後藤瑞義の短歌(159)
「賀茂短歌」第30巻第1号(昭和61年2月発行)
烏瓜(2)
向かい合う車窓に視線を交えつつ束の間にして離れたる人
山里の庭に咲きたる石蕗は潮風吹きすぐ山に向き立つ
山間の湖底のごとき里なれど川あり池には鯉泳ぎおり
わが庭に佇み思ふふる里の家には庭のなかりしことを
庭持つを念願とせし父なれどわが家の庭を訪うはまれなり
(つづく)
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