かんぼうさんへ

植木先生は今まで誰もなしえなかったサンスクリット語の法華経を全編日本語に翻訳した方です。原始法華経、小乗仏法、大乗仏法を経て法華経に至る流れを当時の社会情勢なども踏まえて綿密に解説してくれています。法華経の中には何万光年という想像もできないような過去のことがよく描かれているがインド人はそのような想像もできないような過去とか想像もできないような菩薩の数などを挙げて経文を権威付ける傾向があり、各所で誇張されているのはその通りだと思いました。釈迦が実際に生きた80年の人生と久遠元初に悟っていた永遠のブツダとの区別が難しいですが釈迦の実際の人生と釈迦が残した言葉を参考にして想像の中でブツダや数えきれない菩薩を作り上げたのだと思います。これらを学者としての目で冷静に科学的に解説したのが植木法華経だと思います。
日蓮大聖人が法華経の各品についてどのように読まれているかも時々引用していますがあくまで文章解釈の参考としての引用に過ぎません。
池田先生の法華経では随所に日蓮大聖人はこのように読まれているとして、文章解釈の参考にするというより大聖人の言葉から法華経の真の意味を教えて頂くという感じで引用されています。
総じて植木法華経は教科書的解説書で、池田法華経は民衆救済のための法華経で、地涌の菩薩や不軽菩薩が生き生きと描かれており、植木法華経からは得られない感動を与えてくれる解説書だと思います。 (2024.01.19 11:31:36)

今が生死

今が生死

2024.01.18
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カテゴリ: 読書
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最初「法華経の智慧」池田大作他著を読み感銘を受けて「法華経ー誰でもブツダになれる」植木雅俊著を読み、更に植木さんの本を読みたくて「ほんとうの法華経」植木雅俊/橋爪大三郎著を読んだ。今度はこの本の中で何度か引用されていた植木さんの恩師である中村元さんが書いた「ブツダ伝ー生涯と思想」を読みたくなって注文したので明日宅配される予定である。
本を読めば必ずしもよく理解できるとは限らない。元々「法華経」そのものが難しいので最初に「法華経の智慧」を読み、もっとよく知りたいと思って「ほんとうの法華経」を読んだが法華経28品という膨大な教えの解説なのであまりよく分からないところも結構あった。
ただ法華経というのはお釈迦さんの教えかと思ったらお釈迦さんが亡くなってから500年位たってからインドで編纂委員会を作って原始仏教などを参考にして編纂したものだということが分かった。インドの現地語をサンスクリット語に翻訳し、それを中国の鳩摩羅什が中国語に翻訳して、それが日本に渡ってきたのだということが分かった。そして近年サンスクリット語の原本が発見され、中村元さんの指導を受けながら、植木雅俊さんがサンスクリット語の原本から日本語に翻訳するという大仕事をやり遂げたのである。サンスクリト語の原文を読むと鳩摩羅什は意味を取り違えて翻訳している個所も数か所あったが、鳩摩羅什訳の漢文とサンスクリット語の日本語訳を合わせて読むと法華経の本質が見えてくることもあった。また編纂した人達がその時代の民衆のニードに流されて後から付け加えられたものがあり最後の6品(陀羅尼品、薬王品、妙音品、観音品、妙荘厳王品、普賢品)はヒンズー教などの影響を受けて後から付け加えられたもので、それ以前の品々とは思想的に明らかに異なっているとのことだった。
私は法華経は全てが黄金色に輝いている素晴らしいものかと思っていたが、個々人の主観にもよるが植木さん達は従地涌出品第15と常不軽菩薩品第20が重要で上記6品は勿論他の品も第15と第20と矛盾したようなことを言っているところがあり、法華経の神髄は第15と第20とのことだった。私もそうだと思うが、今まで多くの人達が影響を受けてきた重要な経文なので、軽率に判断しないで、これからも学ぶ姿勢を失わないようにしようと思っている。





