バックパッカーの旅Ⅱ(欧州~北アフリカ~欧州~日本)

バックパッカーの旅Ⅱ(欧州~北アフリカ~欧州~日本)

≪スウェーデン≫




一月十八日
列車の中で目を覚ました。
列車は、停止している。
どこかの駅のようだ。
もう外は、幾分明るくなっているようだ。
雪のせいだろうか、・・・・・。
外の景色は、深い雪に覆われている様子・・・・・。

駅の看板には、「Sodertalje駅」と書かれているようだ。
早速、ここはどこかと、地図を広げてみる。
すると、スウェーデンの首都「ストックホルム」まで、すぐそこまで来ている。
列車が、動き始めた。
大きな運河を渡る。
運河・・・川・・・なのか。
運河の表面には、大きなガラスのような、氷の塊がいくつも浮んでいて、運河を覆いつくしているのが見える。

川に、運河に、海に・・・・・あらゆる所に、氷の塊が浮んでいる。
ドイツの一部を除いては、スイスに入ってからずっと、雪に埋もれている街並みを見てきた。
深い雪は、日本の豪雪地帯、上越地域とあまり変わらない。
冬の北海道を見たことは無いが、きっとこことよく似た自然の厳しさを持っているに違いない。

白樺らしき木々が、雪の中に整然と立ち並んでいる。
なだらかな丘陵地には、のっぺらぼうな建物が、ポツンと姿を現す。
車掌が、各コンパートメントを回り始めた。

車掌「もうすぐ、終点のストックホルムです。
   皆様、降りる準備をしておいてください。」

午前9:00過ぎ、列車は静かにストックホルム・C駅に到着。
列車を降りると、早速インフォメーションを探して、ストックホルムの地図を手にして、両替所に向う。
DM紙幣だけを、マネーチェンジ。
重たいバックパックをコインロッカーに預けて、りんごをかじりながら、これからどうするのか、時刻表と睨めっこ。

Narbikへ行くか、Osloへ行くか・・・・・どっちかだ。
オスロは、ノルウェーの首都。
ナルビクは、ヨーロッパ最北端の駅。
そこまで行けば、ヨーロッパ最北端の町、「ノース・ケープ」まで行きたくなるのが・・・・・本心だろうが、今は極寒。
ナルビクまでは、列車で片道「21時間」の旅。
まだ、出発までには時間がある。
ゆっくり、考えてみよう。


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