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《 エピソード3 ~“構造"への目覚め(独立)~ 》そして時は経ち、また私は大学のS教授の部屋にいました。大嶋 『すみません!せっかく紹介いただきました設計事務所ですが、 辞めることになりました。』 2年前と同じシチュエーション・・・ S教授 『今度はこれからどうするつもりだ、あてはあるのか? そろそろお父さんの会社を手伝わなければいけない頃 じゃないのか?』 大嶋 『実は父親の子会社があるのですが、今年がんばって 1級建築士をとって、 その子会社を設計事務所にしようと思っています』 S教授 『独立するのか?大変だぞ!設計の仕事のあてはあるのか?』 大嶋 『父親の会社の仕事はあるのでしょうが、小さな会社なので他にも がんばって仕事を作らなければと思っています』 S教授 『そうか。それなら構造設計の仕事をする気はないか? OBが今度名古屋で構造設計事務所を開設したので、 その気があるなら 何かと仕事はあると思うよ』 (願ってもない話だ!しかし構造設計事務所の仕事といったらまた一から勉強だ。 しかし木構造の伏せ図を描いたときは面白かったし、 鉄骨や鉄筋の構造も覚えたら面白いかもな)そう考えをめぐらせた時間はほんの1~2秒だった(はずです)。大嶋 『は、はい』 (こんな展開になるとは、心の準備が全然してなかったけど、 これも流れだ) 『お願いします』 (あれ?2年前と似たような状況だなあ)S教授はメモをめくり、おもむろに電話を掛けだしました。やっぱり2年前と同じシチュエーションです。持つべきものはいい先生ですね。そうして「オオシマ設計」は意匠設計、構造設計の両方として会社のスタートをしました。構造の仕事は思っていたより大変でした。パソコンソフトもいまよりずっと高価な時代でしたから、とても購入することはできずすべて手計算で構造計算をするわけです。(現在手計算で構造計算する人は少なくなってしまったでしょう)しかし会社には私一人、誰に聞くと言うわけにはいかず、まずは手計算をするために、参考となる書籍を探すことから始まりました。そして探してきた書籍を読んでみると、見たことある気がする計算式なのだが、それが実際に計算する前に理解しようとしてもさっぱりわからない!たった一つの式の意味を理解するのに、結局1日かかってしまったこともありました。情けなくて涙がにじみそうでした。正直言うと単位ですら混乱していました。この式で使うこの符号はt(トン)なのかkgなのか、これはmなのかcmなのかでさえ・・・複雑な計算式の中で単位が一桁違うということはまるで意味がないわけですから、単位はもう本当に基本の中の基本なんですね。学生時代に本当にサボっていたので、罰が当たったのですね。(こんなにお世話になるS教授の授業最中に抜け出して、 テニスをしに行った私が馬鹿だった!)1人で仕事を始めて、上司も、同僚もいない中で構造の基本を一つ一つ覚えていくしかなかったので、当初は一つの計算を終わるのに人の5倍くらい時間が掛かったのではないでしょうか。そうするうちに、構造設計事務所からの仕事だけでなく、その紹介で大手ゼネコンさんの構造設計部に出入をするようにもなって、いろいろな会社の仕事方法も目にする機会が増えました。結果的に構造を知ることにより、建物の全体像がよくわかるようになっていたことに気がつきました。『なるほど、奥村組にいたとき現場であの仕様になっていたのは こういうわけだったのか!!』『設計事務所勤めの頃、構造をもっと理解していたら あのような不経済な図面は描かなかっただろうな』という事がわかるようになってきたのです。そうなると建築の面白さがまた変わって来たのですね。友人Wがこういったのを覚えています。(その友人WとはS教授の授業中にテニスに誘ってくれた張本人)『オオシマは学校では一番のほほんとしてたように見えたけど(勉強して無かったという意味だろう)社会に出てからは一番勉強してるんじゃないか?』さすが持つべきものは友人ですね。そんな言葉が私を支えてくれてもいたのです。おかげさまで、今では“構造に詳しい工務店の設計部長兼社長”ホームページ上などでは、住宅の調理人という意味で“シェフ・オオシマ”になっているわけです。 (おわり)どうぞご感想をおば!よろしく!
