No.24 悲しい二人。


No.24 悲しい二人。


「ねぇ。いつまでも、一緒に居ようね?」

口を開けば
うんざりする程の愛の言葉と
それから一緒に死ぬシュミレーション
素敵でしょ?

ずっとずっと好きでいてね?
君のことを愛しているから。
二人のお墓、作ろうね?

一緒に溶けてしまえたらいいのにって、
いつも二人で泣いたよね?
君と僕が一つだったら、
君をこんなにも暖かく包むことは出来ないから。
そういったら君はまた笑った。

一緒に熱い熱い炎に焼かれてしまえたらいいね
って話したよね?
だって僕と君は
もう俗世をリタイアしているのだから。
暗い暗い部屋で妄想を語りながら
一日中過ごしているだけなんだから。

二人のお墓、作ろうね?
誰もお花は飾ってくれないけど。
二人でいられたら良いよね?

一緒に冷たいドロドロの薬品に浸かって混ざれたらいいね
僕達傷付け合いながら話してた。
何も知らないから天使の羽根が見えるかもって
教えてくれていたよね?
僕が君の髪を結わえていた時に。

君が居てくれて良かった。
そうじゃなかったら、
五年前のこの日に。
僕はこの世にさよならしていた。

ねぇ。二人悲しくて、
いつもいつも抱き合いながら
泣いていたよね?

二人は紅い世界を夢見ていた。
手を繋ぎながら、
あらゆる紅い紅い紅い花を。
散歩していた。
幸せだった。
けど、所詮夢だから。
見られなかった。

二人が、二人が、離れる時が来たようだ。
朝が来ない夜のように、
夢が覚める時は寂しくて。
動かない君を見た。
君の居ない。
ありあけの。

一緒に月を見ようね。星を数えようね。
忘れようね。傷付いたら。泣きながら。
可笑しくなって。笑ったね。

すぐに君の元へと逝(むか)った。




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