くまピーノの休日

地下の君~値引きシールは恋の予感~





「ウォッホン」

いえ・・・、恋をして・・・。かれこれ??1年。

これは、私がめでたくHAPPY ENDになるまでの山あり?谷あり?の出来事を綴ったお話。



読んで下さる前に・・・。
これだけは言いたい。



女子よ☆それでいいのだっ!本能ですすめっ!






2005.4



彼=【パンの君】



駅前の、スーパーの、地下の、パン売り場で、値引きシール







貼っている彼に恋をした私・・・。



それは・・・、仕方のないこと。



だって・・・。



駅前の、スーパーの、地下の、パン売り場で、値引きシール







貼っている清木場さん(元EXILEvo)似の彼に、恋をしないほうがおかしい!!(笑






そんな彼を、初めて見たのは、仕事帰り。
真剣に、値引きシールの貼られたパンと格闘していた時だった。


(これ・・・、値引きされないかなぁ・・・。)


と思った矢先・・・。


【ペタッ】


彼は颯爽とシールを貼り。私の前から去って行った・・・。


(す・・・、ステキ・・・。)




その日から、私の地下への通勤が始まった。(笑

そして私は、彼のことを【パンの君】と呼ぶことにした。(なんて単純な・・・)




何にも買うものがない・・・。

そんな時も、彼に会うのを欠かすことはなかった。

野菜にお肉・・・。

意味もなく白滝を買ったこともあった(笑

おかげで料理の腕は上達した(笑



そんな頑張りも虚しく、月日は流れていき・・・・・。




名前もわからない・・・。
年もわからない・・・。



なんの進展もないまま月日だけが過ぎた。
中学の同級生がバイトしていることを途中で知ったけど、

「紹介してっ」

なんて、言えるほど仲が良くなかったわけでもなく、その作戦も失敗に終わる。



そして私は・・・、ある人と巡り会う。
それはまた別の話。


ということで・・・。





2006.4.2

春。

暦では・・・。

春。





「どうもうまくかみ合わないんだよね・・・。やっぱり別れた方がいいかなぁ・・・。」


地元の駅に着いて、ママちと電話。

今日はベンツの誕生日。お祝いに水族館へ行って、プレゼントを渡して・・・の帰り。


「そうねぇ・・・、そう思ってる時点で、もうダメなんじゃない?そんな気持ちで付き合ってるのも相手に悪いし。」

「だよねぇ・・・。」

「・・・・・まぁ、帰ってくれば?・・・あっ、そうだ!卵きらしちゃってたんだ、ちょっと買ってきてくれない?」

「うん。別にいいけど。」

「じゃあ、お願いねっ♪」



ピッ



(どうしたもんかなぁ・・・。)


PM 9:20


久々の地下での買い物

(卵、卵・・・。)

かごを片手に、野菜売り場、魚売り場を後にする。

豆腐売り場の角を曲がって・・・。


(・・・・・。そういえば・・・パンの君、最近見なくなっちゃったなぁ。ここでお豆腐の整理もしてたっけ、・・・・・辞めちゃったのかなぁ??)


彼の一生懸命働いている姿を思い出す。


(あぁ~。最後に一言だけでもお話出来たらよかったなぁ・・・。)←居ないと分かるとこういうこと言えちゃうから人間って怖い(笑


そんなことを考えて、惣菜売り場を通り過ぎた時だった・・・。




【ガラガラガラ・・・・・。】




ワゴンを引く音が聞こえる・・・。


「んっ??」

振り向くと、そのワゴンは豆腐売り場へ曲がっていった・・・。

「まさかねぇ・・・」

誘われるように、ワゴンの後を追う。





「あっ!!」




・・・・・と、そこには変わらないパンの君。



【キョロキョロ・・・・・】



何故か周りを気にする私(笑


(いないっ、周りに誰もいない・・・。こっ、これってチャンスなんじゃない?)


閉店間際。客がいないのも当たり前だった・・・。



もう、誰も私を止める者はいないっ!!
(この時の私は、考えるよりも、行動だった・・・。)


私:「・・・・・すっ、すみません、あの、○○君って今日は来てないんですか?」←同級生をだしに使う卑怯な私(笑

パ:「あっ・・・、今日は休みですね。」

私:「そうですか・・・」(・・・・・何でもいいから話しよ続けっ)

パ:「・・・・・。あっ!明日ならいますよ。急用・・・ですか?よかったら変わりに伝言しておきますけど。」

私:「あっ、大丈夫です。ありがとうございます。○○君とは中学が同じで、まだバイトしてるかなぁ~と思って来たんですよ」
  (あなたに会いに来てました。でしょ!!)

パ:「そうなんですか」

私:「・・・・・。あっ、あの、まだ続けてらっしゃるんですか?」(話、全然かみ合ってないけど、もうやけだっ!)

パ:「明日来ますよ。って・・・、えっ?俺?」

私:「あっ、はい。」(キャ~~~!!!)

パ:「あっ、はい。」

私:「・・・・・そうですか、いつもバイト頑張ってるなぁと思って」(言っちゃった!言っちゃったよ!)

パ:「あっ、はぁ」

私:「あの・・・、バイト頑張って下さい。」

彼:「・・・はい。」(ニコっ)

私:「では、ありがとうございます。」




ダァッシュッ!!!






(私は小学生かっ!!)







しっ、心臓が・・・・・。飛び出すというのはこのことだろう。

(はっ、話しちゃった・・・。しかもレア笑顔まで。)









© Rakuten Group, Inc.
X
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: