輝きの風景 Ocean View

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十二部 父へ


頬に容赦なく打ち付ける、雪。
シルアは、消えた父を捜すため、親友のカルスをおいて1人インターネットの世界へやってきた。そういえば、随分前にガルバという大男がオレを止めたっけか。まあ、そのときはおれはヒョイと、身軽に相手を飛び越えてきたんだ。あれから、かなり立つな。それにしてもこの機械はなんだ?それにしも、吹雪が止まらないな。毎日、父さんを探して走っているが、同じ景色ばかりで、何も食べていないしもう倒れそうだ。
「ハァ・・・ハァ・・・。」
息も荒くなってきたか・・・。結構辛いな・・・。カルスはどうしているだろうか。オレを捜してインターネットの世界へ来てしまったのか?いや、違うなあいつは、常に現実を見るタイプ・・・。オレを捜してはいるかもしれないが、ここまでやってくることはまず無いだろう。
そんなことを考えながら、シルアはずっと雪が吹き荒れる道を、必死に死にものぐるいで、走っていた。
しかし、不運にも、周りから物音がしてくる。
「ガサッ・・・。ガサッ。」
どうやら、敵に囲まれたか。シルアは、知恵を絞った。今までだったらこん棒などで殴っていたが、さすがにこの状態だ。攻撃は当たらないだろう。
体力も無くなってきたし・・・。おれもここまでか・・・。

シルアはついに倒れた。
音もなく。
死をもおそれず。
ただ一つの事ばかり考えていた。
父さん・・・。

雪に潜んでいた獣たちが寄ってきた。
シルアにはまだ、意識はあったが、立てることすら出来なくなっていた。
周りの臭いをかぎ始めている。かみ殺す気だ。
しかし、突然周りの獣たちは逃げていった。
人が現れたからだ。おかしい、オレも人なのになぜ逃げている。おそれられている人間が来たのか・・・?ちっ!ガロだったら、厄介な相手だ。
いや、違う。人間だ!しかも、俺たちの現実の世界から来た!
男はこう喋った。
「来るが良い。シルア。お前を助けよう。」
意識がほぼ無かったのでだれだかわからないが、たしかにその顔は見覚えのある、懐かしい顔。
「父さん・・・。」
シルアは、男から差し出された手に、自分の手を重ねると、意識が遠のいていった。


脱出への接続書
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