鑑賞:後藤早苗の歌(6)
(
歌誌「賀茂短歌」平成二十六年七月~二十七年七月)
(平成27年7月講演「短歌入門」より:後藤瑞義)
御嶽山の噴火する前描きしか穏やかな山の稜線を見る (二十六年十二月)
御嶽山、今年九月二十七日突然噴火して、六十数名の命を奪ったことは記憶に
新しいことです。その御嶽山の名の付いた絵画があったのでしょう。その絵の中の
御嶽山には煙がなく穏やかな稜線が描かれていた。その絵をしみじみと作者は見
ているのでしょう。春の御嶽山でしょうか、夏でしょうか、あるいは秋の紅葉の絵でし
ょうか。どちらにしましても、色あざやかな御嶽山が描かれているのでしょう。そして、
作者はテレビ報道などで見た煙を噴いている灰色の山の景色とを重ね合わせてい
るのかもしれません。その御嶽山の激変ぶりを見て、あるいは人の世の無常なども
感じているのかもしれません。
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