2006.01.12
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《 エピソード2 ~ はじめて感じた達成感(設計事務所勤務時代)~ 》 大学の先輩の設計事務所に入社して驚いた。所員が皆若い!所長は16年違いだから当時41歳くらい。所長を除くと、所員の一番年齢の上のものが26歳!(私は当時25歳)あとは同級生が1人、私より1歳年下が1人。平均年齢の低い、さぞかし和気あいあいした職場なのだろうと思っていたのですが・・・この会社では、人間関係は仕事内容より比重が多い大きいなぁということを学ぶことになりました。しかし、この事務所での仕事を通して、私のその後の建築人生を方向付ける出来事が起こったのですから、その事務所には感謝しなくてはなりません。私のその事務所での最後の仕事は、大阪の分譲住宅会社の木造住宅の打ち合わせでした。図面を持って新幹線に乗って大阪に打ち合わせなんてカッコイイなあと思いつつ、どんな人と打ち合わせするのだろうという不安もありました。というのは、実は私はそのプロジェクトの担当ではなく、急遽ピンチヒッターとしての打ち合わせだったのです。私はそのプロジェクトの仕事の流れすらわからずに、所長の指示もほとんど無く、所長に『オオシマクン、大阪行って打ち合わせしてきてくれ!』との指示のみで新幹線に乗ったわけなのです。緊張の打ち合わせ。平面図、立面図など、持っていったものの説明を無難に進める私。“よしよし、これならスムーズに打ち合わせは終わり、どこかで一杯飲めるなぁ。。。奥村組時代の仲間に電話して、今日はどこかでゆっくりして今晩は泊まっていくか・・・”と内心、他事を考え出したそのとき、「ところで、伏せ図は持ってきてないの?」「??? ふっ、ふせずですか」頭の中がぐるぐる回りだした。“ふせず”って、“伏せ図”だよなあ、土台とか梁とかの構造骨組みの図面だよなぁ。存在は知っていても描いたこと一度も無いじゃないかぁ。そもそも大工さんが描く図面だよなぁ。設計事務所ではあまり描かないよなぁ。実は日本の大学教育では木造の構造については授業自体無いことをご存知でしょうか?それは設計事務所でもそうでした。私みたいに設計マンが伏せ図を描いたことが無いこと自体は業界的には普通のことなのです。「伏せ図が必要なのですか?」「おかしいなあ、頼んであったのに・・ しょうがないなあ、ここで描いていってよ!オオシマサン」おかしく思うのはこちらのほうデイ!と言いたくなる気持ちは分かってもらえるだろうか?描いていってよと言われて、私はどうすべきだったのだろう?伏せ図を描く能力なんて全く無い私。しかしわざわざ大阪まで設計事務所員として出張してきて、何も知らないーじゃあ、カッコ悪すぎる。でも恥を忍んで「すみません、伏せ図描いたことがないのです。」正直にそういうしか、選択肢はやっぱり無いですよね。「えー、しょうがないなあ、今から一緒に仕上るか」その後、担当者が私にレクチャーしながらようやく必要な伏せ図が1棟分出来上がった。全部で10何棟の区画のたった一つが終わった。「もう時間も遅いので、今日は持ち帰ってあとの図面を仕上てきてください」レクチャーしながらなので、1棟分だけでも時間は随分かかってしまった。担当者に残業させてしまった事と、また図面の納期を伸ばさざるを得なくなってしまった事もありダブルでばつの悪いこと。しかし担当者さんは、ありがたくも居酒屋に誘っていただいて、それからは私のペースで時間は過ぎた。『あんたみたいな人が私の娘の旦那ならなぁ』と担当者から冗談が出るくらいご機嫌な宴会でした。やはり人相手の仕事は楽しいと感じました。普段図面とにらめっこばかりしていた私の正直な気持ちです。そうして名古屋に戻ってきたわけなのだが、残りの図面作成を考えると目の前はまた真っ暗に!1軒分を目の前で聞いただけでわかるほど、木造が簡単な訳が無いのです。事務所の誰に聞いてもあまり知らないだろうし、また知っていても会社内のムード自体が所員同士が相談するという場ではなかった。。。そこで私はどうしたかというと・・・父親に教えてもらいました。父親は14歳から大工で、そのときは工務店の社長でした。プロが身近にいた訳です。父親に『教えてくれ』と言うのもなかなか照れくさかった。。。そうして初めて父親から建築のことを教わった日が来たわけです。父親もうれしそうに教えてくれました。小学生のときのキャチボール以来(笑)そして木構造のおもしろさが判った(気になった)日でもあったのです。結局、残りの10何棟の伏せ図を完成させたときに感じたのは疲労感より、達成感でした。『おもしろいじゃん!!木構造って!』設計事務所に入って、初めての満足感が感じられたのでした。 (つづく)
