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今朝の新聞に諏訪中央病院名誉院長の鎌田實先生が東京で講演した時の内容抄録が載っていました。ある乳がん患者さんの話で、手術を2回うけ、抗がん剤、放射線治療も受けましが、腫瘍は自壊し、がん性胸膜炎で、胸水も溜まり、呼吸も苦しい状態でした。あきらめて死を覚悟していましたが腫瘍内科医の説得で分子標的薬の治療を受け、1年半後にがんが消失したとのことです。分子標的薬というのは、その人のがんの組織細胞の分子を調べてその分子のみを狙い撃ちする薬で、わが国の国立がんセンターをはじめ世界中で研究されています。理論的にはがんの遺伝子や特殊な蛋白のみを狙い撃ちして、正常組織には影響を与えないので、夢のような薬ですが実際には従来の抗がん剤で出るような副作用は出なくても、それとは違う副作用が出たり、全ての人に効くわけではなく、ほんの一部の人にしか効かないなど、まだまだ開発途上です。しかしこの考え方を発展進化させていけばいつかは、きっと末期がんも治る時代が来ると思います。しかし末期までがんを放っておかないこと、定期検診を受けて早期発見することこそもっとも重要なことだと思います。
2006.04.29
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今看護学校の学生に「消化と吸収」の講義をしてきた所だ。今では男子学生も多く、無駄口をしゃべっていたのはその男子学生達であった。全部で80人のクラスで、一人一人のレベルも違い、ずっと興味を持たせながら1時間半しゃべるのは大変なことだと思った。今日は咀嚼から胃に食物が入るところまで話した。咀嚼のところで、噛み砕くと同時に唾液と混ざり合うので、唾液について少し詳しく説明した。学生だけでなく一般の人にも参考になると思うので、以下に紹介する。唾液は1時間に15CC位絶えず分泌されており、刺激が加わると急に分泌量が増え、1日に約1~1.5リットル分泌され、睡眠中には殆ど分泌されない。分泌には見る、嗅ぐ、想像するなどの刺激によって大脳皮質を介しておこる精神性分泌(脳相)、食物が口に入った刺激が延髄を介して唾液を分泌させる(口腔相)、食べ物が胃腸に入った刺激で分泌される(胃腸相)の3つがある。唾液の成分にはムチン、アミラーゼその他の蛋白や無機塩類が含まれており、アミラーゼはでんぷんを麦芽糖や中間分解物に分解する。噛めば噛むほど味が出るというのは、それだけ唾液と混じりあって麦芽糖等が増えておいしく感ずるのだと思われる。また唾液の中には口腔内を清潔に保つ目的で、殺菌作用のあるリゾチームや免疫グロビリンが含まれているので、擦り傷や切り傷につければ殺菌効果がある。講義となると退屈だったと思うが、こういう所で読めば理解してもらえるかも知れない。
2006.04.28
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中教審外国語専門部会の最終提言を受け、文科省は2006度にも小学校の学習指導要領に英語必須化を盛り込むことになったとのことである。昨日の朝日新聞でその是非について論争していた。部会委員長の先生は勿論国際化の中で、使える英語を身につけるためには小学校から教えるべきだと言い、対するTV英会話教室の講師などでお馴染みの鳥飼先生はグローバル社会だからこそ国語をみっちり教えるべきだとの反対意見を述べておられた。私は中学から英語を習い始め、現在でもTV英会話を欠かさず視聴しており、週に一回英会話教室に通っている。かれこれ51年間学んでいるがものになっていない。もっと早くから学べば身についていたかも知れないと思ったこともあるが、分別心のない幼時や小学校時代に他国語を無理やり教え込まれて日本人だか何人だか分らなくなっていたなら困ると思った。TVやラジオや民間で英語を教え、学ぶのは良いが、国民全体が一律に他国語を小学校から学ぶのは日本人魂を希薄にしかねないという懸念がある。決まったことなので、これから全国の小学校で英語教育がはじまるが、問題は日本人としての自覚と誇りである。分別がついてからの外国語の勉強は、日本人としての自覚をがっちり持った上での学習であったが、それ以前ではよほど日本語をしっかり教え、外国語との違いの中で日本語をみなおし、日本語を磨き、日本人としての誇りを持つように教育していくことが必要だと思う。なお現在のTVやラジオの語学番組は早朝とか深夜が多く、少年達が学習しにくい時間帯である。少年達に人気がある「クレヨンしんちゃん」等と同じ時間帯に放映してもらいたいと切に望む。
2006.04.25
