『雨の音。』



刹那に流れるその大きな音。
家を、地面を、激しく叩きつけるその大きな音。
僕は守られている。

何を話しているのかはわからない。
僕の頭の中をかけめぐる様々な感情。
警告?

身体中を打ちつける音。
響き。心地よさと恐怖は紙一重。
本当はどっちだ?

その一瞬はあっという間に過ぎ去り
再び蒸し暑い蛙の鳴き声がする。
いずれにせよ眠れはしない。
そしてまだ、あの雨音は染み付いたまま。
夜は長い。真っ暗な部屋の中。
やってくる明日は 一体どんな表情をするのだろう。


2001/06/19

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手元にある中ではいちばん古いことばの1つでした。
大学1年、一人暮らしを始めて初めての梅雨。
僕の育った地域はそれほど雨が多いところではなかったので、
こうして一人夜中に聞く梅雨の雨音、暗い部屋、何か思うところのものがあったのでしょう。


家の中で聞く雨音、僕は好きです。
外に出てずぶ濡れになるのも好きだけど、
ずぶ濡れになって帰ってきてびしょびしょになった服を脱ぐ感触が好きじゃないので
あまり外には出ません。ただ静かに、雨音を楽しみます。


断続の集合が連続となって、不均一の集団が均一となって、音の集団が無になっていく。
「音」って不思議なものだと思います。
雨の音を聴いている感覚と似ているものとして、
ヘッドホンやウォークマンで大音量でロックを聴く感覚があります。
音が、神経の表面を這いずり回っているうちは騒音でしかないのですが、
だんだんと、神経の奥に染み入って、僕自身の、深いところに入り込んでいくとき、
音が僕の体と一体になって(なんていうのかな、その音も、手や足などと同じような、
体の一部となる)、意識自体も深いところへ入り込んでいく。
その感覚が、気持ちよいというか、精神の開放。
普段はたどり着くことのできない感覚に、「雨の音」があると向かうことができるのです。

うーん…うまく言えない…。
もうすごく簡単に言ってしまえば、酒に酔って意識が飛びそうな感覚とか、
眠りに落ちる寸前のぐるぐる回る感覚とか、その仲間ですね。


たぶん、初めの頃書いたことばって、
こういった実際の体験や感覚に忠実にことばを書いているような気がして、
今の自分からすると、よくもまぁそんなふうに書けるな、って思います。

まぁ、今の僕は意味不明ですから。^^;
きっとこの頃は、誰かに「伝えたかった」のでしょう。
確かこの頃僕は、「誰かのために死ねたらいい」って本気で考えていたような気がします。
今の僕は。
そうは思わないというよりも、そんなこと考えもしないです。

今の「コドモ」な僕の考え方は、
 何かを得るために何かを犠牲になんてしない、全部手に入れる。
です。

04,06,20


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