2006.01.11
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おそまきながら新年あけましておめでとうございます。皆様本年もよろしくお願いいたします。年末からサボり過ぎの楽天日記ですが、12月は構造についてあれこれ書いているのですがなぜ構造について書きたくなったかを理解していただくため私の簡単な履歴書というか構造に関する私の職歴などを書いてみたいと思います。(実はHPからコピーするだけなのですが・・・)《 エピソード1 ~ゼネコンでの下積み時代~ 》最初の就職先は、株式会社奥村組という、ゼネコンの上場企業でした。就職会社決定のときは忘れられません。私は教授がマージャン好きという理由のみでS教授のゼミに入りました。構造のゼミでした。そして同級生は大学院に進学するものも結構多かったのですが私はもう早く社会に出たかったので4年生のときの就職指導でした。ある日、ゼミのS教授に呼び出されての会話。S教授 『オオシマクンは、関西にある奥村組に行かないか?』 大嶋 『はぁ・・・』 S教授 『求人がきているのだが、それを見ると奥村組の 求人内容が合っているかと・・・』 大嶋 『どういう求人だったのですか?』 S教授 『どうって・・・(笑)とにかく お前に合ってるから・・(笑)』 そう言われて、その後就職担当のX教授に合いました。大嶋 『S先生に奥村組はお前に合ってるといわれたのですが、 どういう意味でしょうか、わかりますか?』 X教授 『はははは、奥村組の就職担当さんが私に言ったのは “とにかく元気な人をお願いいたします” ということだったのだ』 授業を決してまじめに受けた訳とはいえない、また成績もそう威張れたわけではないこの私にはもっとも向いている会社だったのでした。奥村組では、職場の人間には恵まれました。元気さが命の現場では私のようなものの方がかわいがっていただけたのかもしれません。仕事は毎日鉄筋の本数を数え、配筋写真を撮り、コンクリートのミキサー車の台数を数え、現場でトラブルがあると最初にすっ飛んで行く役目でした。周りに恵まれて楽しい思いが多かったのですが、大きな会社ゆえに建物全体部分に関わっているという実感が薄いと感じていました。考えてみればお客さんの顔が見えない仕事に達成感が無かったというのが本音でしょう。 そして実務経験が2年過ぎ、1級建築士の受験資格ができたことも手伝ってか、お客様の要望と自分の提案がぶつかってもいいから、結果“良いものができたね”と直接お客様に言われること仕事をしたいと思い始めていました。それには設計を学び、設計士としての仕事がしたい!という思いがだんだんと沸いてきたわけです。そして当時25歳だった私は入社2年で『私はこのままではいけない』と衝動的に退社を決意。就職のお世話をしていただいた大学にも連絡しないで退社を決めた馬鹿者でした。先に転職先を決めるわけでもなく、名古屋に帰ってきた私は早速S教授に謝りに学校へ行きました。大嶋 『すみません、折角推薦していただいて入った会社を 2年で辞めてしまいました』 S教授 『そうか、今後はどうするつもりだ』 (教授は怒るわけでもなく淡々とつづく会話。)大嶋 (ありゃりゃ。全然怒られないやあ) 『実は、まだ何も決めてないのです。設計の勉強を したいなと漠然と思っているのですが・・・』 S教授 『オオシマクン時間あるか?2期生で設計事務所を 開いている先輩がいて、人が欲しいといってたが、 逢ってみるか?』 大嶋 『は、はい、 (こんな展開になるとは、心の準備が全然して なかったけど、これも流れだ) お願いします』 S教授はメモをめくり、おもむろに電話を掛けだしました。こういった経緯で設計事務所に入所し、それからが構造に目覚める道が私を待ち受けていたのでした。誰もが思うのでしょうが『もっと勉強していればよかった!!』の洗礼を受けたのがきっかけです。 (つづく)
2006.01.10
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構造云々は別にして現在のBGMはストーンズの「HAPPY」です。キース最高!!構造云々は別にしてと言えば実は最初にこの楽天には「自業自得」説が書いてあったのだ。細かくは説明しまい。これだけで判っていただけると思う。親切に書くと「偽装マンションを求めたのも私を含む国民」「偽装マンションを購入したのも私を含む国民」「偽装マンションを糾弾するのも私を含む国民」「偽装マンションを楽しんでいるのも私を含む国民」「偽装マンションで家族を食べさせているのもマスコミ関係者と言う国民」ああそれではまた!
2005.12.23
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心のBGMを書き忘れている日が多い。関東のボールペン職人さんにしかられかな!?本日のBGMはふきのとうの「白い冬」あなたを想う・・・せんちめんたるしぇふをお許しをさて構造のことですね。何を書こうか?建築士資格について書いた現場が偽造を見逃すかどうか書いた構造設計士のプライドも書いたそうか、ついに書かなくてはいけないかコンサルタントの存在を。知って良い事と悪いことがあるハザマでちょっとゆれるけど結局は酔いがさめたら書くね
2005.12.23
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今回が第8章になるのでしょうか?今日は建築学会がどう思っているかをお伝えしましょう。建築学会と言うのは大学が中心になって建築の技術の発展のため日夜がんばっている大学の教授、助教授、技官、院生、学生の総体である。おいらの先生もこの学会の副会長だったのだ。今、この学会が言っている事。1.厳しい状況である。2.だから前から言ってたですよね? 建築士の資格制度を変えなきゃッて!!3.業界以外の人に建築のことを知ってもらわなければ 騙される人は後を絶たない。4.確認申請システムも当然変えなきゃ 費用も10倍は必要だ! ちゃんと国民の皆様はそれを必要として お金を払ってくれる覚悟はありや否や!!!!!5.下手すると規制ばかりきつくなり 天下りさきが増えるだけでいいのか??もっとあるかなー??
2005.12.23
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ご質問がございましたのでご紹介します。ヤマウラヒトシさまよりのご質問です。1つ今回の事件でよく分からないところがあるのですが、調べてみると・どうやら建築基準法改定前と後で耐震性に関する基準が違う・だから本来は改正前に建てられた建築物の少なからぬ物件についても、役所は「退去命令」を出すべきという議論がありました。これを読んで、築年数にこだわりがないので、中古マンションを検討している私としては「げっ!」と思ってしまいました。建築基準法改正前と改正後、どんな風に変わったのか、我々素人にはよくわかりません。できれば素人でも分かるように教えていただけるとうれしいです。以上が質問です。わかりやすく答えれるか不安ですが、トライします。(ネットサーフィンしてみましたがなかなか良い表現が少なくて・・・)長文になるとわかりづらくなるので箇条書きでいきましょう。●1981年6月に基準法改正→新耐震設計法スタートしました。●設計目標 改正前→震度5までの中規模地震で再使用可能な損傷までの設計 改正後→震度5までの中規模地震で再使用可能な損傷までの設計 (1次設計)& 震度6以上の大規模地震で人命に危害の起こる崩壊が生じない 設計(2次設計)の2段階の設計。 特定条件により それぞれ 層間変形角→地震時の建物の揺れの大きさ 剛性率→各階の強さのばらつき 偏心率→平面的な強さのばらつき を計算することにより 2次設計を代用することができる。●中規模地震で建物にかかる力(1次設計) 改正前→各階同一の計算で各階重量の20%の累計によるもの。 改正後→地域、階などにより各階ごとに重量割合が計算される。 4階建ての各階にかかる改正後地震力の一例()内は改正前 4階・・ 4 階の重量×32%(20%) 4階・・3・4階の重量×27%(20%) 4階・・2~4階の重量×23%(20%) 4階・・1~4階の重量×20%(20%) ●大規模地震で建物にかかる力(2次設計) 改正前→検討せず 改正後→各階重量の100%の累計による。●木造建築物等の取り扱いとしては各種規定の適用が除外されている。 (これは軽微なものについての計算を義務付けることが実情にあわないと 判断したからでしょうね) オオシマコメント 1981年は私は21才大学3年生でした。 社会に出て実務は新耐震設計法なので旧基準は正直ピンときません。 たまたま古い構造計算の本をもっていたので見ると ずいぶん簡単に見えます。 実際には建物の重量の計算方法、材料(コンクリート・鉄筋・木材)などの 計算強度も旧基準と変わっているものもあるはずです。 建築界はこの改正で大騒ぎしていました。 とんでもなく面倒くさい計算が増えたのは確かでした。 木造については壁量計算(耐震壁の長さ)の規定が変わったくらいでしかも 建築確認書に構造計算書の提出は義務付けられていないことは 変わりがなかったはずです。 (住宅金融公庫の審査では壁量計算書提出が義務付けられていました) 実は1981年以降も構造の基準は改正されていますので 現在の基準で見ますと違反になるものは とんでもない数に増えているはずなのです。 ですから国、役所は退去命令を出せません!パニックになります!! これは研究が進んだ良い証拠ともいえるわけですが、 それゆえ現在の基準で違反になる建物が増え続けるわけです。 そういう建物をすべて耐震改修するということは 現実的では無さそうです。 ただし自分の建物や購入する建物が現在の基準で言うと どのくらいの強さなのかを知っておくべきなのは 当たり前でしょう。 でも自分の家がどうか怖くて調べない。 調べても費用がかかりすぎるだろうと躊躇している人が ほとんどでしょう。 実際耐震診断をしても改修に費用がかかりすぎて そのままの方も多いようです。 診断結果で倒壊の危険ありというデータが出た人のうち 10%内外の人しか改修していないという記事を見たことがあります。 こう考えると構造に関しては基準法ぎりぎりの設計をするのではなく 余裕を持って基準法の1.5倍とかで計算し、将来の法改正に備えて作るのが これから必要となる対策でしょう。 以上です。わかりづらいところがございましたら何なりと、皆様も質問お気軽にどうぞ!
2005.12.21
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心のBGMはポルノグラフィティの「アゲハ蝶」です。朝、雪の中、娘は武道館のコンサートに向かいました。blogランキング登録しました★建てもの探訪味見日記へようこそ!★TV朝日1210放送東京都新宿区・浜部邸《みどころ、でーた紹介》1.敷地面積 66平米(20坪) 建築面積 40平米(12坪) 延床面積 106平米(32坪) 鉄筋コンクリート造り+鉄骨造 建築費:2900万円 夜にシルエットを見たい外観です。 階段室が行灯に見えそうね。2.浴室で野球教室ですかあ。 いいですねー。 鉄筋コンクリート造ならではですね。3.ルーフバルコニー。 冬はこのようにキャンプ場に。 夏はプールになるそうです。《シェフ・オオシマのひとこと》都会の住宅です。もう住宅密集地では屋上利用が必須の時代か!この建物の写真を見たい方は↓このページから!本家【建もの探訪HPより】ここまで読んでくれた証にクリックよろしく→てなわけで人気blogランキングにGO!それではまた!
2005.12.18
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驚きの報告をばぶっ放しマッカ!(これは柴犬さんのところに書いたのですが折角だからこっちにも)戸建住宅の構造計算!日本の住宅のうち構造計算がちゃんとされている家は何%と思われますか?答えはHPまで!いやうそうそ5%ないはずよん略算で地震力と風力を簡単な足し算と掛け算だけで何枚の筋交いを入れるか?という本当に小学生レベルの計算。それを構造計算とは言えまい。そのおかげで自重で床がひん曲がったり建具が開かなくなったりするのです。経済設計の名の下に筋交いだけチェックしているわけYOU UNDERSTAND?
2005.12.15
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人はみな飾って言う(山本夏彦)という言葉が好きです。ひょっとしてその立場にあれば私も彼らと同じ穴の狢なのかもしれないという意識を持ちつつ・・昨日、野球チームの忘年会で話題の構造問題について皆が話を聞いてくれるので飲みつつたくさん話をさせていただいた。Q「戸建住宅はどういう時、構造設計を 役所や検査機関に出すのか?」A「住宅は鉄筋コンクリート造であれ、 鉄骨造であれ、木造であれ 構造計算は必要であると思われるが、 役所に提出義務があるかどうかは別である」 「建築士が設計したものであれば必要ないものや、 規模等で必要ないものが決められている」 「ほとんどの低層住宅は計算書が作られていない。 木造の場合、略算として、筋交いや 耐震壁の数やバランスのみチェックされるが あくまで略算である。 鉄筋コンクリート造や鉄骨造では一切不要が多い」Q 「検査機関はどう構造をチェックするの?」A 「再計算をするところではなく、 コンピューターソフトの入力データの チェックと結果出力データが構造図面に 正確に記入されているか をチェックするイメージのはず」Q 「タテゆれについては木造住宅はどうなの?」A 「タテゆれについて計算をしなさいということは 基準法上(施工令)に表記はない」 「少なくても一般住宅レベルでタテゆれの計算を したという事は見たことも聞いたこともない。 超高層についてはあるのかもね」 「ある程度横揺れに対して対策をすれば タテゆれについては 大丈夫だろうと言う国の見方なのかな?」Q 「誰が一番悪いと思う?」A 「今回の事件の場合は、想像するに 建築主、施工会社、設計事務所、構造設計事務所の4社とも 確信犯のように見えるので同罪」 「構造設計事務所に同情論がひょっとして 世間からは出るかもしれないけど」 「検査機関は確信犯ではなく単に 能力が足りないだけと言うか、そこまでを 国土交通省が求めていないはず、 今までのルール的には。 それで堂々としているのだろうね、F社長は」しかし、検査機関によって確認申請の降りるまでの日数や一般法規の解釈についてずいぶん違うことは実感している。一例で言えばここで審査すると厳しいから確認申請まで時間がかかる、または解釈が厳しいからこちらに申請書を提出しよう!ということは実際ある。当社もその選択をしたことがある。まあ法律上問題ないからわざわざ時間のかかるほうには提出しないよなあという認識でした。このように構造以外の問題も含めてこれから審査機関のありかた自体が問われることになるかもしれないですね。変な天下り機関と必要な費用が増えるだけにつながらないことを祈るわけですが・・・それではまた!
2005.12.04
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人はみな飾って言う(山本夏彦)という言葉が好きです。胸に刻みつつ書いています。建築士の資格について1級建築士の資格を取ったのは20年ほど前です。ちょうど一級建築士番号が20万番台になった年度でした。親友の結婚式の当日に製図試験を受けました。試験が終わって新婚旅行の見送りに名古屋空港に行った事が忘れられません。1級建築士の試験はおおまかに「計画」「法規」「構造」「施工」についての学科試験(1次試験)と後は実技試験(2次試験)。これは製図の試験です。その年毎の製図のテーマが事前に発表されているものです。さてここで「構造」という試験がありますがひとつの建物を構造計算するというような試験ではないのです。正直、構造の何を受験勉強したか記憶にありません。公式をいくつか憶えた気がしますが・・・そして建築士の資格をとっても建物の構造計算をした事がない人。構造計算書を見たことがない人もいるのです。証拠がこの私です。証拠がこの私です。本人が言うのですから間違いありません。(ただし資格をいただく前の話ですよ。資格を取ってから手計算も含めて構造計算は何回でもしています。表計算ソフトを使って諸計算をするプログラムモドキも作りました。ちょっと威張りモード)これは一般の人には衝撃的なことになるのでしょうかね。一級建築士の資格を持つ人なら構造も何も全て自分で設計できてしまうはずだと一般の人は思っているみたいですね。(事実、私の女房もそう思っていたと先ほどのインタビューで判明した)実際、建築士の資格を取得して設計事務所に就職してもその事務所で構造設計は基本的に外注していた。いわゆる構造設計事務所という構造設計を専門に仕事とする会社にである。なので一生構造計算をしない、構造計算書自体を見たことがない一級建築士は非常に多い。よくは把握していないが、あてずっぽうに言うと30数万人いる一級建築士のうち5万人位が構造計算書の見方がわかり計算をしたことがある人は3万人くらいなのかな?また建築士会(?)、または何とか協会(?)では(私はそういうの何にも入っていないのでいい加減なことはあまり書けないのですが)構造建築士という資格を造るのが悲願!?のような記事があった気がする。実際、設備建築士などもできたはずです・・・(これまたいい加減、いい加減な理由はそれがあっても何も世の中変わっていないので)ようは多岐にわたる建築技術をすべて網羅してはじめて建築士の資格(職能として)と認めるのは大変だから、部門別に資格を分けようと言うことなのですね。医者で言う外科、内科、整形外科・・・というように分けましょう!ということですね。ゆくゆくは命を預かる仕事として同等に料金体系、国の補助として保険がかかるべきだということでしょうか??同じように医療界でも事件があり医師免許の資格を持ったものが問題を起こしても国のシステムとしてなかなかメスをいれない。(メスを入れるのは医者のほうだしね)そういう医師業界に対する羨ましさも建築界にあるのかな??『なんでやねん!同じ命を扱うのに待遇が違いすぎーへんか??』ただし一度詰め込みして苦労して取得したのはいいが、あとは更新もないような建築士の資格の見直しをしてからですよね、順番は。(そういえば建築士の資格については3年位前に用語辞典のコーナーに書いていた。読んでくださいね)それではまた!
