今日の気持ちを短歌におよび短歌鑑賞

今日の気持ちを短歌におよび短歌鑑賞

2017.08.01
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カテゴリ: 短歌
短歌鑑賞:紀貫之の一首 後藤瑞義(人徳)

人はいさ心も知らずふるさとは花ぞ昔の香ににほひける      紀貫之

  百人一首の有名な歌でいまさら鑑賞といわれても困ります。インターネッ

トでも色々(解釈は大差はないと思いますが)書かれていますから参照にして

ください。

 ただ、あらためて読み返しまして多少目に止まったところがありました。た

とえば、「人」とか「心も」の「も」とか、「花」とか「香ににほひける」の

「香に」とか、実作者の私としては、興味をもったのでした。

 作歌を始めたころは、なにも分からず、誰かの真似をして歌らしくしていた

のを覚えています。そのうち、一般化はいけないのだ、具体的に、あるいはリ

アリティがあるような歌がいいというようにぼんやりと思い始めたのです。そ

うしたわたしの考えからして、「人」という表現、あるいは梅ではなく「花」

という表現にまず注目したのです。これは、いわゆる一般化ではないでしょう

か。「あなた」とか「君」とか「汝(なんじ)」とかでなく「人」という表現

です。花もしかりです。花では桜と間違えられます。

 正岡子規が「古今集」をけなし、その選者である紀貫之をけなしていること

は有名な話です(「歌よみに与ふる書」に書かれています)。子規が何をもっ

て貫之をけなしたのかは分かりませんが(私の勉強不足で)、たしかにこの一

般化は子規の、写生やリアリティに重きを置く子規にとっては許せないことか

もしれません。ただ、貫之は貫之で子規とは別の基準、写生やリアリティとは

別の基準で歌を作っていたのではないでしょうか。この歌なども、なにかおお

らかさのようなものを感じるのです。





高野切第三種 【伝紀貫之】 日本名筆選 5





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最終更新日  2017.08.01 18:50:01
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