今が生死

今が生死

2012.01.09
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カテゴリ: 生き方
今朝の総合テレビで江戸時代の画家伊藤若冲(1716~1800年)の絵画をハイビジョン画像で見せてくれた。

若冲は青物問屋の跡取りだったが絵を描くこと以外、世間の雑事には全く興味を示さなかったという。商売には熱心でなく、芸事もせず、酒も嗜まず、40歳以後は絵を描くことに没頭していたという。

ニワトリや花の絵画が多いが、家で鶏を飼いじっと観察していたという。ニワトリや花を見て絵を描くのではなく、頭の中に動植物の細部までを全て吸収しており、それを絹のキャンバス上に描いたとの解説があったが、翅の1枚1枚、花弁の1枚1枚が信じられない位の精密さで描かれており、これぞ正に本物の絵師と思われた。

絵を描く人、音楽を奏でる人、機械を修理する人、病気を治す人、物を作る人等それぞれいるが伊藤若冲は絵師としては正に本物中の本物だと思った。鳥でも花でも本物以上に描くその才能は持って生まれたものもあるだろうが、じっと何時間、何カ月、何年と観察して頭の中に入れる努力も大したものだと思った。どんな物でも描けないものはないのではないかと思った。
私は医業を業としているが、若冲の本物さに圧倒された。医者がもし若冲のような本物なら治せない病気はないだろうと思った。

どこにも本物はいるものだがあまり知られていないこともある。若冲は商売にはあまり熱心ではなく世間的には評判はよくなかったかもしれない。でも絵にかけては本物だった。
全てを備えている人はいない。少なくともこのことでは本物だったといえる人になりたいと思う。





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Last updated  2012.01.10 00:00:05
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