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2022.11.19
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カテゴリ: ティアラ文庫

2017年4月刊
ティアラ文庫
著者:柚原テイルさん
庶民的でうぶな王女アストレアに電撃プロポーズしたのは若き皇帝陛下ライダル!皇妃に選ばれたい他のお姫様たちをよそに、いきなり新婚生活が始まった。「こんなに愛おしいのはお前だけだ」ベッドで甘く囁き、柔らかな唇で敏感になった胸先を愛撫する彼。熱い楔を下半身に埋められ、アストレアは忘我の彼方に導かれてーー。強引な皇帝と控えめ王女のハイテンションな結婚物語!


登場人物
 アストレア=小国・ルディエンス王国の第15王女。
       自他共に認める存在感の無さを買われライダルの妃に迎えられた。
  ライダル=大国・ロゼリア帝国の皇帝。
       アストレアの人柄と雰囲気を気に入り、国へ連れ帰る。
  リーリア=アストレア付きの第一侍女
 ヴィルヴァ=ライダルのお妃候補の一人。リファ大公国の王女。
  クロリス=ライダルのお妃候補の一人。サーゼラス国の王女
  ゲランド=ロゼリア帝国の財務官。
    ヨス=ロゼリア帝国の宰相。

積読本を消化しようということで、フェアで購入してそのままだった柚原テイルさんの作品。
発行日からして、さすがに電子版しかリンクがありませんでした(^_^;)


アストレアは小国・ルディエンス王国の王女。
父王には何人もの妃がおり、とにかく子沢山だった。
王女だけでも15人、王子ともなるとそれ以上の人数になる。
そんな中で、アストレアは王女らしからぬ素朴な性格と事なかれ主義の上、存在感の無さから家族の中でも空気に等しく目立たない。
地味な色合いのドレスを好むことから、来賓客に侍女と間違えられることもしばしば。
それでも、彼女はその程度で無礼だと腹を立てることは一切無く、自分一人ならわざわざ訂正もしなかった。

そんなある日、隣国・ロゼリア帝国の皇帝が王国を訪れ、歓迎の宴が開かれた。
国王はあわよくば大勢いる未婚の王女のうちの誰かを側妃でもいいので、皇帝・ライダルが見初めてくれないかと期待していた。
美人揃いの王女たちは父の意図を汲みそれは派手に着飾り気合も充分。
だが、国王の薦めにライダルが選んだのは、端にひっそり控えていたアストレアだった。
国王や王子王女たち皆驚いていたものの、ライダルの「ギラギラしていない所が気に入った」という答えに納得。
確かに、この中でその条件に合う姫はアストレアしかいない。
父ですら名前どころかそんな娘いたっけか、な扱いだったのだから。

輿入れの話はトントン拍子に決まり、挙式は帝国でするとのことで、帰国するライダルと共にアストレアも一緒に旅立つことになったのだった。

馬車の中でライダルと会話を交わしたアストレアは、彼の思う今後の帝国の在り方を聞いて及ばずながら自分もライダルを支えて行こうと決意します。
先代皇帝はとにかく戦争で属国や領地を増やすことに躍起になっていたが、それではダメだとライダルは皇太子時代から進言していたと言う。
皇位を継いでからは貿易に力を入れ、暮らしやすい国を目指すのだと努力を重ね、漸く周辺諸国の賛同も得れた。アストレアの国との繋がりを求めたのはそういうことか。
だが、彼女を后に選んだのは政略以外の理由もあるらしい。
二人は2年ほど前に出会っており、その時のアストレアの為人を気に入り、何かと思い出していたのだそうだ。
皇位を継いで周りから結婚をせっつかれて思ったのは、どうせ妻にするならあの王女が良いと。

王女らしからぬ言動も多いアストレアは第一侍女のリーリアに呆れられながらも、やがてその素朴さや謙虚さで周囲から慕われるように。
皇妃になり立場が変わっても、アストレア自身は何一つ変わることなく、彼女を蹴落とさんとする他のお妃候補達の心を掴みます。
そもそも、アストレアを溺愛するライダルにその気が無いので側妃になるのも望みは薄い。
しかし、祖国の意向は帝国との繋がりを持つこと。
焦る姫たちにアストレアが提案したのは、ならば皇妃の友人として末永く交流すればいいのではと。
一見突拍子もない話ではあったが文通の約束を交わし、先ずそれぞれの国へ皇妃の名で挨拶の手紙を送ったことで上手く行った。
これで他の縁談を考えることが出来ると姫たちには感謝され、特にヴィルヴァとクロリスとは随分仲良くなったと思う。

アストレアののほほんとした性格は他人の警戒心を薄らせるのかもかもしれない。
多くの味方を得たのは良いが、その裏でライダルの統治を良く思わない高官たちもいた。
彼らは先ず、アストレアに賄賂を送り懐柔を図るも、案の定彼女の天然ぶりに不発。
報告を受けたライダルも彼女と側近たちに警戒を促しますが、新たな港の開設に伴い、視察の為現場に向かっていたアストレアが何者かに攫われて・・・。

結構ラブコメ寄りのお話なので、読んでてニヤリとする場面が多々ありました。
アストレアのモノローグが面白いんです。
天然もあそこまで極まってると、早々悩みも抱えないのではないだろうか(失礼)。
それでも挙式前は大国の皇妃という立場に慄いていたようですけど、却ってこういう子の方が驕らない分上手くやってけるんじゃないかと。
悪党たちは何か気弱で間抜けだったし、正直ゆるゆるな内容でしたが、こういうふんわりしたお話を合間に入れると次はじれじれ系にも挑めると言うもの。
何も考えず、楽しいお話が読みたい、な気分の時に是非お勧めしたい作品です。


評価:★★★★★





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最終更新日  2022.11.27 03:06:06
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