不思議の泉

不思議の泉

雪の日の帽子





しゃんしゃら  ゆきのすずふる
しゃんしゃら  ゆきのすずふる



  こんなゆきのすずふるよるは
    シュイーン シュイーン
  とおいまちまでうさぎとそりのり
       ビュイーン ビュイーン
  やこうれっしゃをおいこして

  あなたのねむりの すーやすや
  そーっとあいに ゆきのそらをゆきましょう



しゃんしゃら  ゆきのすずふる
しゃんしゃら  ゆきのすずふる




  もみのえだには キララ ゆきのけっしょう
  ぎんがのてっきょう ギンギン くぐりぬけ
  あかい キラッ さんかくおやねにまるまど

  おとぎばなしの ぽえむをかかえて
  ろうどくじょうずな うさぎと
  あなたのねむりに ひとっとび



しゃんしゃら  ゆきのすずふる
しゃんしゃら  ゆきのすずふる



  *    *    *


  ゆきのひのぼうしを、すあなにわすれたよ。
  おしゃれずきな、うさぎさん。

    「おっといけない。
      ゆきのひのぼうしをかぶらなきゃ。」

  あわてんぼうの、うさぎさん。
  ゆきのさかみち、いきおいよくころがった。
  すあなのまえで、ころくるころん。

    「おっといけない。
       ゆきでぼうしができちゃった。」


  それをみていた、さかのうえ。
  あたらしものずきな、りすさん。

    「ぼくも、
       ゆきのぼうしをかぶりたい。」

  おおきなしっぽの、りすさん。
  ゆきのさかみち、いきおいよくころがった。
  うさぎさんのまえまで、ころくるころん。

    「ぼくは、おしりに
       ゆきのぼうしができちゃった。」


  それをみていた、さかのうえ。
  おもしろずきな、きつねさん。

    「わたしも、
       ゆきのぼうしをかぶりたい。」

  ほそながいくちの、きつねさん。
  ゆきのさかみち、いきおいよくころがった。
  うさぎさんとりすさんのまえまで、ころくるころん。

    (わたしは、かおに
       ゆきのぼうしができちゃった。)


  「さむいね。」  あたまをフルんルン うさぎさん。
  「こごえるね。」 おしりをプルんルン りすさん。
  (ひえるね。)  かおをブルんルン きつねさん。


  「きつねさん、なんていったの?」 うさぎさん。
  「かおにかぶったゆきのぼうしで、きこえないね。」 りすさん。
  (ひえるね。) きつねさん。


  うさぎさんのすあなの、おうち。
    チロチロリン、―――おどるよ、まきのひ。
    パチパチリン、―――うたうよ、だんろのひ。
  3びきなかよく、ゆきのぼうしをぬいだよ。


  あみものじょうずな、うさぎさん。
  だんろのまえのゆりいすで_

    「ゆきのひのぼうしに、あかいけいと。
       これは、りすさんに。
     ゆきのひのぼうしに、きいろいけいと。
       これは、きつねさん。」

  くるみわりなら、りすさん。

    「なっついりのくっきー、おいしくつくるよ。」

  はっぱえらびは、きつねさん。

    「あつあつこうゃを、おいしくいれます。」


  うさぎさんのすあなの、おうち。
    チロチロリン、―――おどるよ、まきのひ。
    パチパチリン、―――うたうよ、だんろのひ。
  3びきなかよく、ばらのしょっきで、おちゃのじかん。


  かえりのゆきみち_
    あかいぼうしの、りすさん。
    きいろいぼうしの、きつねさん。
  てをふる、しろいぼうしの、うさぎさん。

       ゆきのぼうしは、さむくて、
                  ひえて、
                  こごえるよ。
    ゆきのひのぼうしは、でも
                  あったかたか。


  *    *    *


しゃんしゃら  ゆきのすずふる
しゃんしゃら  ゆきのすずふる




  やこうれっしゃが またとおる
  ろうどくじょうずな、うさぎさん
  そりにのって かえりましょう

  てーぶるのうえに そーっと
  ゆきのひのぼうし おきましょう

  ぼうしのいろは
  あなたのすきな ゆめのいろ
  あさひのなかで かぶってね



しゃんしゃら  ゆきのすずふる
しゃんしゃら  ゆきのすずふる









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