5章 ロンボク島でホームステイ


<5章 ロンボク島でホームステイ>


スミヤティさんの家からフィルのお姉さんの家まで1時間くらいかかった。フィルのお姉さんの家に、電話はないので、何の連絡もせず、いきなり訪問することになったが、お姉さんも、スミヤティさんと同じく、こころよく迎えてくれた。一度以前泊めてもらったことがあるが、お姉さんは私のことを覚えていてくれた。

フィルのお姉さんのお宅には、日曜日だからか、お姉さんの御主人、こどもたちがいた。以前訪問したときは、こどもたちはまだ小さくて、小学校の低学年だったが、今は、長女は中学生に、長男は小学校の高学年、そして、あのころはまだいなかった、4才の末の次男の3人兄弟になっていた。

そういえば、家が広くなっている。前は確か2部屋だけだったのに、部屋が4つになっている。フィルのお姉さんによると、大統領が変わって、政策が変わり、教師の給料が以前の2倍になったという。夫婦とも小学校の教師なので、収入は4倍になった。家の増築はその恩恵でもあるというのだ。政策が変わると、こんなにも状況が変わるのだなあ。

また、お祈りの部屋もあった。お祈りの部屋は二畳くらいの広さで決して広いとは言えないけれど、神聖な雰囲気が漂っていた。

結局、この家に2週間も滞在させてもらうことになる。1日や2日ならともかく、2週間もよく泊めてくれたものだと思う。

こどもたちとは、すぐに打ち解けることができた。長女のエリちゃんは、学校の友達を何人かつれてきてくれたので、折り紙を折って遊んだり、映画のVCDを見たり、ドラえもんの絵を描いたりして遊んだ。

末っ子のトミーくんのお気に入りは、くれよんしんちゃんだった。それから、インドネシアのスーパーマンみたいなヒーロー。後ろに赤いひらひらのマンとがついたTシャツをきて、よく遊んでいた。

トミーくんは、いつからか、私にぴったりとついてくるようになった。気に入られたらしい。私がこどもが好きだからだろうか。

トミーくんが、蚊にかまれてかゆそうにしていたので、日本から持参した、蚊よけのウエットティッシュでふいてあげた。それがきいて、蚊にかまれなくなったので、トミーくんは、しょっちゅう私のそばにきては、「ティッシュ、ティッシュ」とかよけのウエットティッシュで彼の身体をふくよう、せがんだ。

ティッシュでふくと、3~4時間は、蚊がこないのだが、そのことをトミーくんにインドネシア語で説明できない。友達に通訳してもらったが、4才のトミーくんには、いまいちよく理解できなかったようだ。それで、1時間もたたないうちに、「ティッシュ、ティッシュ」とくる。「まだ必要ないよ」と言うが通じず、根負けして、必要以上に、かよけティッシュでトミーくんの腕や足をふいていた。

トミーくんは好奇心のかたまりだった。私の持ち物ひとつひとつが気になるらしく、「アパイニ?」(これなあに?)ときいてくる。ノートを指差し「アパイニ」ミネラルウォーターを指差し「アパイニ?」「正露丸」を指差し「アパイニ?」ところが、いくらきかれても、インドネシア語で答えることができない。そして、彼には、インドネシア語が話せないこと自体が理解できない。話せないから答えないのに、いつまでも答えを待っている。いいかげんあきらめてくれればいいがそうはいかず、「アパイニ」を繰り返す。彼の質問に答えるために、インドネシア語の辞書を頻繁に引くことになった。

なかなか面倒な作業だが、トミーくんのおかげで、インドネシア語の単語を覚えることができた。日本に帰る直前には、トミーくんと、簡単な会話ができるようになっていた。



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