北原白秋歌集(95)
中公文庫:日本の詩歌9(北原白秋)より
昭和49年十一月十日初版
「風隠集」(17)
竹林逸興(2)
さねさし相模の
嶺呂
に燃ゆる火の夜ははた赤く見ゆる頃かも
夏すでに花穂立ちそろふ
巨
き草西洋 大葉子
は 吾子
より高し
竹の根にひとくきあかき曼珠沙華秋季皇霊祭の今朝見つけたり
月よみの光すずしくなりにけり
通草
の 莢
はいまだ青きに
影面
の棚田の 狭霧
うらがなしこのごろきけば刈りつぎにけり
氷の罅
梅の
蕊
赤く毛ばだち雨しげし種痘のふれの今朝は来りし
(つづく)
昭和萬葉集(巻十四)(388)(昭和三… 2026.05.30
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