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4月21日の日記に喉が痛くて肩がはる方が足裏刺激の治療を受けて少し良くなったと書きましたが、その翌々日は元に戻って相変わらず苦しい状態とのことです。今まで、腰痛と肩がはることについては、整形外科医、整体治療師、針灸指圧師等に様々な治療を受けており、少しよくなれば治療間隔を開けていました。肩こりはいつもですが、喉の痛みの合併は初めてで、かなり応えていると思われます。今回の治療で少し良くなって喜んでいましたが、再度同じ状態との事で、私も医師の端くれとして、漢方医学、西洋医学の何れでもよいので、よくなる方法を探して、アドバイスや手助けをしたいと思っています。同様症状で治った方の体験がありましたらお教え頂ければ幸甚です。
2006.04.24
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家内のパソコン、VAIOが使っていると時々画面が暗くなり、電源コードが差し込んである所を触ると明るくなって電源が入るので、電源コードの差込口付近の断線と思い、ACアダプター付きのコードを買いにいったら1万円以上するという。1万円惜しくてそのまま使っていたらとうとう全く電流が通じなくなってしまった。今日修理屋さんに持っていったら、コードの断線なら簡単だが、中の配線版が壊れていて、電流が通じないなら3~4万円かかるという。修理も3~4週間かかるという。幾ら位までなら直しますかと聞かれたので、5万円以下と答えた。今では贅沢を言わなければ7~8万円でもパソコンを売っている。5万円以上かかるなら新しく買った方がいいと思った。私のは冨士通のFMVで頑丈であまり故障しない。VAIO(MIE)は華奢で今までにも何回も故障した。そろそろ変え時かもしれない。電源が入らないことくらいソケットなりプラグまたはコードを代えれば簡単に直るものと思ったが、そうはいかないらしい。約1ヶ月彼女はパソコン無しの生活になる。今時パソコンがないとずいぶん不便で気の毒だ。私のを自由に使っていいと言ってあるが人のは中々使いづらいという。早く直って欲しいものだ。
2006.04.23
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のどが痛くて肩が凝って苦しがっていた方がいました。耳鼻科や甲状腺外来を受診しても原因は分りませんでした。首のCTも撮ってみましたが、小さなリンパ節は幾つか散見されましたが、これといった悪い所はありませんでした。私の周りの人でその人以外に少なくとも2人同様症状の人がいました。のどと肩こり、一見関係がなさそうですが、実際にはかなり関係があるのかなと思われました。あまりに苦しいので、本日足裏を刺激して治療する人に診療してもらいました。右足のこゆびをかって捻挫したことが原因だとのことで、そのあたりを太い鉛筆の先のようなもので、ねじりこむように押し付けて刺激していました。口ではいえないほど痛かったとのことです。その痛い治療を受けたあと、症状が少し軽減したとのことです。捻挫により、神経は皆つながっているので、のどが痛かったり肩がはったりするのだとのことでした。また血の巡りが悪くなっていたので、この治療によって血流が良くなって改善したのだとのことでした。今後の推移をみないとその理論と治療法が本当に正しいのかどうかは断言できませんが、整形外科学等西洋医学はレントゲンその他最新機械を発明して、人工関節置換術なども行いますが、肩こりやのどの違和感などは中々治せず上記の指圧とか足裏指圧など漢方治療で治る場合が多く、そちら方面は漢方医学の方が、きめ細かな研究を積み重ねているように思えました。
2006.04.21
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数学者藤原正彦さんが書いた「国家の品格」を今読み終えました。世界各国を見てきた人だし、論理的思考のできる数学者だから、日本人に媚びるつもりで書いてはいないと思いましたが、他国にも固有の文化があり、その国独自のよさがあるので、どう考えても日本を褒めすぎだと思いました。しかし、弱いものいじめは絶対しない武士道精神のところで、日露戦争や大東亜戦争は致し方なかったが、日中戦争での中国侵攻はまさに弱いものいじめで武士道精神が廃れてきた証だと述べているのには同感でした。日本に来た数多くの外国人が日本人の道徳の高さに驚嘆したと書いてありました。自分を含め、日本人全体として、道徳心が高く弱いものいじめなどしない国民だと思ってきましたが、その日本人が戦争中、中国や韓国で蛮行したことはとても信じられませんでした。戦争という野蛮行為に巻き込まれれば徳の高い民族でも野蛮人になってしまうのかと悲しい気持ちになっていましたが、同じことを感じていた人もいたのだなと思いました。最後のページ「世界を救うのは日本人」で世界を本格的に救えるのは日本人しかいないと言うのも私と全く同意見です。日本にも馬鹿な人はいますが、品格のある人も大勢います。日本人としての誇りのない人には是非読んで頂きたいと思いました。人一倍誇りをもっている私が読んでも面白かったので、誇りのある人にも勿論お勧めです。
2006.04.16
