貴様だってニュータイプだろうに!!劇場版II

貴様だってニュータイプだろうに!!劇場版II

ジオン演説




★★★「密会」ジオン・ダイクンの演説★★★


宇宙で暮らせるようになった我々は、人の革新の道をあゆんでいる
ニュータイプである。
われわれ移民者は、政治的にも経済的にも、規制をうけるいわれは無い
はずなのに、地球連邦政府は、宇宙移民をおこなう経済基盤を
すべて大衆からすいあげ、かつ、スペースコロニーを維持するための
税金も大衆からとりたてる。それらの収益が一部、現代のシステムを
維持するために投資されているのは、これは正しい。
しかし、特殊法人にまわされた収益金は、どこにいったのか!
その解答は未来永劫ないであろう。
それが組織というものだ。ありていにいえば、官僚という機構は
そのように作動する。

われわれは地球とコロニーの往来を自由にできる技術があっても
航行の許諾権は連邦政府が私しているのだ。
それもまた現代エスタブリッシュメントに吸収される。
これこそ宇宙以上に無尽蔵な底なし沼であるといっていいだろう。

現代資本主義は、コロニーに億万といる人口を、企業体(システム)を
存続させるための消費集団とみなすのである。宇宙移民に
させられてしまったわれわれは、地球からスペースコロニーに
たどりつくまでの費用を、三代にわたるローンという形で支払わなければならず
それを完済しなければ、地球への再訪も許可されていない。
これは、移民者が、宇宙移民を決定したシステムを存続させるために
収奪される存在であって、命あるものの扱いをうけていないことを意味する。

サイド3は、地球から見れば月の裏側にあるもっとも遠いサイドである。
ここで世代を重ねたわれわれは、あらたな体制をみずからの手で
獲得しなければ、命をもたらされた動物にもなれない。
われわれは、連邦政府とそれに関与する組織の利益のために生きる事ではなく
あたらしい種として、主権を獲得するニュータイプにならなければならない!



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