根っこの今

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#1(2) アジア学院と私



アジア学院には大学2年の夏(‘96)に一ヶ月間ボランティアとしてお世話になった事があった。姉から紹介され、農業と国際協力とを一緒に体験したいと参加した。農作業には参加できなかったが、一ヶ月間台所で過ごす。

農場でとれた野菜が台所に運ばれ、それを調理しながら、顔の見える生産・消費サイクルの大切さを感じた。何か特別な事が起こったわけではないけれど、たったの一ヶ月間が自分にとってすごく印象的で自然だった。

今、再びアジア学院にいる。有機農業を実践したい。様々な人・価値観・生き方に出会いたい。そしてじっくり自分の将来の可能性を見つめたい。そんな想いでここに来た。農業や食物の事、生きる事、人間や自然との関係作り、そんな自分たちの足元を見つめる事が世界につながっていくのではないかと思っている。
理屈でなく、体で、心で、とらえていきたい。

アジア学院に来て、2ヶ月が過ぎようとしている。毎日いろいろな事が起きる。今年(99年度)は、11カ国、21名の研修生がここで学んでいる。
畑作業や草むしりをしながら思うのは、国籍の違いや文化の違いよりも、共通点の方が多い事。笑いのつぼ、悩み。毎日が素敵な学びになっている。

自分はここに来て、何かしなくては!というよりも、日常生活の小さな一つ一つの出来事を大切にしたいと思わされている。ちょっとした会話だとか、ほっと一休みする時間だとか、農作業している時だとか。そんな日常の中に、大切な学びが隠れているのだと思う。


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