輝きの風景 Ocean View

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第十一部 監獄


ガルバの声だが、あまりに小声で語尾が良く聞こえない。
今、僕たちは連れ去られている。この前の兵が、仲間に連絡を取ったか。
今は、相手が僕たちのことをまだ眠っていると思っているらしいが、とにかく気づかれたらおしまいだな。今まで、「タピ村」や、キャンプの時に襲われた兵士とは、格が違う!!目に浮かぶ、憎しみと殺気。それはまるで、獲物を常に狙う、ヒョウなどのハンターの目だった。すべての兵士が、手に手に戦う武器のデータサブジェクトを持っている。しかも、なんだかカスタマイズしている。言い忘れていたのだが、データサブジェクトはいろんな人と戦った分だけ、データをカスタマイズしさらに強力な攻撃が出せるようになるという。もともと、僕たちは1人も戦ったことがないので、ノーマルだ。
突然、ぼくたちを運んでいた馬車が止まった。何処だろう。そこは、思いもかけなかったところ、黒い城だった!!!


僕らは、別々の檻に無理矢理入れられてしまった。相変わらず、魔力封じ込めの鎖をぐるぐる、体に巻かれている。さすがのガルバやシーズも無理か。
兵達は口々に、「・・様がお怒りに・・」とか、「早くしろ!・・・がほしくないのか!!」とか言ってたな。何をほしがっているのか?
まあ、そんなことよりも今はこの状況だ。僕らは、魔力封じ込めの鎖を巻かれている上、檻にはご丁寧に「永久封じ込め」の鎖が三十、いや四十にも掛かっている。まず、出られそうにない。周りにも、出られそうな所は無いし、しかもこの状態。動こうにも動けない。万事休す。


何時間経ったろうか。眠くて瞼が重い。しかし、その睡魔は「ギイイイイィィィ」という、耳をつんざく音で消された。食べ物を、持ってきたようだ。
隣の檻にも行き、食事を配っていった。僕の檻の前まで来た。しかし、かごには、なんの食べ物も入っていない。変わりに別のものが入っていた。だいぶ古い本だ。ほこりを払ったようだが、まだかぶっている。まあ、その本を差し出されてからは、僕は食事なんてどうでも良いって思った程だ。

「データサブジェクトの使い方と、魔術の解除法」

                          第十二部へ続く


父への接続書
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