いいこと探検家の人生冒険ポジティブ日記

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割り箸論争について



◎割り箸論争について




■割り箸は熱帯林を破壊しているのですか?




これは最もポピュラーな議論かも知れません。

私が講演を開始して以来20年間、ずっと議論され続けて
います。


「割り箸は間伐林などの要らない木の枝などで作っている
ので、熱帯林の破壊とは関係ない。むしろ、間伐が行われ
ないためにダメになってしまう人工林を救っているのだ」


「調査の結果、やはり熱帯林を使っている。熱帯林は長い
年月を掛けて生態系が出来上がっているのであって、そも
そも要らない木というのは存在しない。人間が勝手に要る
木と要らない木とを区別しているだけだ」


「割り箸は、北海道で半分を作っている。もし割り箸を使
うなというのであれば、この人たちの生活はどうなるのか。
生活保障のことも考えて議論すべきだ」


このような意見が代表的なものでしょう。



確かにどの意見も事実でしょう。


最近では、ほとんどが中国の森林伐採と関連していることは、
明確になっていますが、だからといって、反対派がすごすご
と引き下がるとは思えません。 


また新たな証拠を探し回ることでしょう。



こうして、議論が永遠に繰り返されるのです。


そうしている間にも、問題は進行し続けているのです。



こんな場合は、視点を変えてみましょう。



ここで重要なことは、どちらの意見も「全体像を表しているとは
限らないかも」という視点に立つことです。


たとえば「ゾウは鼻が長い動物である」というのは事実です。

また「ゾウは足の太い動物である」というのも事実です。

しかし、いずれもゾウそのものを表してはいないことは明らか
ですね。

この割り箸の議論はこのような落とし穴に落ち込んではいない
でしょうか。



私は、「上の議論のいずれが正解ですか」というような質問を
受けたとき、意見を述べる前に必ず次のように質問を返します。


「確かに、どの意見も事実だと思います。でも、その前に
お聞きしたいことがあります。『割り箸が使い捨てである』
とどこに書かれていますか。今までの議論を聞いていると、
『割り箸が使い捨てである』という前提で議論が進んでい
るように思えて仕方ないのですが」と。


割り箸のどこを見ても、『使い捨て』とは書いていないし、
割り箸は断じて『使い捨て』ではありません。


その氣になれば何回でも使えるものです(防腐剤使用の問題
はありますが・・・・)。


第一、今まで生きていた命を1回で捨てるなんてもったい
ないじゃないですか。


皆さんも、もう一度割り箸について『命(いのち)』という
観点で考え直してみてはいかがでしょうか。


きっと、素晴らしい氣づきが得られると思います。



ところで、「割り箸が使い捨てでないとすると、売れ残って
しまい、生産者はますます生活どころではなくなるではない
か」と思われたかも知れません。

心配ご無用。


何回も使える割り箸であれば、たとえば「巨匠~作」とか
「人間国宝である~師がデザインした」芸術的なものも作
れるはずだからです。

「キムタクデザインの割り箸」なんかが出現すると、爆発
的に売れるような氣がします。

当然、利益率の非常に高い商品となり、使い捨てどころか、
床の間に飾るような割り箸も出現するかも知れません。




最後に、次のことをぜひとも考えていただきたいのです。


割り箸が中国の森林を破壊するから、割り箸を使い捨てに
してはいけないのですか?

もし、割り箸が本当に間伐材でできていたとしたら、
1回で使い捨ててかまわないのですか?



これらの問いに対する答えが、良い悪いではなく、今の
あなたの環境問題に対する考え方であり、スタンスです。



そして、このような問いかけこそ、「私の環境問題に対する
スタンス」なのです。





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