2005.12.04
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22年位前、ゼネコンの現場監督としてマンション工事の現場にいた。兵庫県のマンションだった。自社設計のマンションで普段は設計部が鉄筋検査に来てました。市の職員の検査前は大変だったことも思い出します。私の仕事は毎日、鉄筋の本数を数えて、その本数をわかるように写真に撮り続けていたが大半でした。コンクリート車の台数を数えて、発注し、テストピースの段取りをしたりもしました。そのように構造に関することを中心に勤務していたのですが・・・現場サイドで構造偽造を見抜けないかどうかということについて考えてみました。当時、現場サイドで鉄筋の本数が少ないのかどうか?と言うことは全然考えなかったです。自社設計ということもあり・・当然現場事務所にあるのは意匠図面、構造図面、設備図面で構造計算書はありませんでした。これは現在のどこの現場でも一緒でしょう。構造計算書の見方もおそらく現場の技術者は殆どの人はわからなかったはずです。施工のプロと設計のプロは違う役目なのです。ですから構造設計はできなくても構造図面の見方は当然わかりますよ。でも経験でわかるだろうと言う声もあります。当時私は経験も少なかったとはいえ、あのまま何年、現場で従事していれば偽造があるかどうかわかるようになるのかと言えばそれはいつまでたってもわからなかっただろうと思います。これはどういうことかといえば、偽造の程度問題になってくると思います。構造図面を見て(計算書ではないですよ)鉄筋必要量100%に対して30%しか鉄筋がなければ経験的にわかるかと思いますが、それが70%、80%のときにわかりますか?と言えば構造設計の専門家でもわからないと断言できます。まして現場サイドでは無理でしょう。1サイズ鉄筋の直径が変わるだけで断面積がずいぶん変わることを知っている人でさえどれくらいいるのでしょうか?でも100%以上必要なことには変わりはないわけですから、たとえば5%たりない95%でも品質としては許されないはずですから、そういう意味で現場(施工会社)では実質そのチェック機能を現状で期待はできないでしょう。しかし今回の偽造問題は結果が明らかに想像できるものであるわけですから施工会社の木村建設が善良な管理者としての施工会社であったとしても(確信犯でなくても)責任は免れないと言う意見ですけどね。これから全ての建物の構造の2重チェックなり新たな保険制度が必要だと言う声が大きくなりそうですね。建物に関して必要な費用が増えることです。危惧するのは、それを消費者が自分で負担すべきと考えるかどうかですね。下手をすると業界にそれを求め元請はまたその負担分を協力業者に求め・・結果似たようなコストダウンと名目を変えたある意味手抜きが生じるきっかけにならねばいいですね。今回の事件の教訓は今までのシステムと同様にどういう検査ルールを作ってもそれをかいくぐる連中は出てくる前提で対応をしなければいけないことだと思う。検査を厳しくしたから大丈夫だと安心したときに、第2第3の事件が起きてしまう気がします。それではまた!
2005.12.04
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20年位前、独りで設計事務所をしているとき、あるゼネコンの構造設計部の協力をしていた。協力をしていたというより、要領の悪い私を指導していただいていたと言ったほうが正確な表現ですね。そのときの担当者がYさんという人なのですが、忘れられない一言があるのです。わたしは構造の仕事を始めたばかりでそれまでは、いわゆる意匠関係の図面ばかり作成していたのですが、あるとき話の流れで私がこう言ったときでした。「デザインのほうに影響が出そうですね」構造計算の結果、部材の大きさを変更の必要が出てきたときに構造担当者から意匠担当者にそれを伝えなくてはという意味です。「おおしまくん、構造もデザインだぞ」その意識をまず変えなさいという意味です。プライドがはっきり感じ取れる言葉だったのです。それまで、構造設計は意匠設計の添え物のように思う気持ちがどこかにあった私は恥ずかしくなった。意匠が設計(デザイン)したものを構造が計算(チェック)するものという感覚であった私はついつい意匠=デザインと言ってしまったのです。たしかに構造は大事なデザインで計算はその一部だと言うことがまだわからなかったころです。TVに出てくる構造関係者をみるとその人たちからは同様のプライドを感じることができないので、ついついYさんを思い出してしまうのです。Yさんに意見を聞きたいなあ、とも思いますね。今回の事件は本当のレアケースで氷山の一角ではないと信じたいです。(姉歯氏はもとから設計士ではないと思います。設計士の資格を持っていただけに過ぎないと思っています)構造設計者性善説を信じたいシェフです。それではまた!
2005.12.04
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耐震偽造問題について考えること。偽造で問題のある建物の居住のかたたちはお気の毒です。何とか安全にすごせるようになれば良いですね。マスコミ報道も興味本位のものが多数出てくるでしょう。悪者のプライバシーは楽しめとばかりに・・。私たち、工務店業界については追い風かもしれません。事実マンション業界は新築も中古も建築も販売もしばらく大変なのは目に見えます。「だから、マンションより戸建住宅がいい」と考えるのは浅はかですよね。構造は用途がビルであろうとマンションであろうと住宅であろうと工法が鉄筋コンクリートであろうと鉄骨であろうと木造であろうと問題は同じです。そして安全面を言うなら構造計算書の問題ではなくもっとたくさんの問題があると想像できます。(私個人が想像できる範囲でも・・・)その責任は国だけでも建築主だけでも設計者(含む構造設計者)だけでも工事業者だけでも材料メーカーだけでも無いように思えます。大事なことはこの『耐震偽造問題』だけを悪者にするのではなく隠れている問題に目を向けることなのでしょう。その中で私たちが知りうる(できうる)ことは何か??言うべきなのだが、言ってはいけない言っても聞いてもらえないことが多すぎる。正論は世の中で埋没しそうだ。今、耐震偽造問題はその問題の中だけで正論を声高々に発言が吹き荒れる。わたしもこういう問題が世間で興味を持たれだしたおかげでこんな個人的な日記のなかでさえ何か正論を言いたくなる。耐震偽造問題に自体については書けない。思うことは、さすがにたくさんある。マスコミに出てくる専門家も『こんな立場だからしょうがない発言だな』マスコミも『正確に理解して記事にしてないな』でもそんなことを書いても枝葉末節にしか思えない。安全神話の崩壊が雪崩のように報道されるようになってきました。食品建築自動車空気水私たちは建築業界にいるから知っていることがある。いままで当然のように使用されてきたものが実は有害なものであった。(または危険な造り方であった)または実は有害(危険な造り方)の疑いがあるがはっきりするまでは使用され続けられいるみたいだ。ということを経験的に見ても知っている。(私の個人的な勘違いだと信じたい部分も あるのですが・・)材料の試験に対しても販売現場サイドから疑問の声も聞くことがある。(火災に関して大問題ではないかと思われる???)これは業界内の暗黙の了解事項なのか?当然、別業界でもそのようなことがあると想像される。とくに安全面について関連する業界だけでもたばこ業界 自動車業界 食品業界 電力業界 なんでもあるでしょうね。そう考えると自分でその暗黙の了解を自分のお客様に伝えるべきなのか?国の経済活動を考えると大人になれ!といっている本人たちが自分に降りかかると声高々に!!ああ、何を書いているのだろう?支離滅裂になっています。それではまた!
2005.12.04
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2週間分ほど「建もの探訪」のコーナーを書けずにいます。書く気にならないのです。世間を吹き荒れる建築業界の信頼性の問題おっとこの続きはまた
2005.12.03
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