナイト


約2年ぶりのライブである。2年前に見たのも同じ渋谷公会堂。
何度か足を運んだが、いつも渋公の夜は熱い。
さて今夜は、どんな夜になるのでしょうか?


The Hobo King Band
佐野元春(vo g)
佐橋佳幸(g)
井上富雄(b)
Dr.Kyon(kb)
古田たかし(ds)
山本拓夫(sax)

オープニングは元春抜きで、5人のメンバーのインストナンバーの演奏。
新しいバンドのテーマだろうか、これは初めて聴くが、何かが始まる予感の音だ。

そして  Complication Shakedown  へと続く。
う~ん、ちょっと意表をつかれたかな。でもぐいぐいと引き込まれていく。
おなじみの Visitors ナンバーが続く。

Wild On The Street
Come Shining


これが20年も前の曲だろうか、少しも色あせることない、
・・・どころか、20年を経て放つ新たな輝き・・・
それが確かに、ある。

「今夜はたくさん集まってくれてどうもありがとう」元春の挨拶も変わらない。

そして、アルバム「ナポレオンフィッシュと泳ぐ日」からは

ボリビア~ 野性的で冴えてる連中
ブルーの見解


来る途中、電車の中で聴いていたナンバーだ。
とくに「これが来る」と思っていたわけでなくても、何となく嬉しくなってしまう。

Visitors
この曲はもしかして、今日はじめて生で聴いたかもしれない。

・・・昔のどの曲にもいえるんだけど、シンプルでストレートな表現になっている。
数々の詞は、まるで混沌としている現在を、象徴しているかのような感もあり。

Fish  新曲だ。アルバムの発売が待ち遠しい。

さて4曲ほど、座って聴けるナンバー。(ほっ・・・)

Sunday Morning Blue
Tonight
レイナ(新曲)
Come On


冒頭の2曲は昔から大好きだった曲。
Tonight は この日はじめて生で聴いた。
少し大人な気分の、アコースティックな響き。
No More Pain Tonight というフレーズが胸に染みてくる。

新曲は「元春、ストレート過ぎっ♪」と思うくらい
ベタなラブソングである。
昔だったら絶対こういう表現しなかっただろうなぁ・・・と思う。
聴いているこちらが照れてしまうような・・・
(決して悪い意味ではないです)
元春自身が言っていたが、女性の名前がタイトルになる曲はこれで2曲目。
(1曲は「アンジェリーナ」言うまでもない)
たとえるなら、「アンジェリーナ」は第三者的に響くのだが
この「レイナ」というナンバーは主観的な響きである。
元春のストレートな愛情表現・・・のような。
こんな表現ができるようになったのも、年齢を重ねたせいだろうか。
よりありのままの、元春を感じる。

さて続き。

新曲(タイトル不明)から メンバー紹介を織り交ぜた  Night Life  へ。
昔のメンバー紹介、というと「悲しきradio」だったんだけど
昔より「ヨコノリ」の雰囲気のこちらもよい。

ティーンエイジャーの恋を歌っているこの曲が、
新しいライブのスタンダードになろうとは、思いもしなかったが、
これが今聴いても新鮮。
メンバー紹介のMCも、元春のバンドのメンバーに対する愛情があふれていて
ほほえましい感じがする。
紹介のあとは、定番のメンバーのソロがあるのだが、
古田さんのほえるドラムスが、今回とっても印象的だった。かっこいい!

そして、 彼女はデリケート  昔からの定番ナンバー、ノリノリである。

ラストの「そこにいてくれてありがとう」
「さよなら こんにちは そこにいてくれてありがとう」
そこにいてくれてありがとう というシンプルな響きにじんと来てしまった。
思わず涙。

アンコールは2回。

New Age
Sail On


スターダスト・キッズ
アンジェリーナ


「やっぱり最後はこれだね♪」


・・・つらつらと、タイトルを書き並べただけで来てしまった。

最初、元春の声が出にくそうなので、ちょっと心配だったが
最後はやっぱりそんなことを忘れて弾けてしまった。
元春の声については、やはり昔ほどは出なくなってるみたいだけど
これは年齢的なものもあり仕方がないのだろうか。
ただ、あまり無理をしないで欲しいなぁ・・・

どれも、20年も前に書かれた曲、というのが信じられないくらい
今聴いても新鮮である。
ライブではアレンジを変えて演奏されることが多かったけど
今回のようにシンプルなものの方が心に響いてくる。
リアルで聴いていた頃に近い音をしていたからかな。
特筆すべきは、おそらくは「ワン・ホーン」という構成ははじめてじゃないかと思う。
ギター・ベース・キーボード・ドラムスという編成だと
「やんちゃ」な感じがするのだが、そこにホーンが入ると、ぐっと「あだると」な雰囲気になる。

これは私の勝手な想像なのだが、
いつかこういう編成で、元春が「ジャズ」を演ってくれたらなぁ・・・と思う。
ワン・ホーンなんかで聴いちゃうと、よけいにその思いが強くなる。

昔から、常にバンドと共に進化し続けてきた元春。
そんな姿勢が好きだなぁ・・・と改めて感じた夜だった。

そしてこれからも、どんな歌を聴かせてくれるのか、目が離せない。




~ミルク・ジャムナイト再び 2003.7.12 渋谷AX~

演奏曲

01. HKBのテーマ’03

02. コンプリケーションシェイクダウン

03. ワイルド オン ザ ストリート

04. トゥナイト

05. サンデーモーニングブルー

06. VISITORS

07. シェイム

08. カム・シャイニング

09. NEW AGE

10. フィッシュ

11. ボリビア

12. ブルーの見解

13. C’mon

14. ブロンズの山羊

15. アンジェリーナ

アンコール

ナイトライフ

彼女はデリケート

スターダストキッズ






 あの日から早数週間。今まで、書けずにいたのは・・・

このライブが、ただ楽しいだけのものではなく、いろいろな意味で20年という歳月の重さを感じさせるものとなったからだ。


私が佐野元春のファンになって、ちょうど今年がその20年。
そして、このツアーでメインになっていた 

アルバム Visitors がリリースされて、ちょうど来年で20年だそうだ。



 この日、ライブ中に、ひとりのファンから、心ないヤジが飛んだ。
・・・ライブ中に、である。

その時の心境は、とても言葉で言い表すことができないが
その後の会場のノリがすごかった。

ファンが一体になり、会場全体がヒートアップして行き、その一言はかき消されていった。

本編ラストの「アンジェリーナ」で「ああ、20年なんだ・・・」
ふと思い出し、感極まって涙・・・





佐野元春の音楽は、進化している。
し続けている。

20年前に発表されたこの曲たち、さまざまな形で、これまでのツアーでも演奏されていた。

今回見たこのツアーでは、ある意味原曲に一番近いピュアな形になってファンのところに帰ってきた、それだけのことだと思う。

「それだけ」のことをするのに、どれだけの時を、セッションを重ねて来たのか、その意味がわからない人がいたことに、寂しさを感じつつも、
これからも、リアルに佐野さんを追いかけていきたい、と気持ちを新たにしたライブだった。


・・・ちょっと堅くなっちゃいましたけど。(^^;)
ひとこと。

20年、佐野さんのファンで居続けてよかったなぁ・・・と思った
そんな素敵な日でもありましたよ。もちろん。

そして、この日は久々にネットを通じて知り合った「佐野さんつながりのお友達」にも会え、楽しいひとときも過ごせました。


そこにいてくれてありがとう♪



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