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迷いの森
7
夜間と違い人がそれ程多くなくて、不陰気が全々違い
僕だけはあたりをウロウロと見渡している。
それに気がついたせいか先輩が
「何やっているんだ」
「いやー、昨日の夜と来た時とは全々違うなぁと思って」
「そういえば、そうだな」
「そうねっ、何かワクワクするねっ」と少しずつ安達が
明るくなってくる。
「ねぇ、今日はどこに行く予定なんだ」と安達に聞くと
「今日は・・・・実は何も決めていないんだ、だけど
道頓堀に行ってグリコのマークを見に行きたいかな」
「後、くいだおれの人形だね」
「そうそう・・・」
「何かどっちがつき合っているかわからないな」
「えっ・・・な、何言っているんですか」
「そ、そうよ、私が好きなのは拓也しかいないのよ」
「そうやって言ってくれるんですから」
「そ、そうだよな、ごめんな」
「べ、別にいいですよ、こっちこそ」
「じゃあ行こうか」
「うん・・」
僕は一緒に目的地に行くが迷っていた
このまま一緒にいると二人の関係を駄目にしてしまうん
じゃないかともう一つは今回の事件に巻き込んでしまった事
この二つの事を考えると・・・やはり一緒に居てはいけない
気がして少し経ったら・・・・。
「どうした、何ボーッとしているんだよ」
「えっ、どうしたんですか」
「どうしたのはこっちが聞きたいよ」
「私達と一緒に行くの嫌っなの」
「そんな事は・・・」
「だったらそんな顔するなよ」
「・・・・」
「今は事件の事は忘れようよ」
「そうよ、考えたってどうす事もできないんだから
そう言う事は警察に任せて・・さ」
「そ、そうだな・・・」
と空元気な感じで言い目的地に着いた。
「本当にここなのかな」と不安になる安達。
「多分ここだと思うけど、昨日本を見た時はここだと
思うし、川が流れていて橋が近くにあったような気が
するんだけど」
「この辺りをゆっくりと歩いていればそのうち見えてくるんじゃ
ないか」
「・・・そうね、少し歩いてみましょうか」
と歩き出すとグリコのマークよりもくいだおれの人形を
見つけてしまった。僕と反町さんは思わず側に寄り
写真を撮ってくれと安達に同時で頼む。
安達は嫌そうだったが写真を一枚。
「なあ、美和、一緒に撮ろうよ」
「えーーーっ嫌だっ」
「何でだよ」
「だって周りに人がいるし、恥ずかしいよ」
「そんな・・・・、なあ、一緒に」
「嫌な者は嫌だから・・・」と拒否
「・・・わかった、もう、いい」と言い一人で写った。
それから気まずい感じになりまた口数が少なくなってくる。
写真を撮った後タコ焼き屋があり
「二人とも食べるか」と聞いてくる。
「僕はどっちでもいいですけど」
「私・・・食べたい」
「じゃあ、決まりだな」と目の前に立ち
「すいません、たこやきを一つください」
「何個入りにしますか」
「何個入り?」
「9個入りと12個入りと15個入りがありますけど」
「そうですね、12個入りで」
「はい、どうぞ・・・値段は」
「まいどっ」
少し離れてから四つずつ食べる
僕は東京のとどう違うのかわからなかったが
二人はうまいうまいと食べていた。
食べた後雑貨等を点々と見てて昼過ぎになったので
少しリッチな気分でフグ屋に入って食べた。
食べ終わってから、来た道の反対を行く
すると橋の辺りで子供二人がグリコのマークの真似をしていたので
もしかしてと思い、見てみると
「あったあったよ」と安達が子供よりもはしゃいでいる
それをまるで娘を見るかのように反町さんはじっと見ていた。
僕は感動して思わずカメラで一枚。
二人揃って一枚撮りゆっくりと眺めていたら
一人の男性が橋の真ん中で大きな声で発している。
なぜ男は大声をだしているのかわからなかった
もしかして病気かなと心の中で思っていたらカメラを持っている
人達がいてどうやら何かの撮影をしていたみたいだった
橋を通りそのまま商店街の中へ入って行き雑貨ものや衣類等を
見ていい物がないか見たりしていた。
ある衣類の店に入ると別々になり、僕はトレーナーがある所を
じっくりと見ていたら誰かはわからないが後ろに誰かがいるのは
はっきりわかり後ろを振り向こうとすると
「後ろを振り向かないでください」
と女性の声で言う。
でも僕はこの女性の声を聞いたことがある。
どこで聞いた事があるんだろっ
ここ大阪で・・・いや東京?、それとも・・・・。
どこかで・・・・
「南雲くん、私の声を聞いてもわからないの
あの時は、ずうっと一緒にいたのに」
「ずうっと一緒にいた?」
「忘れたの」
「・・・・」
「仕方がないな、後ろを見てもいいよ」
僕は言われた通りに後ろを向く。
「あっ、君は・・・・」
「お久しぶり、元気してた」
「な・・・何でここに」
「私、一年前にここに就職したの」
「ここに・・・・」
「そうよ、この服屋に」
「そ、そうなんだ」
「南雲くんも、この大阪に来てたの」
「いやー、先輩達と一緒に大阪に旅行に来たんだけど」
「そうなんだ、せっかく一緒の街にいると思ったのに・・
それでいつ帰るの・・・帰るってどこに今いるんだっけ」
「あ、ああ、今東京で働いているよ」
「まだ東京にいたんだ・・・」
「どういう意味?」
「私もいたのよ」
「どこに」
「吉祥寺・・・」
「吉祥寺!!」
「南雲くんは東京のどこに」
「小金井市、今は違うけど」
「そうだったんだ、電話番号なんか知っていれば
会って遊んだりできなのに」
「そうだね・・・」
「南雲、いったい誰と話をしているんだ」と先輩が
近づいてくる。
「反町さん・・・」
「おっ、ナンパか」
「ち、違いますよ」
「えっ、南雲さん、ホントにナンパしているんですか」
「ちょ・・・ちょっと」
「南雲くん、この方は」
「なんか馴れ馴れしい人・・・」
「おいおい、安達、この人は、函館の時の友達だよ」
「えっ」
「はじめまして、私、氷見恭子、高校の時の友達です」
「そ、そうなんだ、私・・・」
「馬鹿だな、南雲がそんな勇気あるわけないだろっ」
「そ、そうだね・・・」と感心する
「初めて会うのに変な事を言うかもしれないけど
結構南雲くん高校の時は女泣かせって言われていたのよ」
「えっ、そ、そうなんですか、私が知っている中で
そんな姿見たことないけど」
「じゃあ知らなかったのね、南雲くんはね、女子の中では
羊の皮をかぶった狼って言われていたのよ」
「えっ」
「くっ・・・」
「何を笑っているの」
「いや、今の言葉、バイト先でも言われていたんだよな」
「そ、反町さん、ここで言わなくても」
「だって・・・」
「純粋だと思っていたのに・・・」
「嘘よ、南雲くんは・・・」
「もう・・いいよ、それよりさ、せっかく会ったんだから
電話番号を教えてよ」
「・・・そうね、じゃあちょっと待ってて」とカウンターに行き
紙に番号を書いている。
書いた後、僕達の所に来て紙を渡す、そして恭子は持ち場につく為
さよならと言いその場から去った。
「南雲、悪いな、せっかく久しぶりに会ったのに」
「な、何言っているんですか、番号は聞いたんですから
いつでも会えますよ」
「そうか・・・」
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