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アンチエージング学会があったりして最近は抗加齢について関心が高まっています。今朝通勤途中の車のラジオで、それに関する話題を話していました。話の途中で、勤務先に着いてしまったので、全部は聞けませんでしたが大体のことは理解したので紹介したいと思います。老化とは3つのことを言い、錆び、しなび、すさみ つまり錆びてしまうこと、水分が少なくなってしなびてしまうこと、衰えすさんでしまうことでそれを防ぐことがアンチエージングだと言っていました。錆を防ぐには酸化させないこと、活性酸素の発生を防ぐことで、適度の運動や野菜中心の食事、各種のビタミンやコエンザイムQ10等の健康食品の話もしていました。しなびについては水分が少なくなることなので、良質の水分を出来るだけ摂取するのがよいとのこと。ここで車から降りてしまったのでその後は聞けませんでした。話手は医師ではなく科学者ですが、ほぼ正しいことを言っていると思いました。ビタミンA,B,C等の話をしていましたが、ビタミン剤を飲むよりは、果物や野菜からそれらの必要ビタミンを摂った方がよいと医師である私は思いました。アンチエージングは年をとらない、病気にならないこと等と言われていますが、私はその本質はQOL(生活の質)を高く保つことだと思っています。どんなに顔の艶がよく、しみやしわがなくてもQOLが低ければ全く無意味だと思います。QOLとは充実感であり、達成感です。多くは人の役に立つことをしたときに得られます。本当のアンチエージングはラブラブ思考で生きることだと思っています。
2006.04.13
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関西方面からご夫婦のお客さんを2泊3日で迎えました。数日前から柱の剥げたところにニスを塗り、トイレの床を磨き、めくれた壁紙を貼り付け、一般には目の届かない隅を修繕して迎えましたが自宅には数時間滞在しただけで宿泊はホテルでしたので、修繕のことなど全く気にも止まらなかったと思います。しかしそれは修繕されていたからで、柱に傷があり、壁紙がめくれていればどんなに小さなものでも目に入ったかも知れません。客人を迎えるに際し、見栄で、金をかけて、家をきれいに見せかける場合もあるかも知れませんが、今回の場合、普段はあまり気にも留めていなかった、家の隅の隅の方を業者に頼まず自分で修繕したのはよかったと思っています。恵林寺、護国神社の桜、山梨市の桃の花、フルーツ公園、昇仙峡、清春美術館、清里を案内し、最後に清泉寮のソフトクリームをご馳走してお別れしました。「このソフトクリームは今まで全国で食べた内で最高に美味しい」と言ってくれました。客を迎えるのは大変なことだと思いますが、今回は家内を手伝って自分でもニス塗りなどしたので、その大変さを実感しました。客を迎えるには心があればいい。とよく言われますが、心がいくらあっても実際に何らかの行動が伴っていなければ、だめなのかなと思いました。客人から、「肩こりの奥さんにアロマを塗ってマッサージしてやりなさい」と助言されました。客人の心を汲んで、肩こりで苦しんでいる家内の肩をマッサージしてやることにしました。
2006.04.10
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「今生の譜」という短歌集を著者から贈呈されました。あとがきに「長い年月抱えてきた夫婦の葛藤からようやく抜け出し、己の努力のむなしさを振り返り、新たなスタートラインに立った不安と希望を含んでいる」と書いてありました。「悲しみに押しつぶされし40年忍従のみの我のソネット」「それは嘘と思いつつ言い訳きいてる夢さめて肌寒き夜半」「新たなる人生歩まん離婚後の歌はすべて己を曝す」。著者は有名な歌人ですが、そんな苦しみがあったとは周りの人は知りませんでした。40年間も苦しみ続けたとは驚きでした。夫婦の葛藤の内容は歌には現れていませんでしたが、「それは嘘と思いつつ」の歌からみると浮気ではないかと想像します。浮気をしながらも奥さんをそれほど苦しめていない人も世の中にはいると思いますが、所詮それはごまかしなので、我日本では、夫婦仲良くするためには浮気はいけないですね。夫婦葛藤の横綱は浮気と暴力と言われていますが、暴力もあったのかも知れません。昔は忍従は美徳とされていました。しかし今はその反対で全く我慢しなくなり、気に入らなければ直ぐ離婚します。少し行き過ぎのようにも思いますが、40年も苦しみながら忍従した人のことを思えば早く見切りをつけてしまった方がいいかも知れませんね。でも最大限努力して、それでもだめなら離婚ということにしてもらいたいというのが本音です。
2006.04.06
