不思議の泉

不思議の泉

34.洞窟の宮殿への扉

34.洞窟の宮殿への扉



「わかりました。精霊たちに会いに行きましょう。」



低音、の残響。

声の主は。

ゆ っ く り テーブルの島々を す ぎ て。

カウンターの岸壁で。



領主がセントバーナード犬のバーテンダーに何やら耳打ちすると…



突然、のストップ・モーション。

時が止まって。

居酒屋の フ ロ ア は博物館の静寂。

密談は。

凪の海をスベルように足早に知らされて。



「いまのうちにカウンター横の扉から出るようにと言われています。」



靴音、の幾つもの慌しさ。

アッという間に。

指定の扉は4+1を の み こ み。

せっかちな静止に。

戻された喧騒は無知のままで。



扉は精霊の集う洞窟の宮殿へとつながっていました。





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