今が生死

今が生死

2012.01.26
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カテゴリ: 健康
本日第24回山梨県農村医学会が甲府市で開催された。その特別講演2で山梨大学医学部教授荒木力先生の「放射線の人体への影響について」の特別講演があった。

まず放射性物質、放射線、放射能の言葉が大新聞でも混同して使われており、その正しい定義をホタルとホタルの光、一秒間に何度光るかの例えで説明してくれた。

次に放射線障害は高濃度と低濃度に分けて考えるがその境界は100ミリシーベルト~250mシーベルト位で高濃度では被曝直後は何の変化も見られないが、放射線には電離作用があり、それがDNAを破壊して遅かれ早かれ障害を起こしてくることが実証されている。

人間の体内にはカリウム(K-40)があり、常に7000ベクレルをあびており、シーベルトにすると2~2.4mシーベルト浴びている。シーベルトというのは時間ごとの放射線の影響度を示すもので、100mシーベルト以下では人体に影響があるかないかは分かっていない。

100mシーベルト以下の低線量放射線の影響については誰にも分かっていないが、3つの仮説がある。一つは100mシーベルト以下でも人体に何らかの障害があるとする説であり、他の二つは全く影響はないというのと低線量なら却って健康にいいという説である。

今、国の安全基準は1mシーベルトだがその根拠はどこにもなく、できるだけ低くしておけば問題なかろうといった程度である。

しかし世の中をみると「100mシーベルト以下でも障害がある」と何の根拠もないのにエクセントリックに叫んでマスコミが大きく取り上げたりしている。一方では100mシーベルト以下では何の問題もなく却って健康にいいのだと言っている人もいるがこちらはマスコミでは取り上げていない。いずれも何処にも根拠のないことを仮設をもとに喋っているが、分かっていないことをいかにも分かったようにいうのは間違いである。

分かっていないことを言うには「自分はこう思う、しかし反対の意見もある」と言うべきである。とおっしゃっていた。

高線量放射線は怖いが、低線量放射線の影響は全く分かっていない(実証されていない)のだから、根拠のない推定をすることは人々の不安をあおることになり、慎むべきだと思う。





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Last updated  2012.01.26 20:53:34
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