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ロシア旅行(58)
マティスの作品を見終わったところで、時間の都合で、
新エルミタージュを後にする。 集合場所に行くまで、
時間の許す限り、気に入った所を撮影する。
2Fに下りた所に、18世紀フランス美術の間があり、
J・ルイ・ダヴィッドの作品が展示してあった。
J・ルイ・ダヴィッド(1748~1825)
18世紀後半から19世紀前半にかけて、フランス史
の激動期に活躍した、新古典主義を代表する画家
である。 彼は、新しいフランス皇帝ナポレオンの宮
廷画家になった。
『サッフォーとファーン』(1809年)
この絵に描かれたものは全て、古代ギリシャの女
流詩人サッフォーとその愛人の理想的な美しさか
ら、ダヴィッドが本物の古代ギリシャ・ローマの芸
術品をスケッチした衣服や調度品の細部に至る
まで、新古典主義の伝統に従っているようである。
この部屋を更に進んで行くと、素敵な可愛いキューピ
ッドの彫像が立っていた。 エチェンヌ・モーリスの作品
である。
エチェンヌ・モーリス・ファルコネ(1716~1791)
18世紀フランスを代表する彫刻家である。 1767
年、ピョートル1世の銅像を制作するためエカテリー
ナ2世の招きでロシアを訪れた。
『指を噛むキューピッド』(1757)
ロココ様式で流行っていた彫像の一つで、優美な
美しさに溢れた愛の神の像は、ファルコネの擁護
者であったポンパドゥール侯爵の注文で庭園の東
屋を装飾するために制作された。
更に進んで行くと、「ラズベリー色の書斎」があった。
濃いピンクの壁と金細工で覆われた豪華な部屋であ
る。
この部屋と、「孔雀石の間」との間に「暗い廊下」があ
る。
暗い廊下
皇室と大公達の部屋は、近衛兵が番をする狭くて
長い「暗い廊下」で分けられていた。 1917年まで
は、伝統的な歓迎のセレモニーのための銀製の盆
が飾られていた。 現在は、17~18世紀のタペス
トリーが飾ってあるが、暗くて良く分からない。
廊下の外れに、立派な部屋があった。 「孔雀石の
間」である。 孔雀石の柱と天井が何とも素晴らしい。
これで、2Fの見学を終わり、最初に上って来た、大
使の階段を下りる。 下りたすぐのところに、大理石
製であろうか、立派な白い大花瓶が置いてあった。
1Fクロークでコートを受け取り、集合場所に行く。
まだ時間が多少あったので、回廊の彫刻を撮影す
る。
17:50 全員集合し、後ろ髪を引かれる思いで、
エルミタージュ美術館を後にする。
『サッフォーとファーン』(1809年)・J・ルイ・ダヴィッド
『指を噛むキューピッド』(1757年)・エチェンヌ・ファルコネ
ラズベリー色の書斎
追加画像は下記をクリックして下さい
暗い廊下
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