今が生死

今が生死

2009.04.02
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カテゴリ: 健康
一昨日95歳の女性が退院した。1月3日に、呼吸困難、意識混濁で救急車で運ばれてきた患者さんである。肺うっ血著明、胸水、腹水あり、腎不全もあり、年も年だし、回復の見込みはなく、数日中に寿命がくるでしょうと家族に話したし、私もそう思っていた。

治療は胸水や複水を取るための利尿剤を投与したが、それほどの効果は望めないと思っていた。ところが、徐々に回復して3月31日に車いすに乗って自宅に退院したのである。信じられない気持だ。看護師や理学療法士がきめ細かにかかわってくれたからだと思うが、3人の娘さんが代わる代わる必ず病室にきており、家族、医療従事者、本人の生命力の3つの相乗効果がこの結果をもたらしたのだと思う。

今日は施設に入っていた95歳の男性が嚥下性肺炎で入院した。数日間殆ど何も食べていなかったとのことで、採血しようにも針は刺さっても脱水が強くて血液が引けてこない状況であった。

点滴して夕方、診にいったら、顔色が別人のように良くなっていた。この方も全身状態から数日ないし数週間の内にはお亡くなりになるのではないかという印象だったが、点滴した後はかなり元気になられた。

3月31日に退院した女性のように、奇跡的に回復するかもしれない。きめ細かく診療していこうと思う。それにしても私の受け持ち患者さんは95歳とか100歳とかお年寄りばかりだ。皆さん長生きになったものだなとつくづく思う。

この高齢化社会でお年寄りが一日でも長く、生活機能を保って長生きできるように、リハビリなどの他職種の人と協力しながら、がんばっていきたいと思う。





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Last updated  2009.04.02 22:05:13
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