今が生死

今が生死

2024.06.07
XML
カテゴリ: 健康
ラムズイヤー(子羊の耳)葉が柔らかくフアフアしているのでこのように呼ばれる。
この頃毎日のように私の受け持ち患者さんが入院してくる。昨日入院の方は83歳男性でパーキンソン病とレビー小体認知症の患者さんで誤嚥性肺炎後のリハビリ、今日入院は80歳女性でアルツハイマー型認知症で大腿骨頚部骨折後のリハビリ入院だった。
お二人とも呼びかけても殆ど反応がないくらい認知症が進んでいて、リハビリといってもやれることは少なく、褥瘡の進行を遅らせ、治せるものなら治してやれるように体位変換等を行ってやるのが精いっぱいの印象であった。昨日入院の人は耐性菌の感染もあり、リハビリの度に感染防御服を着なければならず大変だが早速今日から理学療法士がリハビリを開始してくれていた。合併症のない骨折とか脳卒中の患者さんのリハビリなら所定のリハビリを行えばよいが多くは認知症を合併しており、そちらの方の管理が大変なことが多い。今日入院女性は骨折するまで自宅でご主人が介護しており骨折が治った後もし可能なら再度自宅でご主人で介護できたらと思っているとのことだった。
お二人とも認知症が進んで人生の終末期を迎えているように思われるが、お二人のご家族からは少しでも命を長らえてもらいたいというお気持ちが伝わってきた。
医師や病院の役割は少しでも患者さんを健康にしてやることだが、それをしてやれそうもない患者さんを受け持った時は辛い。それでも患者さんにとって一番いい状態はあるはずなのでそれを目指して頑張っていきたいと思う。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2024.06.07 16:18:39
コメント(6) | コメントを書く


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ

利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


Re:認知症等が進んで回復が見込めない患者さんの介護(06/07)  
かんぼう さん
この頃毎日のように私の受け持ち患者さんが入院してくる。昨日入院の方は83歳男性でパーキンソン病とレビー小体認知症の患者さんで誤嚥性肺炎後のリハビリ、今日入院は80歳女性でアルツハイマー型認知症で大腿骨頚部骨折後のリハビリ入院だった
◎ラムズイヤー(子羊の耳)葉が柔らかくフアフアしているのでこのように呼ばれる。葉が柔らかいんですね。良い名前が付きましたね。
高齢者でパーキンソウ病、認知症、重厄介の病気ですね。こうなる前は幾つぐらい前かな。突然難病が襲ってくる場合もありますね。然し病状の症状は有るはずですね。回復が見込めないほど追い込まれてもなお生きていかなければならない。死とは何と奥の深い深い問題ですね。
生きるって何なんですかね。??四苦の意味がいかに大切な事かは健康な時にしっかりと考えたいです。健康予防医学講座の充実を願望です。薬漬け、本人が重病患者で回復の見込みも薄いが治療をするこの現実。医学って何なんでうかね。 (2024.06.07 15:14:40)

回復が見込めないほど重症になってもなお生きている時の気持ち  
楽天星no1  さん
かんぼうさんへ

「高齢者でパーキンソン病、認知症などは厄介な病気ですね。こうなる前は幾つぐらい前かな。突然難病が襲ってくる場合もありますね。然し病気の症状は有るはずですね。回復が見込めないほど追い込まれてもなお生きていかなければならない」

パーキンソン病は15年位前から認知症は8年位前から徐々に悪くなったみたいですね。私の友人で15年位前からパーキンソン病の治療を受けている人がいますが、道路を綺麗にするボランテアに参加したり、カラオケ店で歌を歌ったりして、結構元気に暮らしている人がいます。
病気の進行には個人差がありますが、発病後10年前後で亡くなる人が多いと思います。終点が近くなると自分でも大体わかるようです。医療機関は救命は無理でもなんとか最後の一時を安穏に暮らしていただけたらと思って努力しており、患者さんにそれが伝わればと願って診療しています。 (2024.06.07 16:55:50)

Re:認知症等が進んで回復が見込めない患者さんのリハビリ(06/07)  
moto,jc  さん
こんばんは

いろいろな患者さんがいて大変だと思います お疲れ様です (2024.06.08 13:04:35)

こんにちは!(#^.^#)  
ほほう~! ラムズイヤーも育てて居られますか?(#^.^#)
一般的でない珍しい花、私は残念ながら一度も育てたことがありません。
 認知症は家族もつらいですね。家内も物忘れとは思えない時もあります。
薬を飲んでいても、まだ飲んでいないと、我家では飲み終わった薬の袋をしばらく置いて見せてあげます。
感覚障害もあるのか? 車いす、ブレーキがかかっているのに動いた?なんて? (2024.06.08 14:56:27)

色々な患者さんがいます  
楽天星no1  さん
moto,jcさんへ

自分もいつかその仲間になるかも知れないのでそのつもりで診療しています。
(2024.06.08 17:19:00)

医師が認知症になった時  
楽天星no1  さん
だいちゃん0204さんへ

今日の朝日新聞Beに医師が認知症になった時のことが載っていました。

ある医師で認知症患者が友人の医師に診察を受けていた時「努力して医師になり研究や臨床を重ねやっと今の地位になったのに自分が専門とする認知症になるなんて。おれは自分の人生を呪いたい」と大声をあげて泣いたとのことです。
相手が友人なので心を開いて泣き叫ぶことが出来ましたが他の人だったらどういう姿を示したか分かりません。一般に認知症の人は悔しいとか泣き叫ぶとか正常な反応も出来なくなってしまっていると思われていましたが、この文章を書いていた精神科医の松本一生先生は「認知症の人々の多くが、彼と同じように怒り、悲しみ、苦しんできた」と述べていました。私も多くの認知症の患者さんを診てきましたが私の印象では、認知症になったら怒りや悲しみの感情は無くなってしまっているのではないかと思っていましたが、病時期にもよりますが実際は悔しい思いをしていた患者さんも多かったのだろうなと思いました。 (2024.06.08 17:45:07)

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.

Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: