梅林庵

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2020年04月17日

終日書斎、映画「コーヒーの冷めないうちに」、銀座百点、かまくら春秋

(4)

カテゴリ：あれこれ

Friday, April 17, 2020
　午前4時起床。曇りのち雨。
　朝のうち、少しだけロードバイクに乗りました。葉書を簡易郵便局に投函するためでした。田植えの終わった水田を渡る風が妙に湿っぽく、冷たかったです。

　途中、昨年3月末まで勤めた会社の同僚二人に行き遇わせました。一人が声をかけてくれました。ノー天気に暮らしているよと言うと、次のよう、返されました。社内の雰囲気はコロナの影響もあって暗い、会社は大型の設備投資が佳境で借金が増え、加えて真水だけしか使えない新規の取組も増えて内部留保は減るばかり、経営は益々厳しくなる、不安の時代になった、いいときに退職しましたね、と言われました。優しい顔つきの男ですが、それを話している時は暗い面持ちになっていました。写真はその世知辛さとは関係ありません。昨日、妻が間引いて植え替えた青梗菜と小松菜の畝です。今朝、ピンとした姿に移植の上手くいったことを見て取れました。野菜の世界に暗さや世知辛さはありません。手をかければかけるだけ、ではあります。

　その彼女、実家に帰り、母を病院へ送迎。戻ってからは昼を挟んで雨の中を花壇に。菜園の収穫と両刀遣いです。私は終日書斎。午後、映画を1本。「コーヒーが冷めないうちに」を見ました。過去に戻ることのできる喫茶店を舞台の人間模様です。昨年の日本アカデミー賞受賞作。最後にまさかの展開がありました。キーパーソンの手に取る本がミヒャエル・エンデの「モモ」。時間を移動することができるというストーリー設定に託けてのことでしょう。ニヤリさせてくれました。10点満点中7点。
　見終えて、ランの格好になりました。雨の合間を縫って何時ものコースを一回り。身体が重く、難儀しました。写真はその切り取りです。1枚目は竹林。こうなってはもうお終いです。シーズン終了。あっという間でした。

　林道入り口に雄猫がいました。濡れぼそって哀れでした。立ち止まると、恐る恐る近寄ってきました。顎を摩ってあげました。

　おっ、タラノメの2番が出ているぞ。摘み取った後、その脇から次の芽です。勢いは最初のそれよりも劣るようです。人間の長男長女と次男次女に有意の差はありませんが、競馬馬の繁殖、種牡馬の「初子」には一定の評価があります。一世を風靡のサンデーサイレンス、ブライアンズタイム、トニービン、近くはディープインパクト。

　余談でした。次の写真は一部の間で「偽タラノメ」といわれている植物です。標準和名を知りません。素人にこれを本物と教えたら・・・。

　帰宅して風呂を浴びました。写真は今日の晩ご飯です。ノンアル。何だか飲み詰まった気分でした。酒を抜いたのは何ヶ月ぶりだろう。それでも直ぐに眠気がやってきました。バタンキュー。

今日の一句
竹林に筍長けて上着脱ぎ

今日のラン
6km

今日の酒
ノン　　

今日の写真は送られてきた雑誌「銀座百点」です。2ヶ月に一度、横浜に住むHさんから届きます。読んで、銀座が懐かしい。私、若い頃、築地に働いていました。一番近くの盛り場がそこなのでした。百点（百店）の中に通った店が何店あります。飲食店が中心です。ライオン、資生堂パーラー、鳥ぎん、木村屋。他には伊東屋や日動画廊。私にとってはノスタルジー。100頁に足らぬ小冊子ですが、惹かれる連載のものも幾つか。有名人同士の対談企画やコラム「酒の博物誌」がそうです。後者、4月号は「グーズ」についてでした。ベルギーの知る人ぞ知る逸品だそうです（私は知りませんでした）。いつか飲んでみたい、記憶に刻みたくなる内容でした。そんなこんながこれを読んでの愉しみなのです。

今日の写真、もう一枚は朝日の夕刊記事です。月刊誌「かまくら春秋」を紹介。その名の通り、鎌倉市で発行のタウン誌。編集・発行人のエピソード話がいい感じでした。鎌倉に暮らした文人の名前が幾人も出て来て、惹かれました。記事の最後は文化通信社の星野氏が、書店の減少を嘆く一方で、個性的な書店の誕生もある、本のある空間の魅力は衰えていない、各地の文化を支えるローカルな雑誌の存在は今後も意義あり、と結びます。手に取って見たいな。余談です。佐伯市にも「根木書店」という個性的書店があります。滅多と覗きません。これを機会、訪ねてみよう。