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Last updated  2024.01.19 11:49:06
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Re:本を読むことと理解することとその次に行うことと(01/18)  
かんぼう さん
「ほんとうの法華経」をやっと読み終えた。毎日少しずつしか読めなかったので随分日にちがかかってしまった。
最初「法華経の智慧」池田大作他著を読み感銘を受けて「法華経ー誰でもブツダになれる」植木雅俊著を読み、更に植木さんの本を読みたくて「ほんとうの法華経」植木雅俊/橋爪大三郎著を読んだ。今度はこの本の中で何度か引用されていた植木さんの恩師である中村元さんが書いた「ブツダ伝ー生涯と思想」を読みたくなって注文したので明日宅配される予定である。
植木さん達は第従地涌出品第15と常不軽菩薩品第20が重要
◎本当によく本を読まれますね。感心します。博学ですね。こうした向学心に拍手。
1,貴方が今読んでいる知識人のが書いた素晴らしい法華経に解説の本ですがその中には池田先生が書かれた法華経の知恵とは根本的に違うのは何処か解りますか?
これが解らないと論語読みの論語知らずという事になります。
2、法華経の効力は1000年ごとに賞味期限が切れるという事をご存じですか?
3、法華経48巻がお釈迦様が説かれた経典の中で最高のおしです。その中で貴方が御指摘されたように植木さん達は第従地涌出品第15と常不軽菩薩品第20が重要という。法華経のあんこですね。
4個の法華経等の教本を三蔵法師がシルクロードの厳しい砂漠を歩いて中国の都の西安に法華経の書物を持ち込みました。アジアの各国に仏像崇拝が広まり日本にも聖徳太子の時代に都の奈良に広まりました。よろずの神の神道の中に仏教が初めて広まった。
5お釈迦様の法華経の予言どうりに末法になり御本仏の日蓮大聖人様が人民救済で折伏業で幸せになれると方を説いていった。 (2024.01.19 09:16:12)

植木先生たちの法華経の読み方と池田先生の読み方の違い  
楽天星no1  さん

Re:植木先生たちの法華経の読み方と池田先生の読み方の違い(01/18)  
かんぼう さん
楽天星no1さんへ
筆問の5つのうち1と2は大切なポイントです。
時間が有ればお答えください。
(2024.01.19 18:13:23)

法華経には1000年ごとの賞味期限があるのか?  
楽天星no1  さん
かんぼうさんへ

1については最初の返信で述べたように植木法華経は学問的教科書、池田法華経は民衆救済の魂の法華経と言ってよいと思います。
2については植木法華経の本にも池田法華経にも載っていないし、乏しい知識で大聖人の御書を調べてもそのような記述を見つけることはできませんでした。法華経はどのような人間でも必ず仏になれると説いた教えで1000年経とうが、2000年経とうがその真実が失われることはないと思います。ただ28品のうちどの品を重視するかは時代によって変わる可能性があると思います。例えば大聖人の時代には月水御書の中で大聖人は「法華経は何れの品も先に申しつる様に愚かならねども、殊に二十八品の中に勝れてめでたきは方便品と寿量品にて侍り。余品は皆枝葉にて候なり」「寿量品・方便品をよみ候へば、自然に余品はよみ候はねども備はり候なり。薬王品・提婆品は女人の成仏往生を説かれて候品にては候へども、提婆品は方便品の枝葉、薬王品は方便品と寿量品の枝葉にて候。されば常には此の方便品・寿量品の二品をあそばし候て、余の品をば時時御いとまのひまにあそばすべく候」と述べてます。大聖人は方便品と寿量品が大事と述べていますが、サンスクリット版の原本が見つかった今は植木様達は従地涌出品と常不軽菩薩品が最も重要と述べており、大聖人ももし現代に生きておられたらきっとそのようにおっしゃられたのではないかと思います。 (2024.01.19 22:15:09)

Re:法華経には1000年ごとの賞味期限があるのか?(01/18)  
かんぼう さん
楽天星no1さんへ
例えば大聖人の時代には月水御書の中で大聖人は「法華経は何れの品も先に申しつる様に愚かならねども、殊に二十八品の中に勝れてめでたきは方便品と寿量品にて侍り。余品は皆枝葉にて候なり」「寿量品・方便品をよみ候へば、自然に余品はよみ候はねども備はり候なり。薬王品・提婆品は女人の成仏往生を説かれて候品にては候へども、提婆品は方便品の枝葉、薬王品は方便品と寿量品の枝葉にて候。されば常には此の方便品・寿量品の二品をあそばし候て、余の品をば時時御いとまのひまにあそばすべく候」と述べてます。
●まず親切にお応えしていただいたことにお礼を申し上げます。
私も御書、御義口伝を揉み末法であれだけ命がけの大難、時の、時の権力者から広い館を与えると誘いうも支離どけてひるむことなく御本仏は不惜身命の振る舞いで破邪顕正の剣を持ち善悪の価値観で折伏業は地涌の菩薩の頭領の姿勢であると身をもって示された
私は今の知識人たちの立派な法華経の書物は高く評価しますがしょうもん縁覚で人たちで仏の民衆救済という折伏の慈悲の心が欠落しているという事を貴方にも破邪顕正の剣を磨き善悪の価値判断の見解が欲しいと思いあえて質問という形式で問い掛けました。 (2024.01.20 09:42:53)

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