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九条の会・医療者の会ニュースが送られてきました。昨年11月12日に東大医学部鉄門記念講堂で行われた講演会の内容が紹介されていました。諏訪中央病院の鎌田實先生が「チエルノブイリ、イラクへの医療支援と憲法九条」と題して講演を行いました。憲法九条のおかげで60年間わが国では戦争で若者の血を流すことがなかったことは大いに評価してよいと思うと言っています。またベラルーシ共和国のチエルノブイリで白血病でなくなった子供のお母さんから聞いた話を紹介しています。息子が骨髄移植を受けたあと敗血症になって熱にうかされている時に、「何食べたい」と日本の看護師さんが聞いてくれて、息子が「パイナップルを食べたい」と言ったらその看護師さんは、2月のマイナス20度の雪の厳寒の町にパイナップルを探しに行ってくれましたが、経済が崩壊して貧しい国なので探しても探しても見つからない。でもある時その話が、パイナップルの缶詰を持ってた人に伝わって、日本人がベラルーシの子供のためにそんなことまでしてくれるのかと病院にパイナップルを届けてくれて息子はそれを食べて一旦は元気になりましたが、10ヵ月後に再発して亡くなりました。しかし2月の雪の中息子のためにパイナップルを探してくれた、日本人の看護師さんがいたことは忘れません。と言っていたとのことです。武力や軍隊で国をまもることが一般的に行われていますが、私達一人一人の行いが友情を作り戦争を起こさせない力になるのだと思います。ベラルーシが日本に戦争をしかけようとした時にはこのお母さんは体を張って反対するでしょう。憎しみではなく、感謝の気持ちを育むことこそ真の世界平和への道と信じています。
2006.04.04
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本日は新年度スタートということで、全国で、入学式、入社式が行われたと思う。私の職場も18人の新入職員が入ってきた。ほぼ男女同数の職員数の職場だが、ここ数年女性の新入職員が多く、今年は全員女性であった。各人が新入職員としての抱負を話したが、他の職場で数年経験してきた人もおれば、学校卒業直後の人もいた。それぞれしっかりした口調で挨拶し、頼もしいと思った。同時に昇任昇格や配置換えも発表されたが、最後に私は、「受診者に直接接する仕事の人も、事務の仕事の人も、受診者や地域住民の健康を守ることが私達の仕事であるということを片時も忘れないで貰いたい」と挨拶した。新入生はフレッシュな気持ちで情熱をたぎらせて入ってくるが、時の経過につれてその情熱が失われ、何をしたらいのか分らなくなってしまう人も多い。何処の会社に入った人でも「人の為に尽くす」これを根幹にしていれば迷子になることはない。入学式も同じだ。何のために入学したのか?遊んだり、アルバイトしたり、ライセンスをとるために入学したのではない。「人の為に尽くせる人材になること」そのために入学したのである。迷子になったらここに戻ってきてもらいたい。必ず方向が見えてくるものである。
2006.04.03
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富山県射水市(いみずし)の市民病院の外科部長が人工呼吸器をはずしたとして問題になっています。今日の新聞では外科部長が一旦出した退職願いを撤回したと出ていました。射水市は撤回を受け入れた理由として「受け入れない理由をみつけることができなかった」としています。問題が大変センセーショナルに扱われ、その外科部長は大変悪いことをしたと思われるように報道されてきましたが、実際はどうなのでしょうか?外科部長は「人工呼吸器は救命治療のために装着したもので延命治療のために装着したことはない」とコメントしています。意識も戻らず救命できないと判断した時、それは当然家族と相談してからですが、延々と何時まで続くか分らないまま装置をつけて延命治療はしなかったという意味です。今回の場合はがんの末期の患者さんが多かったとのことですが、人工呼吸器をつけるとなれば意識も殆どはっきりしていなかったと思います。脳卒中などの場合は意識がなくても人工呼吸器をつければ何年間も延命できることがあります。がんの末期などで人工呼吸器をつけなければとっくに亡くなっていた方々や意識が戻らない方々にいつまでも人工呼吸器をつけて人工的に延命させることがいいことかどうかは議論されているところです。射水市立病院の院長は皆に相談しないではずしたとして警察に届けました。院長は昨年4月院長に就任したばかりで、10月に取り外しの問題がおこり、警察に届けた訳ですが、警察に届ける問題だったのでしょうか?院長に就任そうそうでまだそういう場合どうするかの病院としてのコンセンサスが定まっていなかったのですからそれをきちんと皆で話し合って決めることこそ先決だと思います。外科部長が退職願いを撤回したのは正しいことだと思います。
2006.04.01
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